前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
そんな訳で調査に関しては役立たずの僕は、専門家であるマリアと 何やら心得の有るワカモから離れ、暇を持て余したので霊廟(仮)の中を歩き回る事にした
「壁の材質は石っぽいけど、随分と滑らかだなぁ」
「一応、リューネ建国前後に造られた地下霊廟?って事になってるらしい」
「そうなんですか? ん? らしい?」
「ん、場所が場所で調査が難しくて まだ調査中、冬休み前にトーカ先生の講演会があったでしょ? アレ」
「あぁアレですか」
建築資材に疎い僕には壁の材質が石系っぽい事しか分からず呟くと、僕と同じく暇を持て余したのかヘンリが隣にやってきて、僕の呟きに反応して言う
ヘンリの言葉に、トウカの講演会の内容を思い出して頷く
確か地下遺跡で入り口が海底? 海中に有って 調査用の資材やら色々の搬入が困難だったり、地下なので酸素問題があったりして 調査が 推定で全体の3割ぐらいしか進んでいないとか何とか言っていた
要は最奥の霊廟(仮)まで、全く到達出来ていないって事なので 推定 リューネ建国前後って事なのだろう
遺跡の発掘プロジェクトは年単位でする物だろうし、僕が老衰でイオン様の所へ召す前には完了するだろう、多分
「本当、何を狙っているのか ぼく には理解が出来ないよ」
「え? リューネ王族を狙っているんじゃないんですか?」
「最終目的はリューネ王族を絶滅させる事、かも知れない でも わざわざ 日本のダンジョン かつ ぼく やマリアが居る若宮である必要は無い筈なんだ」
「んん? どう言う事、ですか?」
ヘンリにしては珍しく眉間に皺を寄せて難しい表情で言うので、賢く無い僕は理解出来ず 彼女へ聞き返す
「えっと・・・魔王の最終目標がリューネ王族の絶滅とする、その目標の為に通算24度 リューネ国内に魔王は復活して悉く 葬られてきた訳だけど・・・今更、日本のダンジョンで異変を起こしている理由が分からないし、仮に ぼく が魔王なら・・・もっと時間を掛けてチカラをつける、ジワジワとリューネを滅ぼす為に身を隠してね?」
「確かに、こんな派手に動けば目に付く・・・ん? 逆なのでは? ワザと目に付く様に動いている可能性は?」
「その可能性はゼロでは無い、と思う」
「あー・・・結局、僕達には状況証拠から推理するしかない、と」
「その通り」
ヘンリの説明に、ワザと目立つ様に動いている可能性が無いか聞いてみたが、現時点で答えが分からない事には変わりない事しか分からなかった
確かに、ヘンリが言う通り 最終目標の為なら耐え忍びチカラをつけて確実に対象を全て始末出来る様にする、僕なら そうする
リューネ王族の血縁全てを皆殺しにする為の方法なら簡単ではないが、手が無い訳でも無い、兎に角 散発的にゲリラ戦術を使い不毛の地へ変え リューネと言う国を破壊して行けば、いつかは国が滅ぶし王族を始末する隙も出来る筈だ
それに まだ残された核兵器が有る筈なので、王都に落とせば何人かの王族を始末出来る可能性もあるしね?
今 僕達が生きる この世界は、国対国の戦争と言う物をしている暇は無い、少なくとも同盟大国に囲まれた日本は仮想敵国なんて物が存在しない
だから、対国を目的としたミサイルやら弾道弾やらを日本は保有していない、対モンスターの兵器はあるけどね?
そんな事を考えつつ、バックドアのバックドアとかが無いかを探してみる
「この棺? も石製かぁ」
「木とかよりも長く形が保てるからね、まぁ加工には相応の技術が必要なのだけど」
「そうですね? これだけツルツルしてますし」
並ぶ棺の列?を見つつ呟くとヘンリが答え、軽く棺に触れて言うので 僕も触って返事を返す
バックドアの先とは言え、ダンジョン内に有る以上は 実在する訳なので 相当の技術を持っている職人が存在している訳だ
まぁ遥か昔に、だけど