前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
それから何回かの練習をしてケラウノスでの流鏑馬の感覚を掴む事が出来た、この経験は ダンジョン探索に いつか役に立つかも知れない
「ふむ、走路の具合も覚えられたな」
「僕も的と的の距離感を覚えられたよ」
「そうか、それは何よりだ」
ワカモの言葉に返事をすると、彼女は少し嬉しそうに言う
試走で分かった事は、左利きの僕は
「カナリアさん、ワカモ様、待機場へお願いします。もう少しで時間です」
「承知した」
「分かりました、ありがとうございます」
僕達を先導してくれた お姉さんとは違う教会騎士が呼びに来たので返事をして、帰路?を戻ると僕以外にも流鏑馬をする人がいる様で、軽鎧姿で馬や騎獣に乗る教会騎士の人が10名程いた
「こんにちは カナリアです、よろしくお願いします」
「ワカモだ、よろしく頼む」
人として挨拶は大切なので先手で挨拶をすると、次々と挨拶が返ってくる 声からして男女比は半々ぐらいかな?
ワカモに騎乗しているとはいえ、軽量コンパクトボディの僕には全員の表情まで見えないから、うん 仕方ない
それにしても 色々な種類の騎獣がいるなぁ、一般的な馬に角が生えている馬、翼のある馬、足が6本有る馬に角が4本生えてる牛とか、本当に色々な騎獣がいる
多分、通常馬 以外は使い魔とかだったりするんだろうと思いつつ開始を待つ
それから数分で リーゼロッテが現れ
「それでは改めまして司会・進行を努めますリーゼロッテです、本日最大のイベントである流鏑馬が間もなく始まります、今暫く お待ちください」
流鏑馬のスタートライン横の段?に立ってリーゼロッテが言う、やっぱり慣れているみたいだなぁ
「まずは試走を各員 1度ずつしてもらいます、その後 本番となります」
リーゼロッテが来場者を沸かしているウチに誘導員?が現れて説明をしてくれて、最初の人の名前を呼んで走らせる
待機場からでは角度的に見えづらいが、みんな上手い やはり腕に覚えの有る人が参加しているのだろうか?
それとも、皆んな得物や魔武器が弓なのだろうか? その可能性は 大いにあるな、うん
それから試走を軽く流して最終調整?をして万全の状態になり、待機場で整列すると
「さぁさぁ皆さん お待たせしました、お待ちかねの流鏑馬を始まります!」
リーゼロッテが流鏑馬開始の挨拶を始め 第1走者の紹介を始める、本当に司会・進行が上手いなぁ
それから第2・第3走者と出走して行くのだけど 全然 僕の名前が呼ばれない、これは 嫌な予感がする
出来るだけ表情に出さない様にしながら待機しているが、1人 また 1人と僕より先に出走していく、そして
「皆さんが恐らく1番 見たかったであろうカナリアさん が、満を持して出走です!」
「なんだか、そんな気がしていたんだよね」
「ははは、奇遇だな? 吾もだ」
相変わらず足音皆無のワカモが笑いながらスタートラインに立ち言葉を交わす、どうやらワカモも薄々気付いていた様だ
「でも大トリを任されたからには、期待に応えないとね?」
「そうだな? 早過ぎず 遅過ぎずで走らねばな? 技術披露な訳だし」
「うん、任せたよ。ワカモ」
「任せよ、主よ」
リーゼロッテが来場者を沸かしているのを横目に、誘導員からの合図に合わせて出走し深呼吸をして一の矢を放つ為に、ワカモの胴体をニーグリップしながら腰を浮かせて弦を右手で引き絞り狙いを定めて放ち、的の中心から右側を射抜き、来場者から歓声が上がる
やはり魔力消費が少し多い気がするけど、まだまだ大丈夫なラインだから気にせずに二の矢・三の矢を放つ事にしよう
来場者も期待してるだろうしね?