WORLD ONE BRIDE GENESIS   作:マリービィ

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3話 瑛人の憂鬱

 

 

 

 

四葉「上杉さんっ、私結婚しました!ご祝儀ください!」

 

 

 

翌日の夕方。

現在は五つ子のマンションで勉強したあと、休憩がてらに人生ゲームをしている。

四葉の結婚は、ゲームの中のことである。

 

 

 

風太郎「え?」

 

 

 

四葉の声に驚き、腑抜けた声を出す。

考え事でもしていたのか、聞いていなかったようだ。

 

 

 

一花「おめでとー。」

 

三玖「じゃあ次、私の番・・・スカウトされて女優になるだって。」

 

一花「もー!!それ私が狙ってたのに!」

 

瑛人「お前はもう現実で女優なんだからいいだろ。贅沢なことを言うな。」

 

一花「え〜。」

 

瑛人「え〜じゃない。」

 

風太郎(あ・・・ボードゲームの話か・・・)

 

 

 

ようやく状況を理解し、手元のゲーム内で使えるお金を見る。

 

 

 

風太郎「ゲームでも貧乏な俺・・・はは・・・ははは・・・ってエンジョイしてる場合かぁ!!自分の人生は自分でどうにかしろ!!」

 

 

 

風太郎が乾いた笑い声を出した後に、大きくツッコんだ。

 

 

 

 

一花「でも今日はたくさん勉強したし休憩しようよ。」

 

四葉「もう頭がパンクしそうです・・・」

 

瑛人「そうだ、風太郎。いくらテスト前でも勉強後の息抜きぐらい必要だぞ。」

 

風太郎「そうだが・・・」

 

瑛人「お前の気持ちは分かる。だけど、焦り過ぎも良くないことだ。」

 

風太郎「・・・・・・」

 

 

 

風太郎は不安なのだろう。

自分はいままでずっと勉強してきたが、この姉妹たちは違う。

勉強を苦手とし、勉強を嫌ってきた。

風太郎のペースでやっていっても、姉妹たちはついてこれない。

姉妹たちのペースで、試験までに間に合うのか。

ここで、一花が手を挙げる。

 

 

 

一花「それなら私から提案があるんだけど・・・」

 

 

 

一花が言いかけると、二乃が出てくる。

 

 

 

二乃「あー!!なんだー。勉強サボって遊んでるんじゃない。私もやる。あんた代わりなさいよ。」

 

 

 

そう言って二乃は風太郎からゲームのお金を取り、金が少ないと文句を垂れ流す。

 

 

 

二乃「あんたも交ざる?」

 

 

 

二乃が声をかけた方には五月がいる。

風太郎は謝ろうとしたが、五月は自習すると言い、自室へ戻っていった。

二乃は風太郎と瑛人を追い出そうとする。

 

 

 

二乃「アンタ達もカテキョー終わったでしょ?さぁ、帰った帰った!」

 

風太郎「あ、ああ・・・」

 

瑛人「だけど、三玖充電が・・・」

 

三玖「私も瑛人充電が・・・」

 

二乃「早く帰れぇぇぇ!!!」

 

風太郎「はぁ・・・瑛人、俺は先に帰るからな。」

 

 

 

そう言って風太郎はその場を後にしようとしたのだが、

 

 

 

一花「フータロー君。何言ってるの?約束が違うじゃん。今日は朝山君と泊まり込みで教えてくれるって話でしょ?」

 

風太郎・二乃「え?・・・えぇぇぇぇぇぇ??!!」

 

 

 

二人は同時にシャウトをした。

 

 

 

瑛人(俺も・・・か。てことは、三玖と一緒にいれる!よし!)

 

三玖(瑛人と一緒に・・・一花、ナイス!)

 

 

 

二人は心の中で、ガッツポーズをした。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

それから数時間が経過した。

三玖と一花と四葉に勉強を教えて、それぞれがお風呂に入った。

現在は四葉が風太郎にお風呂に入るようにすすめ、彼は浴室へ行った。

あがって来るまでの間、瑛人は一人で三人の相手をしている。

・・・そこまではいい。

ただ、瑛人は三玖の機嫌が良く、鼻歌をしているのが少し気になっている。

 

 

 

瑛人「三玖、ここはこう覚えるのがいいと思うんだけど。」

 

三玖「・・・うん!わかりやすい。ありがとう、エイト!」

 

 

 

いつもより少し大きな声と満面の笑みで瑛人にお礼を言い、再びペンを走らせる。

それに瑛人は顔を赤くする。

 

 

 

瑛人(何でこんなに機嫌が良いんだ?もしかして、俺がいるからか?だとしたら嬉しいな。)

 

 

ここで、四葉が声をかける。

 

 

 

四葉「朝山さん!ここが分かりません!」

 

瑛人「・・・貸せ。ここはこうしてだな・・・」

 

 

 

四葉の分からないところを瑛人が教えていて、三玖はそれを見て頬を膨らまし、目をジト目で睨む。

 

 

 

三玖「むぅ・・・」

 

 

 

瑛人は四葉を教え終わった後、三玖がどうしてほしいのか分かり、頭を優しく撫でた。

 

 

 

三玖「〜〜〜♪」

 

 

 

彼女は目を閉じて嬉しそうに鼻歌をしていた。

 

 

 

瑛人(小動物みたいで可愛い。やばい、犬の尻尾が見えてきた。)

 

 

 

あまりにも可愛い為、彼女の背後に尻尾の幻覚が見えてきてしまった。

 

 

 

二乃「〜〜〜♪」

 

 

 

それからしばらく勉強していると浴室から、風太郎ではなく二乃が出てくる。

そのまま二乃はリビングのイスに座り、スマホをいじり始めた。

二乃と目が合うと、二乃は勝ち誇ったような余裕の笑みを見せる。

 

 

 

瑛人(最悪だ・・・絶対知られただろう・・・)

 

 

 

浴室の方から出てきたことも踏まえて、浴室で風太郎と何かあり、条件のことを知られたのだろう。

すると、風太郎が出てくる。

 

 

 

四葉「あ、上杉さん!お帰りなさーい!」

 

風太郎「あ、ああ・・・」

 

瑛人「(確信がついた・・・)御免、風太郎。俺はタオルどこにあるか知らんから、教えてくれないか?」

 

風太郎「あ、ちょ?!」

 

四葉「いってらっしゃーい!」

 

 

 

瑛人は風太郎を引っ張り、浴室へと入る。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

瑛人「バレた?」

 

風太郎「あ、ああ・・・」

 

瑛人「何があったか教えてくれ。」

 

 

 

風太郎は瑛人に、先程の出来事を話した。

 

 

 

瑛人「本当に何してくれて・・・」

 

風太郎「すまない、本当に・・・」

 

 

 

瑛人は呆れてしまい、額に手を抑える。

 

 

 

瑛人「もういい。仕方ない。二乃は諦めるぞ。三玖達を集中しよう。」

 

風太郎「あ、ああ・・・分かった・・・」

 

瑛人(きっと、あの人は・・・マルオさんはクビにはしないだろう。あの人のような世界では、そろそろ俺の正体も知ってるはずだ・・・)

 

 

 

瑛人は思った。

恐らく彼女達の父親・マルオはもう既に、瑛人の正体も知っているかもしれないと。

マルオのような世界では神託の盾魔導騎士団のことも、絶対に知っているだろう。

 

 

 

瑛人(これで賭けてみるか。もし、無理だったら他の手段でも行くかだな・・・)

 

 

 

 

 

TO BE CONTINUE・・・・・・

 

 

 

 

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