WORLD ONE BRIDE GENESIS 作:マリービィ
風太郎君。
風太郎君は知らないかもしれないけど。
六年前、あなたと会った子は。
─────私なんだよ─────
だけど、言わない方がいいと思ったんだ。
何故なら。
─────
私は幸せになっちゃ、駄目なんだよ。
さよなら。
好きだったよ。
風太郎君。
普通の平日の日。風太郎と一花は一緒に登校していた。
あれから武田は普通に戻り、瑛人のことも少し認めていた。
全国模試も風太郎と正々堂々やるらしい。
一花はメガネをしており、先日試写会があったので変装しているらしい。
一緒に歩いていると、風太郎が他の姉妹と瑛人を見つけた。
風太郎は各姉妹に対していろいろ言っている。その言葉は、一花の心に刺さっていく。
一花(やめて・・・もうやめて・・・他の子のこと話さないで・・・私だけ・・・私だけを見てほしい。)
前にいる風太郎の手を握って、上目遣いで一言。
一花「ねぇ。このまま二人でサボっちゃおうよ。」
一花が風太郎に上目遣いでそう言ったが、
風太郎「─────駄目だ。」
当然断られてしまった。その後一花が駄々をこね、遅刻寸前になってしまう。
二人は廊下を走り、なんとか間に合わせた。教室のドアを開けると、クラスの人間たちが一花にドッと押し寄せた。
どうやら今朝のニュースを見たらしく、その話題で持ちきりだったようだ。
一花はクラスの人間たちからいろいろ聞かれている。
風太郎「オーディション受けて良かったな。もう立派な嘘つきだ。」
一花(こんな単純でいいのかな・・・君が私を気にかけて覚えていてくれた。たったそれだけが、クラスメイトのどんな賛辞より胸に響いてしまうんだ・・・)
それからも一花はクラスの人間たちから質問責めに合っていた。
昼休み。質問責めがしんどくなり、一花はクラスメイトたちから逃げていた。
逃げている途中、一花は一つの空き教室の前で足を止めた。
その教室の中には四葉と五月がおり、なにやら話している様子。
二人に気づかれないように、聞き耳をたてる。
五月「四葉、やはりこの修学旅行で上杉くんに言うべきです。」
五月は言う。
五月「─────六年前、京都で会ったのは四葉だということを─────」
一花「!!!」
そう。
風太郎が六年前に京都で会った少女は四葉だったのだ。
一花(私だけじゃなかったなんて・・・それよりフータロー君がそれを知ったら、絶対四葉に振り向いちゃう。それだけは阻止しないと!)
以前一花は風太郎本人から京都での出来事を聞いていた。
それが四葉だったと知られたら、自分が結ばれる可能性はゼロに近くなる。
そんなことはあってはならない。なんとか阻止しなくてはならない。
四葉「大丈夫だよ五月。このままで。」
五月「ですが・・・!」
一花(四葉も言う気は無さそうだけど、念には念をいれとかないと・・・!でもどうすれば・・・そうだ・・・フータロー君がわからないなら、六年前会ったのは私だって嘘を言えばいいんだ。)
放課後。
一花はいまだに質問責めにあっていた。
三玖達他の姉妹と瑛人が図書室に向かおうとする。一花もついていこうとするが、クラスメイトが食い下がってきてなかなか行くことができない。
三玖に変装することで、なんとか誤魔化すことができた。
風太郎「お前、まだここにいたのか。早く行くぞ─────
三玖(一花)「あ、ごめん私・・・(そうだ・・・今言っちゃえば・・・)。」
三玖(一花)は風太郎に引き止め、言った。
三玖(一花)「いいこと教えてあげる─────フータローが京都で会った子。」
風太郎「?!」
三玖(一花)がそう言うと、風太郎は気になったのか喰い付いてきた。
三玖(一花)「─────一花なんだよ。」
風太郎「っ!!!?」
─────この時、一花は言ってしまった。
三玖の格好でそう言う嘘をついてしまったことを。
しかも、その嘘は三玖だと思わせるようなことを。
三玖(一花)「─────嘘じゃないよ。」
TO BE CONTINUE・・・・・・
出ました、腹黒一花が!
此処からどうなるのか、お楽しみください。
それでは、また次回。