WORLD ONE BRIDE GENESIS 作:マリービィ
前回に参照。
事の真相を話すとこうだ。
一花は最初から瑛人達の前に現れなかった。
全ては五月が風太郎が姉妹を見分けられるかを確かめるために仕掛けたトリックだったのだ。
本物の一花はずっとコテージのベッドの上で休んでおり、一花に変装した五月が風太郎と瑛人、四葉の前に現れ、その後、その場を離れて変装を解いた五月が目の前に現れる事で、一花と五月の2人がゲレンデに来ていると見事に全員を欺くことができた。
そこで遂に、風太郎の体力が尽きてしまい、寒い中外にいたことも相まって、余計に体調を悪化させてしまった。その異変を感じ取った五月が、借りて出てきた一花のスマホで、三玖に電話をかけたのだった。
コレが、今回の《五月行方不明事件》の真相である・・・
宿舎に戻った一同は、瑛人におんぶされた風太郎を教師へと教師へと預けた。
教師「よく連れてきてくれたな。上杉は一旦この部屋で安静にさせ様子を見る。これ以上悪化するようなら私が病院に送ろう。こいつの荷物を持ってきてくれ。」
一花「・・・・・・」
四葉「はい・・・」
四葉が俯きながら、力なく返事をする。二乃は五月の頭を「コツン」とグーで優しく殴り、三玖と瑛人は黙ったまま風太郎を見ていた。
そして一花(本物)は、口元を両手で覆いながら、帰ってきた一同からの説明と、風太郎の姿を見て、ショックを隠せなかった。
一花「御免、私のせいだ・・・付き添う。」
三玖「一花・・・」
五月「私も付き添います!」
風太郎「・・・お前たちがいても仕方ないだろ・・・少し、一人にさせてくれ。」
瑛人「ふ、風太郎・・・」
それを聞いた二乃が荒げる。
二乃「ちょっと?!冷たいんじゃない?!皆、アンタを心配して・・・!」
しかし、教師が遮った。
教師「ということだ。早く行きなさい。これよりこの部屋は、立入禁止とする!」
五つ子「え?」
瑛人「・・・・・・」
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あれから教師に追い出された六人はそれぞれ、別の場所にいた。
広場のはじっこの階段に一花は座っていた。
そこに三玖が抹茶ソーダを持って歩いてくる。
一花「わっ!」
三玖「あげる。風邪は水分補給が大事。」
一花「へ、へー・・・ホットもあるんだ・・・」
三玖は抹茶ソーダを一花の頬にくっつけてきた。
抹茶ソーダのホットとはおいしいのだろうか。
三玖は、一花と自分のおでこをくっつけて一花の体温を確認する。
三玖「・・・・・・治ってる。」
一花「やっぱり、私がフータロー君にうつしちゃったかなぁ・・・」
一花は風太郎に申し訳ない気持ちが湧き出てくる。
三玖「フータローは最初からおかしかった・・・」
一花「えっ。」
三玖「今にして思えば、ずっと具合が悪かったんだと思う。もっとよく見てあげてたら・・・私も、自分とエイトのことで必死だったから・・・」
一花は抹茶ソーダの蓋を開けて、ぐいっと飲む。
一花「う~ん・・・絶妙にまずい・・・」
三玖「そうかな・・・?」
一花「でも効力抜群だよ。ありがとね。」
一花の口には合わなかったようだが、礼を言って残りも飲み干して立ち上がる。
一花「じゃあ行こっか。」
三玖「うん。」
一花「朝山君は?」
三玖「何処かに行った・・・」
一花「えっ!?じゃあ早く朝山君のところ行ってあげなよ!」
三玖「いいの・・・?」
一花「みんなには私から言っておくから。朝山君には、三玖が必要だよ。」
三玖「一花・・・わかった。行ってくる・・・!」
一花「うん。いってらっしゃい。」
二人は逆の方向へと歩きだしたのであった。
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五月は風太郎が泊まっていた部屋を訪れていた。
そこには既に四葉がおり、付箋が大量に貼られ、しわくちゃになった風太郎のしおりを見つめていた。
本当はとても楽しみにしてたのに体調が悪くなってしまい、そんな彼を連れ回してしまったことに、罪悪感と後悔を感じていた。
五月は四葉からしおりを受け取り、パラパラめくる。
すると、あるページを四葉に見せる。そこには《らいはへのお土産話》と書かれており、いままでの出来事が簡単に書きまとめられていた。
四葉はそれを見て、本当に林間学校が楽しかったのか疑問に思う。
四葉「上杉さんに聞いてくる!」
直接風太郎に聞きに行くと言い出した。
五月「い、今からですか!?」
四葉「こっそり行けば大丈夫だって!」
五月「ストレート・・・」
四葉の行動力に唖然とすると同時に、尊敬してしまう。
思えば先に行くのはいつも四葉だった。
四葉が急いで部屋を出ていき、五月は部屋の中で一人呟いた。
五月「私も・・・四葉みたいにできるようにでしょうか・・・」
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瑛人は少し場所から離れ、とある木の方へと話しかける。
瑛人「・・・俺達をずっと見ていたらしいな。何者だ?」
すると木の裏から、眼鏡をかけており、神父格好をした男が現れた。
男「私のこと知っていたようですね。」
瑛人「質問に答えろ。お前は何者だ?」
瑛人は再びその男に質問した。
男「・・・いずれ、あなたは知ることでしょう。それまで、名乗りません・・・」
そう言ってその男は去っていった。
三玖「エイト!」
するとその同時に、入れ替わるように三玖が此方へと走ってきた。
瑛人「三玖!」
三玖「はぁ・・・はぁ・・・エイトが・・・遅かったから・・・来ちゃった・・・」
瑛人「御免ね。」
そして、瑛人が三玖の手に取る。
瑛人「・・・じゃあ、行こうか。」
三玖「・・・うん!」
こうして二人はキャンプファイヤーへと戻った。
そして、そのキャンプファイヤーで二人はダンスをする。
二人の絆は恋人同士よりも、強くなろうとしていた。
瑛人「三玖・・・」
三玖「エイト・・・」
二人は唇を重ねる。
唇を離れた後、二人はお互いに見つめ合った。
三玖「エイト・・・愛してる。」
瑛人「俺も愛してる・・・三玖。」
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Chapter4 END
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こうして林間学校が終わり、瑛人達の日常がいつも通り始まろうとした
だがしかし、彼等はまだ知らない
これから始まる《新たなる戦争》に巻き込まれるということを・・・・・・
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Next Chapter
リオナ・リターンズ編
Coming Soon・・・
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これにて、林間学校編が終。
今回のサブタイトルの由来は、安田レイさんの楽曲「Tweedia」からとりました。
理由は、曲のタイトルの由来であるブルースターの花言葉の「幸福の愛」と三玖のイメージカラーとあっているからです。
そして皆様、お待たせしました。
次回から新章、リオナ・リターンズ編がスタートします!
此処からが本格的に《GENESIS》の物語が始動し、その同時に、朝山瑛人や森谷一樹、更に名前だけにしか登場しなかった神託の盾魔導騎士団も本格的に動き出します!
此処でハッキリ言います。
もう五等分の花嫁じゃなくなります!
完全にファンタジー系のバトルになっていきます!
しかしいいところに一区切りにつけたら、また原作に戻りますのでご安心ください。
さて、いよいよ始まる本格的に始動する章、リオナ・リターンズ編をお楽しみください!
それでは、また次回。