WORLD ONE BRIDE GENESIS 作:マリービィ
生徒達を乗せた新幹線は、京都へと無事到着し、駅の広場にて、勝也から説明を受けていた。
勝也「いいか?大きい荷物はこちらでホテルに送っておく。貴重品だけ持っていくように。諸注意は以上。では解散。」
瑛人「じゃあ赤石先生、俺と三玖を運んでってくださいね〜。」
勝也「自分の足で歩けぇ!!」
勝也の説明が終わり、瑛人からのボケを相変わらずツッコんでいた。
カシャン
二乃「!」
─────その時、二乃は何か自身の後ろで何か音がしたように感じた。
五月「どうかしましたか?」
二乃「え・・・ううん、多分気のせいだわ・・・(まるでカメラみたいな音だったけど・・・何かしら?)」
二乃は不審に思いながら、気を取り直して修学旅行を本格的に楽しむことにした。
二乃「それはやっぱ、旅といえば買い物よ。古〜いお寺よりお洒落なお店の方が楽しいわ。」
一花「わかってないなー。せっかくの京都だよ?ならではの美味しい物を食べさせたいよ。」
二乃はアホ毛が二本ある青年とショッピングデートをする妄想をし、一花は此方もアホ毛が二本ある青年と《あ〜ん》をする妄想をしていた。
瑛人「俺達は俺達で楽しもう。三玖。」
三玖「そうだね、エイト。」
二人は三玖の行きたい場所である神社や仏閣、歴史的名所などといった観光スポットに行くことにした。
円「五月ちゃんは何処かに行きたい場所とかある?」
五月「そうですね〜・・・」
前田「何かあそこの二人、いい感じじゃねぇかコラ。」
武田「あの二人も青春だね〜。」
何故かいい感じの二人に前田は疑問に思い、武田は微笑む。
ここは伏見稲荷大社の境内にある東丸神社。
前田と武田、円と五月はここに来てお参りしていた。
円「ここは?」
武田「学問の神様が祀られている神社さ。前田君、君の成績は見るに堪えないんだから深ーく祈りたまえ。」
前田「んだとコラァ!」
武田はありがたくも失礼な説明に前田がキレていた。
三玖「ねぇ、エイト。」
近くにいた瑛人と三玖。
三玖は今までずっと持っていた袋を、瑛人に渡す。
三玖「パン・・・作ってきたの・・・だから・・・お昼ご飯、一緒に食べよ?」
瑛人「─────」
瑛人はそれを聞き、思考が停止してしまった。
涙を溜めてウルウルとさせた自身を見る上目遣いの目と、林檎飴のように赤く染めた頬、プルプルと震わせた腕を必死で自分に向けて伸ばす三玖を見て、ただただそこで棒立ちしてしまった。
瑛人(か、可愛い・・・何この生き物・・・もうただただ可愛すぎる・・・)
瑛人は語彙力を失っていた。
そんな彼を見て、三玖が声をかける。
三玖「え、エイト・・・?」
瑛人「─────あ、ご、ごめん!えっと・・・勿論だよ。三玖となら尚更。」
瑛人はそのまま彼女が持っている袋を、貰った。
瑛人「これ・・・三玖が作ったの?」
三玖「うん。朝にお店で・・・」
瑛人「朝に!?バイト先で?」
三玖「うん。店長さんに無理言って、厨房使わせてもらったの。」
瑛人「そうなんだ・・・ありがとう、俺の為に。」
瑛人はそう感謝をした後に、三玖から受け取った袋の中身を確認する。その中には、いくつかのパンが入っていた。
瑛人「・・・そっか。じゃあどっか座れるとこ行こうか。ここだと人目につくしね。」
三玖「う、うん・・・!」
瑛人と三玖は人気が無い場所で食べることにした。
前田と武田がトイレに行っている間、円と五月はお昼ご飯を先に食べていた。
五月「あ!」
五月は箸を落としそうになっていたが、円がギリギリのところで取ってくれた。
円「はい。」
五月「あ、ありがとうございます!」
五月は笑顔で円に感謝をした。
それを見た円は、不意に実の妹と似ているような気がした。
思わず、彼女の頭に手を乗せた。
五月「ふぇ?!」
円「あ、ご、ごめん!」
同い年の女の子に頭に手を乗せてしまった。
五月「だ、大丈夫です。森谷君は妹さんがいるんですから、仕方ないです・・・」
円「そ、それでも・・・」
同い年の女の子に何やってるんだ・・・と円は心の中でそう言った。
すると、五月は恥ずかしそうに言った。
五月「な、撫でて大丈夫です。」
円「え?」
五月「頭を撫でられるのが久しぶりで・・・つい・・・」
円は思った。
そういえばこの子、末っ子だったっけ?
甘えたいのも仕方ないよね・・・
とそう思っていた。
ナデナデ・・・
五月「?!」
円「これでいい?」
五月「は、はい。ありがとうございます。」
円は五月を思わず、彩と似ているような気がした。
五つ子の末っ子だからか、そう思えてきたのだった。
TO BE CONTINUE・・・・・・
円もそろそろ報われてほしいと思い、五月とのカップリングを書きました。
それでは、また次回。