WORLD ONE BRIDE GENESIS   作:マリービィ

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13話 全国実力模擬試験 前編

 

 

 

 

瑛人「それじゃあ三玖、頑張ってね。」

 

三玖「うん、私頑張るよ。エイトの分も。」

 

 

 

学校の下駄箱で、瑛人と三玖は話していた。

その前までは武田にあんなことやこんなことと言った、もはや言えないような惨状になっていた。

瑛人は三玖を励まし、三玖もそれを受け止める。

瑛人が頭を撫でると、三玖は顔を赤くしながらリュックからあるものを取り出した。

 

 

 

三玖「えと・・・また、お弁当作ってきた・・・食べて・・・」

 

瑛人「食べます!」

 

三玖「うん。ありがと。」

 

 

 

三玖から弁当を受け取り、二人は唇を重ね合った。

 

 

 

瑛人「頑張ろう、三玖」

 

三玖「うん、瑛人。」

 

 

 

そう言葉を交えて、二人は教室へと向かう。

こうして、全国模試は始まったのであった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

監督「それではただいまより、全国統一模試を開始します。」

 

 

 

監督の先生の合図により、いよいよ始まった全国模試。

皆が一斉にペンをカリカリ解答用紙に記入していく中・・・

 

 

 

風太郎「・・・まずい。」

 

 

 

風太郎の様子が何やらおかしい。

顔色も優れない。

 

 

 

風太郎(・・・いや、俺ならできる!やってみせる!)

 

 

 

しかし、気合いを入れ直して、試験に集中することにした風太郎。

 

 

 

キーンコーンカーンコーン・・・

 

 

 

国語が終わり、休憩へと入った。

 

 

 

生徒「なぁ、武田。その顔どうした?」

 

武田「・・・・・・」

 

 

 

彼の顔は朝で瑛人と円にボコボコされ、顔が凸凹であった。

 

 

 

ブルルル・・・ブルルル・・・

 

 

 

武田のスマホがバイブ機能で揺れた。

メールのようだ。

彼は画面を見てメッセージを確認する。

そのメールを見て、武田は直ちに理事長室へと向かった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

裕父「祐輔、先ほどの試験の答案を見せてもらったぞ。」

 

祐輔「手が早いですね。」

 

 

 

椅子に座っている男性。

その男性こそ、武田祐輔の父であった。

 

 

 

祐父「そして、こちらが特別に手配したこの模試の模範解答だ。」

 

祐輔「!」

 

 

 

武田の父は、その模範解答と武田の解答を照らし合わせて、採点を行なっていたのだ。

そしてその結果が・・・

 

 

 

祐父「3問不正解、190点だ。」

 

祐輔「!!・・・そんな・・・ッ。」

 

 

 

自身の結果に驚きを隠せない様子の武田。

よほど自信があったのだろう。

 

 

 

祐父「こんな点数で中野医院長の期待に応えられるだろうか・・・」

 

 

 

顔を手で覆い、息子の不甲斐なさに項垂れる父。

 

 

 

祐父「小さい頃から母さんと同じ医者になると言ってたじゃないか。この模試の結果次第で中野医院長との関係はより強いものとなる。その為にも、お前は此処で絶対に結果を出すんだ。」

 

祐輔「父さん、僕は・・・」

 

祐父「祐輔。」

 

祐輔「!」

 

 

 

何か言おうとした武田に、父がスッと封筒を渡す。

そしてこう言った。

 

 

 

祐父「あまり父さんを心配させないでくれ。」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

顔色を悪くしながらトイレの個室に入り、猛烈に格闘していた。

 

 

 

ぎゅるるるるる・・・

 

風太郎「こんな日に・・・なんて不運・・・」

 

 

 

ようやく体内の毒素を吐き出して、個室から出ると・・・

 

 

 

武田「やあ、長かったね。」

 

風太郎「不思議といる気はしてた。こんな所で時間を無駄にしてるくらいなら、復習の一つでもしておけ。」

 

武田「復習?ふっふ・・・必要ないさ─────これさえあればね。」

 

 

 

と、不敵に笑う武田。その手には、書類用の封筒があった。

 

 

 

風太郎「?なんだその封筒?」

 

武田「これはね・・・この模試の答えだ。全てここに書いてある。」

 

風太郎「!?」

 

 

 

武田の言ったことに驚愕する風太郎。

 

 

 

風太郎「なんでそんなものが・・・つーかそれさえあれば・・・」

 

武田「そう・・・確実に勝てる。君の成績がどれほど良くてもね。」

 

風太郎(・・・・・・めちゃくちゃ不正じゃねーか!!)

 

 

思わぬところからの伏兵に、風太郎は戸惑いを隠せなかった。

こうなってしまっては、武田も無視は出来ない。

そう思ったが─────

 

 

 

武田「─────こんなもの・・・こうだ!」

 

風太郎「?!」

 

 

 

武田は、その模試の回答を、封筒ごとビリビリに破った。

 

 

 

武田「・・・安心してくれ上杉君。僕は前半の科目でもあの封筒は開けていない。」

 

風太郎「お前・・・」

 

武田「僕はね─────宇宙飛行士になりたいんだ。」

 

 

 

武田はそう言った。

そして、彼はそのまま夢を語りだす。

 

 

 

武田「地面も空も空気さえも無いあの空間に憧れているんだ。全てがない・・・だからこそ全てがある!だから、僕は縛られた道は嫌で、もっと難しいになる。って・・・そんな感じだ」

 

風太郎「お、おう・・・」

 

武田「宇宙に行ける人間はこの地球で一握りの選ばれた者のみ。世界中の人間がライバルだ。だから僕は、こんな小さな国の小さな学校で負けるわけにはいかない─────夢があるから。」

 

風太郎「!」

 

 

 

武田は今度、風太郎に指を指しながら強く言った。

 

 

 

武田「実力で君を倒す!不正して得た結果なんてなんの今も持たない!」

 

風太郎「・・・・・・(否、さっき俺のこと倒そうとしていたやつが言う台詞か?)」

 

 

 

風太郎は先程のこと不満を漏らしながら、そう言った。

その時─────

 

 

 

ぎゅるるるるる・・・

 

風太郎「ウッ!」

 

 

 

武田が良いこと的な台詞を言ってる時に、再び風太郎の腹が悲鳴を上げて、そのまま個室へと戻っていった。

 

 

 

 

 

TO BE CONTINUE・・・・・・

 

 

 

 

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