WORLD ONE BRIDE GENESIS 作:マリービィ
夏休みが開けて、五つ子は新しい学校での生活をスタートさせた。
その食堂にて五つ子は仲良くご飯を食べていた。
そして、とある地味な感じの青年がポケットから何かを落としてしまい、そのまま通り過ぎて行った。
四葉(ん?誰のだろう?)
四葉は先程の青年のポケットから落ちてしまった物を拾う。
それは、テストの解答用紙だった。
その紙の主の名前を見る─────
《上杉風太郎》
四葉「え?」
それは、その紙の主の名前。
先程の地味な感じの青年、五年前に会ったあの少年と同じ名前だった。
しかも点数も驚くことだった。
四葉「ひゃ、百店?!」
四葉は先程の風太郎と名を書く青年を探す。
そして、見つけた。
四葉(髪色が違うけど・・・行ってみよう!)
四葉は五年前に会った少年と同一人物だと思われる青年の元へと向かった。
四葉(ま、間違いない!風太郎君だ!)
間違いなかった。
髪色や雰囲気が変わっているが、五年前に会った少年とはこの青年と顔が全く同じ、同一人物で間違いない。
ただ、青年・風太郎が寝ているのか、考え事しているのか、真正面にいるのに全く此方に気づかない。
四葉(まさか同じ高校になるなんて!五年前とは雰囲気まるで違うけど、嬉しいなー。)
最初は四葉も、神様は自分を見捨てていなかったと有頂天になり、そのまま声をかけようとした。
四葉「風─────!」
すると、四葉は風太郎のお盆の上にある単語帳が目に入ってしまう。
四葉(ご飯中にまで勉強・・・それに百点のテスト・・・もしかして─────あれからずっと頑張り続けていたの?)
彼女は驚異した。
五年前、あの日にした約束を、彼は今も実践し続け、テストで百点を取るまでに頑張っていた。
・・・なのに・・・
四葉(それに比べ私は・・・)
自分はどうだ?向いていないと実感するや勉強を全くやろうとせず、運動部ばかりに逃げてしまった。
その結果、《落第》という最悪の結果を招いてしまい、他の皆を巻き込んでしまった。
四葉(・・・恥ずかしくて言えないよ・・・)
四葉はあの時みたいに名前で呼ぶのはやめた。
約束を破ってしまった自分は、彼の名前を呼ぶ資格はない。
四葉「・・・『上杉・・・さん』・・・上杉さーん。」
四葉は彼の苗字を呼ぶことにした。
彼等は再会をしたが、風太郎は勿論、あの時と姿が変わった四葉である為、知らない。
しかし、それが彼女にとっての好都合だった。
初対面のように、二人は会話をした・・・
それから彼女達の元に家庭教師が来ると聞いていた。
その家庭教師は風太郎だと分かった四葉は喜んでいた。
その時、彼に一番早く声をかけた四葉は喋る。
風太郎「えっと・・・四葉だっけ?零点の。」
四葉(本当は知ってるけどね・・・)
四葉は心の中でそう言った。
四葉(知ってるよ・・・君のこと、ずっと・・・)
四葉はそう悲しげなことを、呟いていた。
四葉「上杉さん・・・風太郎君・・・」
四葉はブランコを漕いでいた。
そして─────
四葉「─────好きだったよ────ずっと。」
四葉は誰もいない公園から見える夜の街並みの景色を、目を揺らした瞳に映しながら、風太郎へ、最後の想いの言葉を告げた。
そこから音が消える最後まで聴こえたのは、悲しげにブランコを漕ぐ音だけだった。
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Chapter12 END
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そして─────
─────物語が、始まる
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Next Chapter
ジェネシス・オブ・オリジン編
Coming Soon・・・
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これは
物語の全ての始まり
これにて、第12章も終。
さて、次回はいよいよ物語の全ての始まりとなる章、ジェネシス・オブ・オリジン編がスタートします!
一体、この物語の原点は何なのか・・・?
それをついに、この章で明かされます!
全ての始まりとなる章、ジェネシス・オブ・オリジン編をお楽しみください!
それでは、また次回!