前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
レプリカトウカ改め魔王トウカは、嘲笑する様にワカモへ言い 玉座から立ち上がり 魔法陣を展開しそこから禍々しい剣を抜く
「全く厄介な奴だな、まさか転生した遺物を保有しているのか?」
「えー? だったら? 教えてあげなーい」
「本当に感に障る」
「ありがと〜」
「ちっ・・・時間切れか」
吐き気を催す程、邪悪な匂いが濃ゆくなり無意識に少し後退ってしまったがワカモは悪態をついている事を見て 元の位置へ戻る
そして先程まで部屋を覆っていた影がスルスルとワカモの足元へと戻り 元通りに戻る、どうやら使用限界が来たらしい
「すまぬ、仕留めきれなかった」
「構わないよワカモ、行くよ ユウキ君、ティアリー フラムベルグ!」
「分かりましたカナリアさん」
「仕事の様ね」
「漸くか」
だいぶ消耗している様子のワカモに退がる様にジェスチャーで伝え、僕はユウキ ティアリー フラムベルグの3人と共に魔王トウカへと突撃する
「何? 次は 捨て身の突撃? つまらない」
「果たしてそうかな?」
「一番槍 貰います!」
「あら、意外と足が速いわね?」
「そうだな」
僕達4名の中で1番 大きく重い得物を担いでいる筈のユウキが1番最初に魔王トウカへと到達しトンボの構えから強烈な一撃を繰り出すが、魔王トウカは魔剣で受け、そのままチカラに逆らわずに半身を引きなからルクスフリーデンの刃を滑らせて回避する、これまでの相手とは段違いに実力が高い、その事を認識した瞬間 魔王トウカが左手に魔法陣を展開している事に気付き、嫌な予感がしてユウキとの間に多重障壁を割り込ませる
「まず1匹」
「ぐっっ」
「嘘・・・なんで?!」
「あら、隙だらけよ?」
「その首を貰う」
「やだーやばーん」
魔王トウカが左手に持った魔槍は僕の展開した多重障壁をやすやすと突破しユウキを貫き、彼女はそのまま崩れ落ち ティアリーとフラムベルグの一撃をふざけた調子で魔槍から手を離して跳んで躱す
装甲龍の一撃ですら1発耐えられる僕の多重障壁を破壊ではなく貫通した魔槍に驚愕しつつも、ユウキへ 駆け寄り様子を伺う
「今 治療するから もう少し我慢してね?」
「めっちゃ痛いっすカナリアさん、アルエットさんに頭を物理的に凹まされた時と同じぐらい」
「それは相当痛いね? 槍を抜くよ」
「おす」
ユウキの軽口に相槌を打ちながら禍々しいオーラを放つ魔槍を掴むと、握った手に焼ける様な痛みを感じたが無視して全力で引き抜き、聖水で傷口を洗い レベルアップして習得した高位治癒魔法を発動する
「・・・おかしい、なんで?」
「カナリアさん、オレの事は一旦 放置で、間違いなく呪われてます」
「主よ、ユウキは吾達に任せて 魔王へ 集中してくれ」
「任せて カナリア」
「行って、カナリアちゃん」
「分かったよ」
僕の使う高位治癒魔法はバッドステータスまで解除出来る類いの治癒魔法なのにユウキの治癒が出来なかったので困惑していると、ワカモと ヘンリが現れ重傷のユウキを回収し、僕へ魔王トウカを討伐する様に言ってきたので了承し、改めてフロッティを握りしめて魔王トウカへ岩塩スラグショットを撃つが魔剣に弾かれてしまう、だが それで構わない 僕はただ1度 魔王へ攻撃を当てる事が出来れば勝てるのだから
「こっちの2人は、あの坊や と違って隙も少ないし 僅かな隙も連携で補う、理想的だ・・・でも、それは剣を相手にする場合の話」
「ティアリー!」
「フラムベルグ?」
魔王トウカは魔剣で2人の剣をパリィした後、跳んで距離を開け 魔剣を投げ捨てて魔銃を両手に召喚し2人へ連続で引き金を引き、フラムベルグは その身を盾にしてティアリーを守る
ギリギリ 心臓や即死に繋がる臓器は守った様だけど、フラムベルグも すぐには戦線復活出来る状態ではなくなってしまった
これはもしかしなくてもピンチ なのではなかろうか?