前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
呆れられて項垂れていた
「今から数ヶ月前、私とカナリアちゃんはダンジョン災害に巻き込まれてしまったのだけれど、その時 私は運悪くゴブリン3体と遭遇して囲まれてしまったわ」
【お、CEOが説明してくれるみたいだ】
【CEO、ゴブリンに遭遇してたんか】
【よく無事だったなCEO】
【ワカモ氏がカナリアちゃんの口封じてて草】
経緯を説明し始めた紗夜を止めようと思ったが、ワカモが尻尾で僕の口を物理的に封じてきて止められない、モフモフには抗えないのだ
「情けなく腰を抜かし地面に倒れながら悲鳴をあげていた私の声を聞き、女子小学生らしき少女が見たこともない紐状のナニカと缶コーヒーを携え現れ、紐状のナニカ・・・投石紐に缶コーヒーをセットし振り回してからゴブリンへ射出してゴブリンの1体を撃破し、私に そのまま地面に伏せて防御姿勢を取るように指示を出して、自分は残りのゴブリンの相手をし始めたの」
【全然情けなくないと思うでCEO】
【俺も腰抜かす自信しかない】
【カナリアちゃん、ヒーロー過ぎん?】
紗夜の説明にコメント欄が賑わうのが見える、僕は少し感覚がズレているようだ、と再認識する
「ゴブリンとの戦闘は時間にしたら5分も掛かっていなかったかも知れない、それほどアッサリとゴブリン3体を撃破し、更には私を気遣ってくれる優しさを感じる、そんな娘がカナリアちゃんよ。小学生と思ったら来春高校生になると言われ驚いたのを覚えているわ」
【カナリアちゃんヒーローやんけ】
【強くて優しい美少女ヒーローとか売れて然り】
【需要しかねぇ】
「何度でも言いますが、僕は当たり前の事をしただけです。自分にチカラがあるのに我が身可愛さに見捨てたりしたら後悔してしまう訳ですし」
「・・・貴女は優しすぎるわね」
【自分の為、みたいな言い方してるけど、根底のヒーロー気質が滲み出てるのよw】
【本当に自分勝手な人は、そんな事を考えないんやでw】
【カナリアちゃんを推しますわ】
【やはり おねロリなのでは?】
なんか紗夜が僕を生暖かい目で見てくるのは何でなんだろう? アレか?妹を見守る姉的なやつ
まぁ確かに僕は末っ子だから妹枠なんだろうけど
「そういえば僕の家族構成は話した事ありますけど、CEOは兄弟いるんですか?」
「いるわよ、姉兄が3人」
「CEOも末っ子なんですね」
「そうね」
【CEOも末っ子かぁ、まぁ姉属性な気はするけどw】
【カナリアちゃんを見る眼差しが姉のソレだもんなw】
【やはりCEOは、お姉様だな】
同じ末っ子の筈なのだが、紗夜からは姉パワーを感じる、転生してから ずっと末っ子をしてきた僕には分かる
まぁ正直に言うと兄3人の内1人ぐらい姉でも良かったのでは?と思わなくもない・・・いや、姉がいたら僕は着せ替え人形と化してた気もするから、兄3人で良かったかも知れない、うん
「僕は弟妹が欲しい、と思ったりしないんですが、CEOはどうですか?」
「そうね・・・私も別に って感じね、姉兄と仲が悪い訳では無いけれど、特別仲良しって訳でもないし、それに今は少し手の掛かる弟が出来たみたいで楽しいし」
「・・・僕を見て微笑んでいるのは、何故ですか? 」
【手の掛かる弟w】
【美少女の皮を被った中学男子だからカナリアちゃんはw】
【実は おねショタ なのでは?】
紙袋に隠れていて直視は出来て居ないが、紗夜が微笑みを浮かべているのを直感で感じ取る
まぁ僕としても紗夜が お姉ちゃんだと嬉しいと思いはするから良いんだけどね
「CEOの姉兄は、どんな人達なんですか?」
「そうね・・・全員完璧主義者かしらね」
「・・・なんか生き辛そうですね」
「自由を愛する貴女から見たらそうでしょうね」
紗夜は僕の言葉に肩を竦めて苦笑し言う
僕含めて五月七日家は自由人ばかりだからかな? うん、きっとそうに違いない