前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
絶え間なく遠くから鳴る戦闘の音を聞きながら進んで行くと、バイオームは市街地の様で周りの建物がそれなりに高く、駅やモノレールの線路が見える
高低差があると戦闘の難易度が高くなるから、陽動の探索者達は大変そうだ
「2時方向、敵影多数・・・あ、UAV部隊も来てるからFFに注意」
「了解っす」
「
「分かったわ〜」
「あぁ」
これまで遭遇した どのモンスターより速いモンスターの反応を反響定位に感知し、パーティメンバーへと報告する
そうしないと
「こんなに高低差や隙間が不規則にあると、角の向こうにコンニチワしても気付けないかもね? あ、あと2秒でコンニチワする・・・いや、UAV部隊の方が先に終わらせるね」
「流石は
「冬彩さんが指揮している訳ですか?」
「いいえ? 冬彩が操作しているのよ、カナリアちゃんなら分かると思うけれど中隊をね」
「え?!」
角からモンスターがコンニチワした瞬間、リニアガンにより蜂の巣にされモンスターは撃破され、僕達の前に昆虫を彷彿とさせる多脚戦車型UAVが降り立ち、それを見て
UAV故に全長は2mも無いし全高も僕の肩までぐらいしか無いが、なんか 物凄くカサカサ高速移動しそうな見た目をしている物が反響定位に12機、1中隊分 反応を感知している為 僕は驚いてしまう
幾ら 神聖同盟のバックアップがあるとはいえ、操作負荷は相当な筈だからだ
「申し訳ございませんお嬢様、数匹 取り逃して 目前まで接近を許してしまいました」
「構わないわ冬彩、お陰で貴女の仕事振りを見る事が出来たもの」
「恐縮です」
ワイヤーアンカーらしき物を射出し立体起動をする多脚戦車型UAVが僕達の前を通り過ぎて行き、僕の反響定位の範囲内のモンスター反応が ドンドン消えて行く
この高度な戦闘を冬彩が1人で操作していると言う事を俄かには信じる事が出来ない
「冬彩さん、中隊を1人で操作しているって本当ですか?」
「事実です、このレギンレイヴはマスターである私とスレイヴと言う構図を持つ特殊なUAVです、常時膨大な情報を処理する為に通常のUAV3機分の処理装置を直結して操作しています、AIが優秀なので比較的楽ですよ?」
「カナリアちゃん、冬彩の言葉を鵜呑みにしてはダメよ? 冬彩は私との模擬戦では無敗、しかもハンデ戦でよ」
「
「ね?」
冬彩の言葉に絶句していると、紗夜が苦笑した雰囲気を感じる声色で言ってきて、『なにを当然の事を?』 と言う雰囲気で冬彩が言う
これ、普通に冬彩の言葉を鵜呑みに出来ない奴 だと理解する
相当 精神的負荷を感じる筈だけど、冬彩はケロっとしているのは 彼女もまた カナメの血筋だから と言う事だろう
流石は、稀代の大天才 立花夏月の生家 カナメ家だ
「敵影を捕捉、数・・・60、依然として増大」
「冬彩、引き続き露払いをお願い」
「承知致しました、お嬢様」
「冬彩さんに任せっぱなしで大丈夫?」
「問題ないわ、貴女の為に働き討死するなら冬彩も本望でしょうし、所詮 機体は消耗品 替えは幾らでもあるわ」
「あ、はい」
反響定位に新たにモンスターを感知して呟くと、紗夜は冬彩へと露払いの命を告げ、冬彩は返事をし すぐさま行動に移し モンスターを殲滅していく
「飛翔体接近・・・投擲かな?」
「申し訳ございませんお嬢様、全てを撃ち落とす事は出来ません、カナリアさんに対処をお願いしたく」
「分かったわ、カナリアちゃん お願い」
「はいなー」
それなりの数の飛翔体が飛んできているのだが、流石の冬彩も全てを撃ち落とす事が出来ないとの事で、防御力に定評の有る僕が障壁で防御する事になったので、パーティメンバーを覆う様に障壁を展開する
この隙に冬彩が発射地点を制圧してくれる事を祈ろう