前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
何とも混沌とした情報を与えられて形容し難い気持ちになっている内に車はヴェスタ神教総本山サンテブルク教会へと辿り着き下車して見上げて、しっかりと観察する
ザ・ファンタジーの大教会な慎ましくとも美しい外観を目に納め、少し感動し息を飲むが、すぐにハゲマッチョが頭を過りスンっとなりヘンリに先導されながら教会の中へと入る
「このサンテブルク教会はリューネ建国時に建造された建物で、補修はされていたりするけど、当時の石材そのままの部分も結構あるんだよ?」
「へぇぇ・・・ん?」
大聖堂に入りヘンリの説明に耳を傾けるが、ヴェスタの石像が目に入り説明が頭に入ってこなかった
だって石像は古代ギリシャ風の服を着ていたから、僕の会ったヴェスタはブーメランパンツを身に付けてただけだったしね?
そんな身にもならない事を考えつつ、ヴェスタの御神体の前に立ち見上げ
「
「うん、分かった」
僕は短く三鶴へ良い、ローレライを展開し聖女フォームになり御神体の前に膝を折り祈りを捧げると、意識が遠退き三鶴に支えられる感覚を感じ視界が暗転する
「・・・ふぅ、お久しぶりです、ヴェスタ神」
「うん、久しぶりだね? でも僕の方へ先に来るのは予想外だったよ」
「特に理由は有りません・・・強いて言うなら、ヘンリさんの圧に屈しただけで」
「ははは、そうかい? まぁ良いかな、君が楽しく歩めているなら良かったよ。それにイオンも後回しにされたからと拗ねる程 器が小さくないからね」
いつか見た図書室の椅子に座って、うたた寝をしている様な体勢だったので目を明け、前を見据えると相変わらずブーメランパンツのみ着用し、キレッキレのポージングを決めているヴェスタが目に入ったので、軽く挨拶をする
うん、ポージングしながら比較的マトモな事を言ってくれているのだけど、ポージングが邪魔してあんまり言葉が入ってこない
「にしても君は律儀だね? 日本の教会で礼拝すれば良かったのに」
「いえいえ、やはり総本山で挨拶をするのが筋だと思っただけです」
「いやいや、大分律儀だよ? カナリアちゃん、まぁ僕としては悪い気はしないけれど」
僕の言葉が嬉しかったのか、ヴェスタはサイドチェストを決めてニコリと笑う
ん〜悪い
「僕は有史以来、幾人の人を聖女として任命してきたけれど、君ほど律儀な人は数える程だった、故に君に更なる
「そんな、わざわざお手を煩わせる程では無いですよ」
「ふふ、残念ながら君には拒否権は無いんだよねぇ〜」
[エクストラクラス・聖女のレベルがアップしました]
[条件達成につきステータス補正率が上昇します]
[クラススキル・岩塩生成のレベルがアップしました]
[保有上限・生成量が上昇しました]
ニッコリと笑みヴェスタがモスト・マスキュラーを取ると光の粒子が僕を包み淡く光り、いつもの謎の表示が現れて消えていく
「ヴェスタ神教において聖女とは魔や邪と相対し打ち払い、正しき行いをする女性の事を指すから、一般的な癒しのチカラを持つのが聖女、みたいな感じじゃないんだよねぇ」
「だから、岩塩なんですか?」
「うん、イオンと相談したら、物理攻撃出来る方が良いって言うからさ?」
「ん、ん〜・・・」
なんか少し感性がズレてる気がするが、まぁ神様なんて少しズレてるぐらいが丁度良いのかも知れない
「よし、それじゃぁそろそろお帰り? 腐っちゃうからね」
「はい、またいずれ参ります」
「ふふ、楽しみにしているよ、カナリアちゃん」
ヴェスタに挨拶をして目を閉じて現世の事を念じると、来た時と同様に意識が遠のいて行き暗転するのだった