前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
魔王の遺物 収容作戦 第1フェイズであるタワマン攻略が滞りなく完了し、タワマンに
ステラ・アークへと強制送還された僕は、待ち受けていた
「カナリアさん、こんばんは? おはようございます?」
「・・・イオン様? アレ?
「はは・・・アルエットさんのせいです」
「お母さんの? あ・・・あー・・・」
気付けば いつの間にか隠世である大図書室へとやってきていて、イオン様に挨拶され 困惑して呟くと イオン様は苦笑して言い、僕は何となく理解する
恐らくだが、マイマザーの母性により窒息して幽体離脱したって所だろう、恐るべし
「アルエットさん が原因で幽体離脱する事は想定外でしたが、カヅキさんが予めヘイローに仕込んでいてくれた術式で、幽体離脱中もカナリアさんは腐らない様に対策されているので安心してください」
「あ、ありがとうございます?」
イオン様は苦笑しながら 僕に安心する様に言ってきたので、お礼を言っておく
これは今度、
「カナリアさん、貴女は幸せですか?」
「んぇ? はい、おかげさまで 幸せですよ? 急に どうしました? 」
苦笑していたイオン様が スッと真剣な表情となり、僕へ尋ねてきたので 首を傾げながら本心で答える
イオン様は、お優しい お方 とはいえ神様、口先だけの言葉は不敬だし 通用しないだろうから、本心を伝えるのが正解だろう
「そうですか、それなら良かったです。貴女には 少々 過酷な試練ばかり受けさせてしまっている気がしていたのです」
「過酷な試練?」
「貴女は、本当に・・・あの様な ささやかな願いをするだけの人ですね」
「えっと・・・すみません、よく分からないです イオン様」
僕はイオン様の言う過酷な試練について心当たりがなくて首を傾げてありがとういると、イオン様は苦笑して 少し困った様な表情をする
イオン様の言う ささやかな願い とは、恐らく 転生時の面談の際に 僕がイオン様とヴェスタ神へ 聞かれた願いの事だろう
僕の願った『前世より楽しく多少 楽に生きれる様に』と言う願いは、充分以上に叶っている
少々 過保護気味だが 僕を愛してくれる家族、距離感が少々 バグり気味だけど頼れる友達、信用 及び 信頼出来る 友達 兼 雇用主、そして色々とバグってる
僕は、愉快で飽きない人生を謳歌している、多分 働かなくても遊んで暮らせるだけの貯金もあるし、神聖同盟の人達なら僕を養ってくれそうな気もするけど、なんか違う気もするし
僕には
だって、人間は完璧では無いのだから
「カナリアさん、貴女が皆さんに好かれるのは、貴女が多くを望み過ぎないからです、与える事を厭わないにも関わらず 貰う事に執着しない、弱き者を助け 見返りを求めない、その姿勢こそ 私が貴女を気に入って聖女へと認定した理由の1つに他なりません、貴女はカヅキさん とは違い ギブアンドテイク という考えでも無いですからね」
「そうですか? 別に僕は 僕が助けたいと思うから助けるだけですから、僕は常に したいから そうしているだけの事です、だから たまたま すべき事と したい事が合致していただけですよ」
イオン様が真剣な表情で言ってきたので、そんな崇高な精神をしている訳では無いと返すと、イオン様が珍しく 呆れた様な表情をしている、なぜだろう?