■月■日
今日は公園での修行を中止して悪魔の臭いをさせるメシアンの数を調べるだけの積もりだったのだが。
そうも言っていられなくなった。
悪魔の臭いがする人間は学校に7人おり、全員が頭に白い羽を埋め込まれている少女だった。
彼女達は皆、集めた噂通り容姿端麗で気立てもよく、勉学に運動に卒無くこなす大和撫子と大人気らしいのだが。
隠で姿を隠し、凝を用いて悪魔の臭いの発生源である下腹部を見ると、妊娠初期の胎児を模した天使 ホーリーゴーストLv5が我が物顔で子宮に収まっていた。
しかも、しっかりと調べた限り胎盤こそ付いてはいないが、本人の卵子に寄生し受肉状態から少しづつ血とマグネタイトを吸収し続けており。
頭に植えられている羽が時折動くと、慈愛の表情で悪魔の居る付近を頻りに撫でたり。
まるで我が子を守る母親のように両手で腹部を隠させるという、あまりにもあんまりな悪魔の所業を見てしまい。
怒りや殺意などの感情が一周回って平坦になった。
取り敢えず掲示板で事情を説明して助けを求めておいた。
流石に、こんな状況で様子見なんて悠長な言えるわけ無いだろ。
■月■日
今日は天使狩りをする気分だったけどそんな事は無かった。
なんせ■■神社の管理や覚醒待ちの修行僧への対応で忙しい筈の神主が来たと思ったら、悪魔に寄生された少女達を傷付けずに悪魔と羽を摘出して封印し、メシア教会の地下異界に居た他の天使達が異常を感知して出てくる前に異界ごと封印してアイテム化したのでやる事が無くなり。
ついでだからと庭から掘り出した猫の死体とネコショウグンを供養する為に連れて帰って行った。
しかも最後の帰り際に『助けた少女達は覚醒してるみたいだから明日からちゃんと面倒を見るように』と爆弾を落とすおまけ付き。
悪魔に長時間も寄生されてたんだから覚醒するチャンスは十分あった?
まあそれはそう。
■月■日
今日は覚醒した女の子達にオカルト事情を説明するのスッゴク疲れた。
昨日のうちに寝ている彼女達の部屋に式神を侵入させ、影を触媒にして放課後に指定の場所に誘導し呼び出す呪術を掛けた手紙を机に置いて回ったり。
学校で覚醒者バレしないようにマグネタイト放出量を調整したり。
オカルトの証明の為に掲示板に記載されている式神の作り方を覚え、完全マニュアル操作の下位式神で彼女達と戦い悪魔の脅威を教え込み、力が無ければ家族や友人が悪魔に襲われたらと危機感を煽り俺が独学で考えた念能力式マグネタイト操作の修行へ参加を促したりと。
やること多くて面倒臭かった。
でも神主は更に霊地の管理なんかも同時進行でこなしてたんだよな・・・・・・なら、弟子の数も少ないんだから自分も一つぐらいは神主を見習わなきゃ。
頑張るぞ。
■月■日
彼女達が覚醒してから■日目。
瞑想で自分の発するマグネタイトを知覚させたり、念能力の基礎である四大行を目の前で実演して見せ真似させたりして修行した。
彼女達に修行をさせてみて分かったことがある。
神主が封印した天使達の好みって、だいぶ日本文化に汚染されてるな。と。
この際、この世界だとメシア教が一神教最大勢力として覇権を握っている以上、彼女達が軽度のメシアンなのには目を瞑るにしても。
日本人が好む容姿をした未覚醒者である必要は無く、テンプルナイトから志願者を募ればすぐに済むのに、態々学園で最も人気の高い未通の少女で行うとかそう言う趣味があるとしか思えん。
まあ、行った事は悪趣極まりないが。
幸い、彼女達は割りと真剣に拙いながらも俺の課す修行に付き合ってくれるから、そう遠くないうちに四大行を物にしそうなので独り立ちは近そう。
今後、何故天使達があんな事をしたのかの説明は今後無いと思うので解説します。
今回登場した天使の彼らはテンプルナイト幸子からの誘導を拒否して潜伏し、日本の文化汚染を受けた未来の過激派の仲間です。
彼らは終戦後から長い間、救世主製造兼サブプランとして七大天使を召喚して受肉させる計画を粘り。
偶然( )にも主人公が覚醒修行に行くと同時期に計画が実行され途中迄は上手く行っていた。
だが、長年の文化汚染( )によって犯され続けた結果、日本被れの歪な価値観を手に入れてしまい。
学園の綺麗所な軽度のメシアンを一度に根こそぎ材料にしようとしたため主人公に気付かれ、危機感から助けを外部に求められて計画は失敗に終わった・・・・・・事になっている。
誰にとっての胸糞展開か。
読者?主人公?天使?それとも・・・・・・。