WORLD ONE BRIDE GENESIS   作:マリービィ

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5話 林間学校 最終日

 

 

 

 

次の日の朝。

林間学校最終日。

 

 

 

女子「おはよー。」

 

女子「今日どこ行く?」

 

女子「スキーでしょ。」

 

 

 

三日目のイベントはスキー、登山、川釣りの三種類の中からの選択制である。

もちろん、どれにも参加せずに寝てるやつもいる・・・・・・かもしれない。

そして夜はメインイベントのキャンプファイヤーが待っている。

 

 

 

女子「三玖ちゃん、おはよ。」

 

三玖「・・・・・・うん、おはよう。」

 

 

 

先に起きていたクラスメイトに軽いあくびをしながら、あいさつをする。

三玖は上半身を起こして、窓の外を見つめる。

 

 

 

三玖(午後は瑛人とキャンプファイヤーのダンス・・・)

 

 

 

三玖は幸せそうな顔をしながら、彼とのダンスを想像していたのであった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

勝也「さて〜いよいよ最終日だ。」

 

瑛人「あ、赤石先生。おはようっす。」

 

勝也「お、瑛人じゃないか。・・・ってお前は何をしているんだ?」

 

 

 

勝也は瑛人の行動を見ていた。

何やら大砲のような雪山である。

 

 

 

瑛人「大砲っすよ。では先生、撃つんで覚悟をしてください。」

 

勝也「か、覚悟・・・ま、まさかお前・・・?!」

 

 

 

そう、大砲の銃口は明らかに勝也の方へと向いていた。

 

 

 

瑛人「発射!!!」

 

ドカン!

 

ドオォォォォォォン!!!

 

勝也「ぐわあぁぁぁぁぁぁ?!!」

 

 

 

大砲に撃たれた勝也は、何処かへと大きく吹っ飛んでいった。

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

勝也「酷すぎるだろ?!」

 

 

 

帰ってきた勝也は右腕と左脚が大怪我を負ってしまい、包帯を巻かれていた。

 

 

 

勝也「雪玉だったから良かったものの、ガチの砲弾だったや俺はとっくに死んでるからな?!」

 

瑛人「良かったっすね〜。」

 

勝也「良くねぇわ!!」

 

 

 

相変わらず、自身の担任教師に対して酷すぎる。

しかもここ最近、瑛人の弄りが前よりも酷くなってきたような気がしてきた。

 

 

 

勝也「林間学校でも俺を弄るとは・・・本当に・・・どれだけ俺のこと弄るんだ・・・」

 

瑛人「卒業までずっとすね。」

 

勝也「やめてくれ!!」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

それから暫くたった頃、瑛人は三玖達と合流し、四葉が提案した鬼ごっこをすることとなった。

鬼は四葉と二乃の二人である。

そして今、瑛人は二人に追いかけられていた。

 

 

 

二乃「捕まえてやるわ!」

 

四葉「ししし!」

 

瑛人「どっか隠れる場所とかないのか?」

 

 

 

瑛人はどうしようかと悩んだ時・・・

 

 

 

???「エイト。」

 

瑛人「ん?」

 

 

 

二人は瑛人を追い詰めた・・・と思っていたが、

 

 

 

四葉「あれ?いない?」

 

二乃「嘘?!何で?!」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

瑛人「ふぅ・・・助かったよ、三玖。」

 

三玖「危なかった。捕まる所だった。」

 

 

 

かまくらの中に隠れていた三玖が、瑛人を自分の所に隠れさせた。

 

 

 

瑛人「此処のかまくら・・・もしかして、君が作ったの?」

 

三玖「ううん。元からあった。」

 

瑛人「そうなんだ。結構、温かいね。」

 

 

 

かまくらの中では雪で作られているのに、何故か温かった。

 

 

 

三玖「え、エイト・・・」

 

瑛人「ん?」

 

三玖「狭いから・・・あんまり動いちゃ駄目・・・」

 

瑛人「あ、御免!」

 

 

 

中には狭い空間であった。

その為、彼女の規則正しい心臓の音が聞こえていた。

 

 

 

瑛人「じゃ、俺は出るね。」

 

 

 

瑛人は外に出ようとした時、三玖は引き止めた。

 

 

 

三玖「待って。出るのも駄目。此処にいて。」

 

瑛人「三玖・・・」

 

 

 

恋人が上目遣いでそうお願いした。

そんな小動物のような感じの瞳に、断る男がいない。

 

 

 

瑛人「そもそもあの無人像なスタミナは何だ・・・君達の五つ子とは思えない。」

 

三玖「私も、此処が無かったら捕まってた。」

 

 

 

二人はそんな風に苦笑いをしていた。

 

 

 

瑛人「さて・・・どうやって逃げ切ろうか・・・」

 

三玖「それなら・・・」

 

 

 

三玖はとあることを提案してきた。

 

 

 

三玖「そうだ!四葉にはハンデをもらおうよ。」

 

瑛人「ハンデ?」

 

 

 

瑛人はそう聞くと、彼女は首を縦に振る。

 

 

 

三玖「何か荷物を持ってもらって、足の速さを平等に。」

 

瑛人「確かに、その方が盛り上がるかもね。」

 

三玖「うん!じゃあ・・・」

 

瑛人「だけど、俺は好きじゃないね。」

 

三玖「え?」

 

 

 

瑛人はそうきっぱりと言った。

彼女は何で?と聞いてきた。

 

 

 

瑛人「君達五人には、元は同じく身体能力だったでしょ?五つ子だし。だったら、あの運動能力は四葉が後天的に身に着けたもの。」

 

三玖「そうだけど・・・」

 

瑛人「遊びで何言ってんの?って話だけど・・・その努力を否定したくない。」

 

三玖「・・・・・・」

 

 

 

瑛人はまるで自分の妹かのように、話していた。

 

 

 

瑛人「全員平等もいいけど、そこに至るまでを否定してちゃいけない。平等じゃなくて、公平に行こう。」

 

三玖「・・・・・・」

 

 

 

三玖は何を思ったのか、立ち上がる。

が、かまくらの中だということを忘れており、天井に頭をぶつけてしまった。

 

 

 

瑛人「だ、大丈夫?!」

 

三玖「うぅ・・・痛い・・・」

 

 

 

しかし怪我はしておらず、たん瘤だけで済んだ。

そして、二人はお互い笑いあった。

 

 

 

三玖「《公平に行こう》。」

 

瑛人「・・・本格的に俺も何言ってるんだろう・・・変なこと言ってしまった。外の空気を吸ってくる。」

 

 

 

二人はかまくらの中から出た。

三玖の顔は笑っていた。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

四葉「三玖と朝山さん見ーっけ!」

 

 

 

四葉が後ろから三玖にダイブして倒れる。

雪がクッションになって、ケガはない。

 

 

 

三玖「忘れてた・・・」

 

瑛人「そーいや俺たちかくれんぼしてたんだったな。」

 

四葉「ガーン!二人ともひどいです!しかもかくれんぼじゃなくて鬼ごっこですよ!」

 

 

 

二人が立ち上がって雪を払っていると、四葉の後ろから風太郎、二乃、マスクをした一花が現れる。

 

 

 

瑛人「すげーぼーっとしてるけど大丈夫か?」

 

風太郎「あ、ああ・・・」

 

 

 

風太郎の顔は赤くなっていて、呼吸も荒い。

汗の量も多く、フラついている。

 

 

 

四葉「二人も見つけたし、あとは五月を見つけるだけですね!」

 

瑛人「あいつ、まだ見つけてねぇのか?」

 

四葉「はい。捜したんですが、まだ見つけられてなくて。」

 

風太郎「・・・・・・!・・・瑛人!」

 

瑛人「ん?どした?」

 

風太郎「・・・事態は思ったより深刻かも知れない・・・」

 

 

 

ただならぬ雰囲気に、その場にいた全員が風太郎に注目する。

 

 

 

二乃「話、聞かせなさいよ。」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

二乃「・・・・・・遭難?」

 

風太郎「ああ。いくら広いゲレンデとは言え、俺たちがこれだけ動き回って会わないのは不自然だ。」

 

 

 

スキー場の地図を広げながら、風太郎は説明する。

三玖は一花に声をかける。

 

 

 

三玖「五月はスキーに行くって言ってたんだよね。」

 

一花「え・・・うん・・・もしかしたら、上級者コースにいるんじゃない?」

 

二乃「そこは私も行ったけどいなかったわ。」

 

 

 

誰も五月を見ておらず、話し合いの末に沈黙が訪れる。

そこで瑛人が口を開く。

 

 

 

瑛人「あいつのことだし、どうせフードコートとかでなんか食ってんじゃねぇの?遭難って決まったわけじゃないし。」

 

一花「・・・そうだね。私見てくるよ。」

 

 

 

瑛人の話を聞いて一花が走り出そうとしたとき、四葉が地図を見て何かに気づく。

 

 

 

四葉「あ、まだここ見てないかも。」

 

 

 

四葉が指さして言った場所は、

 

 

 

一花「えっと・・・確か先生最初に言ってたよね。まだ整備されないルートで危険だから立ち入り禁止って・・・」

 

 

 

その言葉に、瑛人以外の一同が慌て始める。

 

 

 

三玖「本当にコテージにいないか確かめてくる。」

 

四葉「私先生に言ってくるよ。」

 

 

 

五月捜索のために、それぞれが動こうとすると何故か一花が止めようとする。

 

 

 

一花「ちょっと待って。もう少し捜して見ようよ。」

 

二乃「なんでよ?場合によってはレスキューも必要になるかも知れないのよ。」

 

 

 

二乃が一花の静止に疑問を投げかける。どうもさっきから一花の様子がおかしい。

 

 

 

一花「ほら、五月ちゃんもあんまり大事にしたくないんじゃないかな~って・・・」

 

瑛人「・・・・・・」

 

 

 

妹の緊急事態というときに、普通そんなこと言うだろうか。それ以上に、瑛人には一花が《何か隠している》ようにも見える。

 

 

 

二乃「大事って・・・呆れた・・・五月の命がかかってんの!気楽になんかいられないわ!」

 

一花「・・・・・・ごめんね・・・」

 

 

 

他の三人も心配しているのは同じなのだが、その気持ちが一番に出ている二乃だからこそ出た言葉である。

 

 

 

風太郎「・・・・・・どこにいる・・・五月・・・」

 

三玖「フータロー大丈夫?もう休んだ方が・・・」

 

 

 

とうとう三玖にもわかるほど、風太郎はフラつき、顔色を悪くいている。

そんな状態で、頭の中を回転させて、五月を見つけるために何かないか振り返る。

そして、あることに気づく。

 

 

 

二乃「もういい。私が先生を呼んでくるわ。」

 

風太郎「待ってくれ・・・!俺に心あたりがある・・・」

 

二乃「心あたりって・・・」

 

風太郎「大丈夫だ・・・恐らく見つかる・・・」

 

二乃「信じていいのよね・・・?」

 

風太郎「ああ・・・一花、ついてきてくれ。」

 

 

 

確信を得た目をして風太郎は推薦し、心当たりの場所に行こうとする。

 

 

 

瑛人「なら、俺と三玖はフードコート捜してくるわ。」

 

四葉「私は二乃とコテージ見てきます。」

 

風太郎「ああ、そうしてくれ・・・」

 

 

 

こうして三手に分かれて、五月を捜すのであった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

瑛人「やっぱいないか・・・」

 

 

 

フードコートを捜していた瑛人と三玖は、五月がいないことを確認すると外へと出る。

 

 

 

三玖「五月・・・見つかるかな・・・」

 

 

 

三玖は妹を心配して、不安が押し寄せてくる。

そんな三玖に、瑛人は優しく声をかける。

 

 

 

瑛人「大丈夫だよ。風太郎は何か確信を持ってあんなこと言ったんだと思う。」

 

三玖「確信・・・?」

 

瑛人「うん。だから、俺たちも捜してるけど、風太郎と一花が一番五月を見つけられる可能性が高いと思うよ。信じて見ようよ。」

 

三玖「うん・・・」

 

 

 

瑛人も憶測だが、五月の場所が少しわかった気がする。

瑛人の場合は推測に過ぎないが風太郎が確信を持ってるあたり、恐らくそうなのだろう。

その時に、三玖のスマホから着信音が鳴った。

 

 

 

三玖「・・・・・・一花?」

 

 

 

着信の相手は、一花と表示されていた。

もしかしたら、五月を見つけたのかもしれない・・・

そう思いながら、通話ボタンを押して、スマホを耳に当てた。すると、そこからは、信じられない声が、彼女の耳に聞こえてきた。

何故なら・・・・・・

 

 

 

五月「三玖!大変です!上杉君が・・・上杉君が!!」

 

三玖「い、五月!?なんで!?」

 

瑛人「!?」

 

 

 

今現在、全員が探しているはずの五月の声が、一花の連絡先から聞こえてきたのだから。

それは、問題を起こした末っ子が、新たな問題を引っ提げて戻ってきた瞬間だった・・・・・・

 

 

 

 

 

TO BE CONTINUE・・・・・・

 

 

 

 






次回で、林間学校編も終。
以降は以前にもお伝えした通り、いよいよ本格的に始動する章へと入っていきます!
それでは、また次回。

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