前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
その後も特別トラブルも起こらず 順調にツーリングは進み幾つもの中継地を経て、陽が傾き始めた16時過ぎに宿泊地である海辺のキャンプ場へと到着する
「到着」
「久しぶりに長距離を走ると疲労はあるけど、楽しいなぁ」
「ふふ、そうね? カナリアちゃん 受験生だから時間が あまり取れないものね」
先回りして誘導してくれているスタッフに従って駐車場へ愛車を止めて、スタッフに お礼を言いながら下車して伸びをしながら言うと、
「いやぁ〜 紗夜ちゃん程では無いんじゃないかな? 紗夜ちゃん、学業と経営を両立していた上に受験勉強までしていたじゃない?」
「別に苦では無かったし、入試は傾向と対策で 幾らでも どうと出来るもの」
「う、うーん・・・僕には理解の及ばない事だなぁ」
「安心してカナリア、ぼく も分からない」
僕の思っている事を口にすると紗夜は微笑み言うが、僕には理解の及ばない次元の話で少し困惑していると、ヘンリが僕の頭を撫でながら同調してくる、良かった 理解者がいて
僕は割と独特の感性をしているらしいけれど、紗夜も僕程ではないが独特な感性をしていると思うし、ヘンリは僕以上だと思っている
「それでは参加者の皆さん、ツーリング お疲れ様でした。今から設営に移りたいと思います、事前に申請してもらったテントを受領して 今夜 僕達が借りたエリアにテントを立ててください」
「今回は 初心者も多いだろうと言う事で、あーライフラインが近い場所を貸して貰えているし、困った事があれば サポートスタッフやセミプロのカナリアも居るから遠慮なく聞いて欲しい」
軽く紗夜 & ヘンリと会話をして参加者の駐車場と荷下ろしが済んだタイミングで、僕は参加者に向けてアナウンスして 輸送班の方を指示をして設営開始を告げると、ヘンリが僕に続いて説明をしてくれる
ヘンリの言うライフラインとは、トイレや浴場 そしてキッチン設備の事で、近くに有ると かなり便利だと思う
ほら、寝ていてトイレに行きたくなって用を足しに行って遠くまで歩くと目が覚めちゃうじゃない?
「さて、僕も設営を始めようかな」
「なら ぼく も」
「始めましょう」
参加者が輸送班からテントを受領して設営場所を探し始めたのをみて、僕は設備から少し離れた場所に道具を収納魔法から取り出して並べて、最初にテントの設営を始める
「ん、相変わらず早い」
「いえいえ、僕は 両親と比べたら、まだまだですよ 」
「比較対象がおかしい」
「比較対象がおかしいわね」
「えぇぇ?」
いつもの様にテント設営をすると、近くで設営していた参加者から歓声? が上がり、ヘンリが誉めてきたので本心を言うと 謎の否定?が入る 何故に?
そんな事を考えつつ設営を続けて焚き火台も設置して薪を細かくして使いやすくし、火起こしをして焚き火を始め キャンプチェアに座り眺めて癒される
「やっぱり焚き火を見ていると落ち着くなぁ」
「本当、そうね」
「同意」
僕が設営したテントの左右に設営した紗夜とヘンリが、焚き火台を中心に 僕の左右に座り僕に同調してくる、やはり焚き火は良いよね
それはそれとして、紗夜も設営が早くなったなぁ 去年まではキャンプもした事なかったのに、テント設営を手助けしたのが懐かしい
「そういえば
「元気みたいよ? 数日に1度 連絡を取っているけれど、体調は悪くないみたいね? ただ問題は3つ子だから 少々大変らしいわ」
「あぁ それはそうだよね、初産で3つ子だしね」
「えぇ、経験ゼロだから てんやわんや らしいわ」
「なるほど」
紗夜と始めてキャンプへ行った時の事を思い出した流れで、渚を思い出し 元気か気になって呟くと、紗夜は連絡を取っている様で答えてくれる
いやはや、渚も大変だなぁ これは12人? 匹? 頭? 産んで育てあげたワカモを派遣しても良いかも知れない?
うん、一考の余地があるな