前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
キョンシー(仮)改め レプリカ ツェツィーリエの簡単な説明をヘンリにして貰いつつ 彼女を見据え作戦を考えるが、全く良い物が思いつかない
「ぼく が知る限りのツェツィーリエの情報を共有すると、まず魔符はツェツィーリエの心臓付近に本体が生息している筈、つぎにツルギ義兄様と同等 または それ以上の格闘術を有している、今のツェツィーリエが正気ならば そこに付け入る隙があったかも知れないけど・・・無理そうだね」
「八方塞がり、ですか?」
「ん〜 そうでも無いかな? まだ詰んではない、よ?」
ヘンリの説明を聞きつつ、作戦を考えるが 何だか勝ち筋が見えない気がして尋ねるが、なんだか含みの有る返事をしてヘンリはワカモをチラリと見る
ワカモが何か隠し球を持っているって事なのだろうか?
「む? 吾を見てもダメだぞ ヘンリ、今は まだ使えぬ」
「そっか、分かった。ならプランB・・・カナリアに雨を降らせて貰おう」
「雨、ですか? 」
「うん、ほらカノン戦で使っていたでしょ? アレならツェツィーリエにも有効の筈」
「なるほど」
ヘンリの視線に気付いたワカモが ツェツィーリエを見据えたままコチラを見ずに答えると、ヘンリはプランBを口にし作戦?を告げてくる
アブソリュート・ゼロを使用したとはいえ、魔力消費軽減スキルのレベルも それなりに上がっているから また余裕があるから魔力残量については問題ないが、レインメイカーを使用しても 撃破に至るまで時間がかかるのが問題ではある
まぁ此処は仲間を信じるしかないな
「フロッティ、僕にチカラを貸して! レインメイカー!!」
「みんな、暴れ出す筈だから気をつけて」
「了解だ」
「了解!」
「承知」
フロッティに魔力を注ぎ込み天井に向けて魔弾を放ち レインメイカーを発動させると、ポツポツと聖水に変容した雨が降り始め 僕達とツェツィーリエを濡らしていくのだが、なんだかツェツィーリエの様子がおかしい事に気付く
秒間16連打ぐらいグンジョウの名前を呟いていたツェツィーリエがグンジョウの名前を呼ぶのを辞めて、苦悶の呻き声を上げている
「え? もう効き目が? そんな早過ぎる」
「通常モンスターならカナリアに不利だったのだけど、今回・・・今、この場ではカナリアが圧倒的に有利なんだよ?」
「なんでで・・・ん? あれ? 」
「気付いたみたいだね?」
そういえば普段 ダンジョンモンスター特効と言う側面しか見ていないから忘れていた効能を思い出し、ツェツィーリエが苦悶の声をあげている理由を理解する
「カナリアはクラス聖女の影響で使用する水魔法に聖水の効能が付与される、それはつまり・・・」
「ダンジョンモンスター特効であり、アンデットモンスターには更に特効効果が現れる、と言う事ですね? 」
「ざっつ らいと」
「暴れ始めたぞ! 」
そう僕のクラスは聖女で、クラス補正の影響で 僕が使用する水魔法は聖水効果が付与される、ダンジョンモンスター特効であるのと同時に 本来の効能であるアンデットモンスター特効の効果もある為、
そしてツェツィーリエは痛みに耐えかねて無差別に攻撃を繰り出し始め、
「あれ? 符の攻撃が来ない?」
「紙と言う特性上 水に弱いのか、はたまたカナリアの聖水の効果か・・・どちらかじゃないかな?」
「聖水の効果では?」
「そう? 」
子供が腕を振り回して暴れる様に暴れ回るツェツィーリエが符による攻撃も防御も行って来ない事に気付き 呟くと、ヘンリが考察を口にしてきたので、聖水の効果では? と返す
何故なら、先程アブソリュート・ゼロを使用した際に水分散布をしているが、符は元気に迎撃してきていたからだ
さぁ、もう一踏ん張りで勝てる筈だ、がんばろう