WORLD ONE BRIDE GENESIS 作:マリービィ
──────先生
暗闇から、誰かが私を呼んだ。
聞き慣れた男性の声だった。
──────酒澤先生
私はゆっくりと目を開ける。
そこには見慣れない天井だった。
そして、銀髪で白衣の格好をした若い男性の姿があった。
男性「大丈夫ですか?」
その男性・ドクターは心配そうに私に聞いた。
紫音「・・・・・・此処は?」
ドクター「保健室ですよ。貧血気味ですかね?顔色も悪いですし、しっかりと食べないと駄目ですよ。」
ドクターは優しく笑顔で私にそう言った。
彼は私と変わらない年齢なのに、その年で博士になった天才科学者だった。
私はとあることを彼に尋ねた。
紫音「あの子は─────無事でしょうか?」
昨日、私はとある子供を助けていた。
あの《異世界》から。
そして、ドクターは深刻そうな顔で言った。
ドクター「ええ。先生のおかげです。当時の記憶は朧気ですが、今日は授業に出席していますよ。」
紫音「そうですか・・・」
取り敢えず、私はその子供が無事であることを安堵をした。
ドクター「どうか心配なさらず。」
紫音「─────《XX先生》。」
私はドクターに再び尋ねた。
紫音「本当に─────私が務まりますかね?」
私はドクターと共にとある《計画》を企てていた。
そして、私はその《計画》を遂行する為にこの教師の仕事をしていた。
ドクター「何をおっしゃいますか─────一番の適合者ですよ。」
─────キーンコーンカーンコーン・・・
すると、チャイムが鳴り響いていた。
私は急いでベッドから起き上がる。
紫音「そろそろ、授業に戻らないと・・・」
ドクター「酒澤先生、放課後のチャイムですよ。」
私はドクターとの待ち合わせ場所へと向かった。
すると、一人の青年が私の方を見てきた。
紫音「もう─────大丈夫かしら?」
私はその青年に尋ねる。
その青年が昨日、私が助けていた子供だった。
そしたら、その青年は恐怖に染まった目で此方を見る。
紫音「だ、大丈─────」
サッ!
紫音「?!」
青年は私に怯え、そのまま走り去った。
恐らく、昨日のことで私への恐怖に染まったのだろう。
紫音「・・・・・・嫌われちゃったかしら?」
ドクター「当時の記憶がちらついたんですかね?」
そこでドクターがやってきて、私にそう言った。
ドクター「先生が助けてくれたお陰ですが、相当怖かったんでしょう──────異世界での出来事が。」
そう言ってドクターは階段近くにある壁に手をかざす。
すると、学校に似つかわしくない謎の扉が現れる。
ドクター「さぁ、入りましょう。」
中に入るとそこは、学校に似つかわしくない近未来風の研究室であった。
紫音「─────最近、報道でも耳にするようになりました。」
ドクターは言う。
ドクター「《子供達の神隠し》─────生還した子たちは全員口揃えてこう言う─────《鏡に写った世界のようだった》。その正体を知っているのは、この学園・旭高校で限られた人間だけ。」
紫音「果たして、解決することができるのでしょうか?」
私はドクターにそう尋ねると、彼は言う。
ドクター「ええ、できますよ─────その為の《プロジェクトコネクト》です。未来の子供達を救えるのは─────我々だけです。」
私は異世界への行く準備をしていた。
そして、ドクターは一人で何か呟いていた。
ドクター「未来の子供達を救う─────か。本当
は─────君達の物語を始めたいだけなんだけどね。」
私はドクターが《とある写真》を見ながらそう言っていたことを気づかず、彼に話しかける。
紫音「では、行ってきます。」
ドクター「おっと、ちょっと待って。」
紫音「はい?」
ドクターは何故か私を呼び止めた。
ドクター「今回は僕も一緒に行くよ。」
紫音「え?」
ドクター「毎回、頼んでばかりじゃ悪いし。」
こうして私達は異世界へと飛び立った。
私達は異世界へとやって来た。
表世界とは全く似ている。
しかしドクターは周りを見た後、呟いていた。
ドクター「冷たいね─────まるで、《冷房》みたいだ。」
紫音「はい?」
ドクターの言っていることを分からず、首を傾げる。
ドクター「・・・外の熱い空気を吸って、冷たい空気を作る・・・この世界の寒さはきっと─────人の幸せの分だけ冷えているんだろうね。」
ドクターは悲しそうにそう言っていた。
過去と何か関係があったのだろうか。
そんな風に見えてきた。
紫音「ドクター・・・」
ドクター「御免、訳の分からないこと言っちゃってて。」
紫音「いえ─────過去と何か関係があるのですか?」
私はそう彼に尋ねた。
すると、ドクターは重たい口を開いた。
ドクター「僕が─────彼等と出会う時のことを思い出したんだ。」
ドクターは懐かしそうに言った。
ドクター「《彼等》と出会う前、僕は独りぼっちだった。だけど、そんな僕は─────彼等と出会うことができたんだ。《彼等》が独りぼっちだった僕を初めて友達にしてくれた。今、こうやって科学者になったのも《彼等》のお陰なんだ。」
ドクターは何時も以上に優しい笑顔でこういった。
ドクター「だから─────僕は諦めない。《彼等》のハッピーエンドに向かうまで、この物語は終わらない。そうだよね─────瑛人。」
彼は─────ドクターは空を見上げながらそう言った。
─────先生!
また、誰かが私を呼ぶ。
そして、私は再び暗闇へと落ちていった。
TO BE CONTINUE・・・・・・
次回は再び現代編へと戻ります。
後2話辺りで第8章も終わる予定です。
まぁ前から思ったんですけど、これ五等分の花嫁?
自分でも何の小説を書いてるのか分からなくなってきました…
しかし、後悔はしていません!
それでは、また次回。