前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信   作:銭湯妖精 島風

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86. 御礼参り 2

 

 

 

テーブルの上に沈むユウカへ肩パンを時々叩き込むヘンリと談笑していると、少し疲れた表情の紗夜(さや)が現れたので

 

 

「お疲れ様です紗夜ちゃん、なんか疲れてます?」

 

「学校で面倒なのに捕まってしまってね、なんとか巻いて来たのよ」

 

「面倒なの?」

 

「えぇ・・・とても、ね?」

 

 

紗夜は それだけ言うと撫でやすい位置にあるからか、僕の頭を撫で始めて微笑む、紗夜のストレス緩和に役立つなら 幾らでも撫でられ様じゃないか

 

 

「お初にお目にかかるわ、リューネ王国の姫 ヘンリエッタ・ルピナス・ブリリアント第7王妹殿下」

 

 

「・・・姫って呼ばないで欲しい、ぼく は姫という歳じゃないし」

 

 

「現在進行形の肩書きなのだから、仕方ないと思うのだけれど・・・まぁ良いわ、私は篠原 紗夜よ 以後お見知り置きを」

 

 

「うん、よろしくサヤ。この娘は立花(たちばな) 裕夏(ゆうか) 仕事はできるけど性格に著しい欠陥を抱えた立花の末娘にして、ぼく の専属護衛 兼 使用人だよ」

 

 

僕の頭を撫で回しながら紗夜がヘンリへ挨拶をし、なんでか姫呼びを拒否する発言をヘンリがするので、疑問に思っている内に、ユウカのフルネームと正式な肩書きが判明する、どうやら護衛・・・ボディーガード的な奴らしい

 

アレ? 先日ヘンリと逸れてたのは、物凄く不味いのではなかろうか?

 

 

そんな事をユウカに肩パンをしているヘンリを見て思う

 

 

「あのぉ・・・ヘンリさん、まだ若いじゃないですか? 僕と そんな歳変わらないと思いますし、10代の内は姫で全然OKだと思いますよ? 」

 

 

「カナリアは優しいね、 でもねカナリア? ぼく は母様の遺伝で物凄く老け難い体質で、とっくの昔に学生を卒業してるし成人になって20年は経ってるんだ」

 

 

「・・・つまり?」

 

 

「ぼくはね? カナリア、36歳なのだよ。だから 姫呼びされたくないんだ」

 

 

「マジっすか!?」

 

「マジ、大マジ」

 

「カナリアちゃんが衝撃でキャラ崩壊してるわね、かわいい」

 

 

何か頭上から聞こえた気がするけど、そんな事より目の前の美少女が美少女では無く、美女である事に驚愕する

 

 

我が母も実年齢と外見年齢が釣り合わない人だけど、ヘンリ程では無いので物凄く驚いてしまっている

 

 

36歳か、それは確かに姫呼びされたくない気持ちも理解できる

 

 

僕が同じ立場なら、断固拒否するしね?うん

 

 

となると、未だテーブルに沈んでいるユウカも外見年齢と実年齢が釣り合ってない可能性が高い

 

 

「参考までに、ユウカさんの年齢は?」

 

「ユーカちゃん? 同じ歳だよ? 産まれた時からの付き合いなんだ、文字通り、ね?」

 

「リューネって凄いですね」

 

「本当、ねー?」

 

 

ドスドスとユウカの肩へ突き手を喰らわせながらヘンリは僕の質問に答えてくれる

 

 

ヘンリ程ではないが、ユウカも36歳には見えない若い見た目をしている、だいたい22〜4歳ぐらいだろうか?

 

 

「さて・・・冬彩(かずさ)?」

 

「すでに」

 

「ありがとう」

 

 

カチャリと事務所の鍵を閉めて密室を作り出した紗夜がヘンリを真っ直ぐ見下ろし

 

 

「先日、当家に来訪したらしいじゃない? 用件は何かしら? 用件次第では協力するのもやぶさかではないわよ?」

 

 

「あー・・・どうしたものだろうか・・・うーん、王命なんだよなぁぁ」

 

 

「リューネの王様が、何で他国の篠原家(うち)に何かに用があるのよ?」

 

 

「少し待ってね? 今どうするか考えるからさ? ね?」

 

 

うーん、相変わらず押しが強いなぁ紗夜、でも真面目な話をしてる間でも僕を撫でる手は止めないのは流石と言わざる得ない

 

あと鷹樹(たかき)が静かだと思って、横を見たらいつの間にか隠遁していて居なくなっていて、少し驚く

 

 

いや、本当 いつから居なかったんだろう? これがトップを走る探索者の実力なのだろう、多分

 

 

さて・・・紗夜の質問に関してヘンリがどう答えるかは気になるけど、これ僕が聞いたら不味い内容じゃないの? いや、マジで

 

 

 

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