前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
バーゲストを撃破し前2回と同じ通路を通り地下霊廟 前まで何もトラブルも無く到達する
「さて、漸く準備編 第2段階か」
「1回目が魔斧のニーナ、2回目が魔王の尖兵、今回は何が出るやら」
「ランダムポップする系ですかね?」
「恐らくはな」
扉前で軽く体勢を整えつつ会話をし、
前2回と同じ様に広い地下霊廟が有り、祭壇の前に人影が立っているのはみえるが、少々距離がある為か 詳細までは分からない
なので、警戒しながら近寄っていくと
「・・・アナタ達は、誰、ですか? 何故・・・何故、グンジョウ君じゃ・・・ない、のですか・・・」
「これは・・・ヤバい匂いがプンプンするな」
「確かにね、それに この鼻につく臭い・・・死臭じゃない?」
「アンデットって事っすか?」
「特徴的な広い袖口に独特の刺繍、膨らんだデザインで裾が絞られたズボンに、布製の靴・・・額の札、此奴はキョンシーだ」
何やら辿々しい喋り方で 僕達が お望みの人物で無い事を嘆いているが、階層ボスだし 気にしない方向でスルーするとして、今 重要なのは 声から推測すると女性である階層ボスの正体だ
フードを深く被り 如何にもな文字が書かれた大きい札が額に貼られ、中華風の服装 そして仄かに臭う死臭、その事からワカモが彼女の正体がキョンシーである事を突き止める
「キョンシーって、あの動く屍のキョンシー、昔 日本で流行ったキョンシー」
「そうだ、そのキョンシーだな主よ、様々な媒体で登場する人気者だ」
「動く屍って事は、アンデットでゾンビって事だろ? なら楽勝だな、ゾンビは動きノロいし」
「待て鷹樹! ゾンビとキョンシーは違う・・・あぁ遅かったか」
「ぐっっ」
「何故・・・何故、グンジョウ君・・・何故? 私を・・・私を・・・」
ワカモの言葉に 映画好きとしつて少しテンションが上がり ワカモへ聞き返すと僕の質問を肯定してくれ、鷹樹が先走りキョンシー(仮)の身軽な足技による蹴りを胴に食らって 飛んでゆき、少し後方へと転がっていく
「クッソ、痛ぇ」
「人の話を聞かぬからだ、恐らく このキョンシーは拳法家タイプのキョンシーだ、気をつけよ」
「なら、遠距離攻撃だ!」
「それには同意だよ」
ずっとうわ言を呟いているキョンシー(仮)から距離を取り、僕は岩塩バックショット、鷹樹は氷系統中級魔法のアイスランス、ユウキはルクスフリーデン・デュアルマシンガンモードでキョンシーに向けて攻撃を開始する
しかし、僕達の攻撃が届く事はなく 突如としてキョンシーが ばら撒いた札により阻まれてしまう
「いかん、総員 其奴から距離を取れ!!」
「どう言う事だよ、拳法家じゃないのか?」
「兎に角、1回 距離を取って様子見をするよ、鷹ちゃん!」
「オレ、コレは知らねーなぁ」
ワカモの指示に、すぐさま反応しキョンシーから離れて様子を伺う、どうやら一定距離以内に入らない限りは行動しないタイプらしく、ブツブツと独り言を呟いているだけで、身動きしない
「すまぬ、見誤った。彼奴は拳法家ではない・・・道士だ、それに魔符の保有者だな」
「つまりアレか? 符術も使ってくるから、遠距離・近距離関係無く攻撃も防御もしてくるって事か?」
「その通りだ、キョンシーの場合 弱点は 額の札で、剥がすなり燃やすなりして機能を失わせればキョンシーを無力化出来る、が・・・そう簡単では無いだろな」
「さっきの動きから見て、符術による防御があるから遠距離から燃やすのは難しいかもね?」
「かと言って、肉薄してもハイレベルな格闘術が繰り出されてくる訳で・・・これは、連携して どうにかするしかないっすね」
「それ以外 あるまいな」
魔符の保有者であるキョンシー(仮)への対策を話し合って、結局の所 僕達で連携して対処する他ないと言う結論に至る
此処からはトライ&エラーだな、うん