前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
いつも冷静なヘンリが少し動揺し苛烈な戦いを覚悟しようとした瞬間、ワカモが軽く左手を上げながら前に出て
「すまんがお主らは下がってくれ、吾が相手する」
「ワカモ?」
「あ、凄く怒ってる。みんなワカモから離れよう」
「またワカモに・・・いや、なんでもない。ワカモ 任せた」
「これは素直に従いましょうか」
「あらあら、ドラゴンスレイヤーはお預けね」
「いずれ機会があるだろう、今代の聖女は ミク以上に お転婆の様だからな」
「そうね」
先程とは違い怒ってはいるけど キャラ作りが剥がれるぐらいでは無いワカモの雰囲気を感じ、ヘンリがパーティメンバー全員に退避勧告をするとユウキが一瞬 文句を言おうとしたが すぐに怒気を察知したのか引き下がり イソイソと僕達と一緒に避難する
あとティアリーとフラムベルグは、意味深な会話をしないで欲しいかな? なんかフラグになりそうだし
「狐の獣人が俺に敵うと思っているのか?」
「おぉ、弱い犬程良く吠えると言うが、事実の様だな? 100年も生きておらん餓鬼が・・・舐めるなよ?」
「ワカモ、口悪いよ〜」
「ご立腹ね」
「装甲龍を撃破しても、その後が有るしね」
「それは確かに」
ソーマとワカモのレスバを見守っていると、なんか普通に口が悪くて ユウキの教育に悪い様な気がしてならないけど、まぁ元々 口が悪いユウキには 影響は少ないかも知れないし良いかな? うん
問題は、ソーマを倒した後のレプリカトウカの方かも知れない まだ何か隠し球があるかも知れないしね?
「さて・・・今から貴様を殺す、吾の後輩を殺ったのだから不満は有るまい?」
「やってみろよ、クソ狐」
「ならばお望み通りに・・・常世の表裏、世に平穏の在らん事を、領域展開
「ワカモも領域展開出来るんだね」
「心象世界を
ワカモが手印を組み詠唱し領域展開するとドロドロと彼女の影が足元から溢れ 瞬きの間に世界を侵蝕して黒塗りの世界へと変貌する
「これより行うは戦闘にあらず、ただただ愚か者への私刑に他ならぬ、行け我が眷属よ」
「は? この程度の戦力で俺を??! なっ?!」
「愚か者め、領域だと言っただろう? 」
「クソ!! クソが!!」
「此処は我が領土、影が繁栄し敵を屠殺する絶対の領域・・・貴様は良い肥料になるやも知れんな?」
ワカモの前に重装歩兵が生え隊列を組みソーマへと突撃し、彼は迎えうとするが地面から生えた黒色の触腕により動きを封じられ、重装歩兵の槍がその身体を捉えて深く突き刺さる
装甲龍は確かに強い、産まれた時からオーバーSランクだ。しかし それは倒せないと言う意味ではない、ワカモの様な上位者や一般探索者でも策を巡らせる事が出来れば勝つ事が出来る、まぁ今回はワカモの圧倒的なチカラの前に敗北している訳だけど
そんな訳で、丁寧に解体された後にソーマだったモノは影の中へと沈んで行き
「次は貴様だ」
「あ、終わった? ソーマも殺られちゃったんだ? 役に立たないなぁ 折角 龍の里まで行って攫って調教したのに、やっぱゴミはゴミね」
「それが遺言で良かったか? 魔王」
「へぇ、なんだ気付いてたんだ? 偉い偉い ご褒美に・・・痛ぶって殺してあげる」
「囀るな感に障る、黙って死ね」
「やだ怖ーい、でも あとどれぐらい領域を維持できる? 1時間かな? 30分? うぅん、あと10分も持たないよね?」
「・・・賢しいヤツめ」
ソーマの処理が終わったワカモがレプリカトウカを睨み言うと、彼女は興味無さそうに言いワカモとレスバを始め、珍しくワカモが押されている様に見える
2人の会話から推測するに領域展開は 大変 燃費の悪い魔法の様だ、まぁよくよく考えたら当たり前の事だろう、世界の一部を塗り替える空間魔法な訳だから、相当の魔力を消費するに決まっているのだから