WORLD ONE BRIDE GENESIS 作:マリービィ
その後も、それぞれに寺の見学をしていた一行だったが、ここで空の雲行きが怪しくなる。濃い灰色の雲が、空一面に覆われる。
瑛人「ひと雨来そうだね。」
三玖「う、うん・・・」
瑛人「三玖、先にこれを。」
三玖「えっ?」
瑛人は鞄から合羽を取り出し、三玖に被せる。
三玖「そんな、それじゃあエイトが─────」
瑛人「大丈夫。俺のことはいいから・・・おっと、噂をすれば、降ってきたね。」
すると、予想した通り、一粒の雨が降ってきた。
そのまま、ポツポツ・・・やがてはザァーザァーと聞こえるくらいに、にわかに雨足が強くなっていく。
瑛人「急ごう。風邪ひいちゃうからね。」
三玖「う、うん!」
二人は雨を凌げる場所まで、そのまま走って移動し始めた。
その後、お寺等の見学は中止となり、生徒達はホテルに戻ることとなった。
勝也「いいか?ひとまず着替えて、各班部屋で晴れるまで待機だぞ。」
女子「え〜。」
女子「せっかく京都来たのに〜。」
突然のスコールにより、京都観光が中止となってホテルに戻された生徒達からは、恨み節も多々聞こえる。
前田「予報は晴れだったよな〜。雨男雨女がいるな。許さねぇぞコラ。」
武田「フフフっ・・・《水も滴るいい男》とはこのことだ。ね?」
円「あははは・・・あ、五月ちゃん。大丈夫?」
五月「びしょ濡れです・・・」
前田はいるかどうかわからない雨男雨女に恨み節を言うが、武田はポジティブシンキングな様子。
円は五月を心配をしていた。
フキフキ・・・
五月「?!」
円「あ、ごめん!」
円は彼女の髪の毛をタオルで優しく拭いたが、再び、何時も彩にやっていたことを癖でやってしまった。
円(五月ちゃんは妹じゃなくて同い年の女の子なのに・・・またやってしまった・・・)
妹を持つ兄というものは苦労をする。
そのせいで何時もの癖が出て、同い年の女子だろうとやってしまうのだ。
五月「だ、大丈夫なので・・・お願いします。」
円「え?い、いいの?」
五月「は、はい・・・」
そう言って五月は彼に頭を出す。
そして、円は彼女の髪の毛をタオルで優しく拭いた。
円「ど、どう?」
五月「き、気持ちいいです。」
お互い異性同士である為、二人の心臓はかなり動いていた。
付き合っていないのに・・・何でだろう・・・二人は同時に心の中でそう思った。
瑛人「明日のコース、どうする?三玖。」
三玖「そうだね・・・」
此方の二人は明日のコースをどうするか、と悩んでいた。
明日は最終日、そこでそれぞれコースがあり、二人はそれを選んでいた。
瑛人「─────Eにする?」
三玖「そうだね。Eにする!」
二人はEコースで決定した。
風太郎の方は一花と二乃、そして四葉と一緒に話し合い、此方も瑛人達と同じ、Eコースに決定した。
Eコースは、京都の人気和風遊園地・太秦映画村へと行くコースである。
瑛人と三玖はそこで別れることにした。
何故なら、流石に異性同士で部屋で泊まるのは良くないからである。
だから瑛人の部屋は風太郎と円、そして前田と武田と同じ部屋、三玖は自分の姉妹達と同じ部屋で泊まることにした。
こうして、修学旅行の二日目は終わりに告げたのであった─────
TO BE CONTINUE・・・・・・
前半の修学旅行編も終わりに。
後半は五つ子の過去編へと入っていきます。
それでは、また次回。