WORLD ONE BRIDE GENESIS   作:マリービィ

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14話 全国実力模擬試験 後編

 

 

 

 

一花「ごめん二人共・・・!私のやってきたことは許されることじゃないし、謝ってもダメだってこともわかってる。でも、みんなに謝りたいし、フータロー君にも謝りたいの!」

 

 

 

深々と頭を下げる一花を見て、二人はクスリと笑った。

 

 

 

二乃「確かに最初は腹立ったけど、もう誰もあんたのこと責めたりなんかしてないわよ。」

 

四葉「頑張って上杉さんに謝ろうよ!」

 

一花「二人共・・・ありがとう!」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

そして昼休みが終わり、全国実力模擬試験後半戦へと入っていく。

 

 

 

風太郎「武田・・・受けて立ってやるよ。」

 

 

 

風太郎は武田に向かってそう言った。

 

 

 

武田「!・・・ははは!何を今更!当たり前さ、僕らは永遠の好敵手(ライバル)なんだからね!」

 

 

 

二人はそうやりとりをして、教室へと戻って行く。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

最後の教科を行なっている時の風太郎・・・

 

 

 

風太郎(・・・やべぇ)

 

 

 

突然、目眩に襲われてしまった。

今までの徹夜がここに来て響いてきたのだ。

 

 

 

風太郎(残り数問・・・なん、とか・・・)

 

 

 

風太郎はそのまま、次回がボヤけて机の上に突っ伏してしまう・・・

─────その時だった。

 

 

 

『お前の周りを見てみろ。そうすれば、お前はどういうことなのか分かるはずだ。』

 

 

 

風太郎(・・・・・・!!)

 

 

 

意識が遠ざかる寸前、あの言葉を思い出した。

そうだ。

俺は・・・

 

 

 

風太郎(一人で・・・やってるわけじゃ・・・ない・・・んだ・・・!)

 

 

 

残った問題を、風太郎は朦朧とする意識の中、最後の力を振り絞って書き続ける。

そして─────

 

 

 

風太郎(・・・よし・・・後は・・・たの・・・んだ・・・)

 

 

 

最後の文字を書いたところで、風太郎の試験の記憶はそこで無くなった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

江端「旦那様、先月行われた模試の結果が届きました。」

 

マルオ「ご苦労。」

 

 

 

五つ子の父マルオは、江端の運転する車の中で、タブレット端末で模試の結果を見ていた。

 

 

 

江端「お嬢様方は個人差はあれど、前年より大幅に成績を伸ばしております。」

 

 

 

マルオは指でスライドさせながら、姉妹たちの模試の結果を見ていく。

その中で、彼が注視していたのは・・・

 

 

 

江端「中でも三玖様の成長には、目を見張るものがございます。」

 

 

 

そこには、中野三玖:10位と書かれていた。

前代未聞の光景である。

 

 

 

江端「得意な教科はもちろん、苦手にしていた教科も、平均点に乗せるまでに成績を伸ばされました・・・これもひとえに──────」

 

マルオ「江端。」

 

 

 

言葉を続けようとした江端を、マルオが止めた。

彼自身も理解していた。

三玖が姉妹の中で一番成績を上げた理由を・・・しかし、大恩があるとはいえ、言葉にするのはまだ出来なかった。

 

 

 

江端「・・・申し訳ございません。ですが、家庭教師という選択は結果的に大成功だったと言えるでしょう。勿論、お嬢様方の努力あってのことです。武田様は8位でした。そして、上杉様ですが・・・」

 

 

 

江端はゆっくりと言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

江端「─────全国一位、しかも満点でございました。」

 

マルオ「・・・・・・」

 

 

 

風太郎の結果のデータを見ていた。

マルオの顔は無表情だが、恐らく内心では動揺しているだろうと思われる。

 

 

 

マルオ「・・・まさか本当に一位になるとはね。」

 

江端「報告によれば、上杉様は最後の教科の際に、突然気を失うように寝てしまったと。試験勉強で根を詰めすぎていたのかもしれませんが、最後の力を振り絞ったようです。」

 

マルオ「・・・・・・」

 

 

 

風太郎は、最後の数問の文字が、やっと読める程のレベルにまで崩れていた。

それほどまでに限界を迎えていた彼が、この崩れた文字こそ、最後に足掻いた証だろう。

 

 

 

マルオ「全国一位とは、宣言通りのようだね。その覚悟─────見事だ。」

 

 

 

 

 

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全国模試が終わり、一花は風太郎の元へとやってくる。

 

 

 

一花「あ、あの・・・フータロー君。」

 

風太郎「何だ?」

 

一花「えっと・・・その・・・」

 

 

 

一花は頭を下げた。

 

 

 

一花「あの時はごめんなさい!」

 

風太郎「・・・・・・」

 

一花「あの後、分かった。他の姉妹がフータロー君を取られたくなくて・・・しかも、幸せになっている三玖に嫉妬しちゃってて・・・だけど、それは駄目だと気づいたんだ。」

 

風太郎「─────」

 

一花「ごめんなさい!」

 

 

 

一花はただ、ひたすら謝った。

彼女は自身の妹達と風太郎を傷つけた。

だけど、そんな彼女に優しく言った。

 

 

 

風太郎「もう分かった。許すよ。」

 

一花「え?」

 

風太郎「その為に此処に来たんだろう?」

 

一花「う、うん・・・だけど、聞いてほしいことがあるんだ。」

 

風太郎「え?」

 

 

 

一花は言った。

 

 

 

一花「トランプの件は─────私なんだよ。それ以外は私じゃない。」

 

風太郎「・・・え?そんなのか?」

 

 

 

今回ばかりの一花の目は本気だと分かった。

前の時・三玖に変装をしている時の一花は、嘘をついていることがわかったが、今回は真面目の顔つきだった。

 

 

 

一花「トランプ以外は・・・私の妹の誰かだから。」

 

風太郎「え?ちょ、おい!待て!」

 

 

 

一花はそう言って、走り去った。

 

 

 

一花(四葉・・・フータロー君のこと、任せたよ。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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─────同時刻。

日本とは思えない、鬱蒼と茂る、背の高いセコイアの樹々の間を抜け、細い小径を森の奥深くまで進んでいくと────明かりの灯った、小さな小さな小屋に行き当たる。

その小屋の主・源一郎は目を瞑っていた。

 

 

 

源一郎「─────」

 

 

 

そしてやがて、源一郎はゆっくりと目を開けた。

 

 

 

源一郎「─────やはり、三玖君を除く五つ子姉妹と風太郎君はあの()()()()()()の魂が眠っているようだ。」

 

 

 

源一郎は不明な言葉を続ける。

 

 

 

源一郎「もうすぐ─────彼等、()()()()()()が目覚める頃だろう。もうすぐ・・・」

 

 

 

 

 

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

   Chapter11 END

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 






これにて、第11章も終。
本章は風太郎のメインの話でしたね。

さて、次回からがいよいよお待ちかねの修学旅行編です!

此処で何故、一花編をあのタイミングで出したのかと言うと、実はこの修学旅行編で書きたいことがあるからです。

そう、ギャグ展開というものを。

僕はこの五等分の花嫁にある旅行編では必ず、ギャグ展開だらけにしたい!という宿命があるからです(どんな宿命?)。
林間学校編も温泉旅行編でも例外ではないです。

皆さんも旅行に行く時、めちゃくちゃはっちゃけたい!と思いませんか?
作者もそう思い、この旅行編で必ずギャグしまくりたいんです!
まぁ、そんな感じで次回から修学旅行編でもギャグをしまくります!

それでは、また次回。

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