前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
ヴァンツァー救助部隊による護衛のおかげで、僕達は無傷で突発性ダンジョンから脱出する事が出来た
「さて・・・ヘンリさん、行きましょうか」
「ん、探索者の義務だからね」
「え? 何処に行くつもりなの? まさか・・・」
「今、脱出したばかりなのよ? 戻るなんて無謀よ」
「僕達は戦うチカラを持っているし、そのチカラには義務と責任が有るんだ、だから僕は行くよ。まだ彼処には助けを待つ人が居るからね」
「ん、急ごう」
「じゃ、行ってきます」
ハジメとシホへ 端的に言い、彼女達が何か言うまえに振り切る様に駆け出す、そうしないと更に引き留められそうだからね
手早くギルド職員とブリーフィングをして救助の為に突発性ダンジョンへ突入する
「まだダンジョンボスを発見出来て居ないのが不思議だね」
「そうですね? ヴァンツァーによる要救助者捜索がされて居る訳ですから、その過程で見つかるのが大抵のパターンですし」
「サイズ自体は、大した事が無いのかもね」
「小型って事ですか?」
「ん、その通り」
「ふむ、あり得るな? 吾の影狼とも接敵せぬからな」
「え? 影狼が?」
息が上がらない程度の速度で走っていると、ヘンリが不思議そうに呟いたので相槌を打つと、彼女なりの考察を口にし ワカモがヘンリの考察を支持して 不穏な事を言う
ワカモが四方へ派遣した影狼は、相当数が生成されて地上のモンスターの悉くを殲滅し、要救助者捜索をして直衛をしている筈なので 現状 ダンジョンボス部屋を発見出来ていない事が不可解なのだ
「なんだか嫌だなぁ」
「まぁ今の所、軽傷者は居ても重傷や死亡者は居らぬ故、安心してくれ 主よ」
「僕達が囮になれば、それだけ要救助者の生存率が上がる訳だし、頑張って見ましょうか」
「そうだな、これは腕が鳴るな? 行け 我が眷属!!」
いつの間にか8尾へ戻っていたワカモが声を張ると、尻尾が四つ射出されて、飛行型モンスターへ オールレンジ攻撃を仕掛けて あっという間に蜂の巣にして撃破してしまう、うーん ファンネルかな?
「ねぇワカモ? 君って闇や影属性が適性じゃ?」
「む? 吾は全属性に適性があるぞ? 闇や影が使い勝手が良いから多用しておるがの」
「なるほど?」
明らかに光属性の光子ビームを見てワカモへ尋ねると、射出した尻尾を再ドッキングしながら彼女は答える
やっぱりファンネルってロマンだよね、使いたくなるのは仕方ない 仕方ない
となると ヘンリがソードビット 、ワカモがファンネル、そして僕はガンバレルを装備すれば、バランスが良くなりそうだ
そういえばマリアに依頼しっぱなしで放置していたっけ? 帰国したら聞いてみようかな?
「突入部隊に連絡、要救助者の7割の脱出を確認、軽傷者多数ですが重傷者 及び 死亡者はゼロ、引き続き 救助を継続してください、まだダンジョンボスを発見した者は一報を」
「残り3割か、順調で何より」
「ワカモ、まだボスは見つからない?」
「あぁ、不思議な事にな」
丁寧な業務連絡の放送を聞き、急降下攻撃してくる飛行型モンスターへ容赦なく岩塩スラグショットを撃ち込み撃破しつつワカモへ質問すると、そをわな風に答える
「ワカモの影狼に接敵しないって、異常な気がする」
「そも ダンジョンは不可解な場所 故、何が起こっても不思議は無いが、これは少々 不可解過ぎるな」
「・・・あれ? まさか」
「ん? どうした? 主よ」
「いや、地上に居ないなら 空かな? って」
「空? なるほど、空か」
地上は影狼で捜索して見つかっていない、なら 空か地中と言う事になるのでは? と思い口にすると 案外悪くない考察の様でワカモは頷く
正直、地中だと 面倒な事 この上なさそうだから、空にいてほしい