WORLD ONE BRIDE GENESIS   作:マリービィ

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8話 天才科学者と被験者

 

 

 

 

──────先生

 

 

 

暗闇から、誰かが私を呼んだ。

聞き慣れた男性の声だった。

 

 

 

──────酒澤先生

 

 

 

私はゆっくりと目を開ける。

そこには見慣れない天井だった。

そして、銀髪で白衣の格好をした若い男性の姿があった。

 

 

 

男性「大丈夫ですか?」

 

 

 

その男性・ドクターは心配そうに私に聞いた。

 

 

 

紫音「・・・・・・此処は?」

 

ドクター「保健室ですよ。貧血気味ですかね?顔色も悪いですし、しっかりと食べないと駄目ですよ。」

 

 

 

ドクターは優しく笑顔で私にそう言った。

彼は私と変わらない年齢なのに、その年で博士になった天才科学者だった。

私はとあることを彼に尋ねた。

 

 

 

紫音「あの子は─────無事でしょうか?」

 

 

 

昨日、私はとある子供を助けていた。

あの《異世界》から。

そして、ドクターは深刻そうな顔で言った。

 

 

 

ドクター「ええ。先生のおかげです。当時の記憶は朧気ですが、今日は授業に出席していますよ。」

 

紫音「そうですか・・・」

 

 

 

取り敢えず、私はその子供が無事であることを安堵をした。

 

 

 

ドクター「どうか心配なさらず。」

 

紫音「─────《XX先生》。」

 

 

 

私はドクターに再び尋ねた。

 

 

 

紫音「本当に─────私が務まりますかね?」

 

 

 

私はドクターと共にとある《計画》を企てていた。

そして、私はその《計画》を遂行する為にこの教師の仕事をしていた。

 

 

 

ドクター「何をおっしゃいますか─────一番の適合者ですよ。」

 

─────キーンコーンカーンコーン・・・

 

 

 

すると、チャイムが鳴り響いていた。

私は急いでベッドから起き上がる。

 

 

 

紫音「そろそろ、授業に戻らないと・・・」

 

ドクター「酒澤先生、放課後のチャイムですよ。」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

私はドクターとの待ち合わせ場所へと向かった。

すると、一人の青年が私の方を見てきた。

 

 

 

紫音「もう─────大丈夫かしら?」

 

 

 

私はその青年に尋ねる。

その青年が昨日、私が助けていた子供だった。

そしたら、その青年は恐怖に染まった目で此方を見る。

 

 

 

紫音「だ、大丈─────」

 

サッ!

 

紫音「?!」

 

 

 

青年は私に怯え、そのまま走り去った。

恐らく、昨日のことで私への恐怖に染まったのだろう。

 

 

 

紫音「・・・・・・嫌われちゃったかしら?」

 

ドクター「当時の記憶がちらついたんですかね?」

 

 

 

そこでドクターがやってきて、私にそう言った。

 

 

 

ドクター「先生が助けてくれたお陰ですが、相当怖かったんでしょう──────異世界での出来事が。」

 

 

 

そう言ってドクターは階段近くにある壁に手をかざす。

すると、学校に似つかわしくない謎の扉が現れる。

 

 

 

ドクター「さぁ、入りましょう。」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

中に入るとそこは、学校に似つかわしくない近未来風の研究室であった。

 

 

 

紫音「─────最近、報道でも耳にするようになりました。」

 

 

 

ドクターは言う。

 

 

 

ドクター「《子供達の神隠し》─────生還した子たちは全員口揃えてこう言う─────《鏡に写った世界のようだった》。その正体を知っているのは、この学園・旭高校で限られた人間だけ。」

 

紫音「果たして、解決することができるのでしょうか?」

 

 

 

私はドクターにそう尋ねると、彼は言う。

 

 

 

ドクター「ええ、できますよ─────その為の《プロジェクトコネクト》です。未来の子供達を救えるのは─────我々だけです。」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

私は異世界への行く準備をしていた。

そして、ドクターは一人で何か呟いていた。

 

 

 

ドクター「未来の子供達を救う─────か。本当

は─────君達の物語を始めたいだけなんだけどね。」

 

 

 

私はドクターが《とある写真》を見ながらそう言っていたことを気づかず、彼に話しかける。

 

 

 

紫音「では、行ってきます。」

 

ドクター「おっと、ちょっと待って。」

 

紫音「はい?」

 

 

 

ドクターは何故か私を呼び止めた。

 

 

 

ドクター「今回は僕も一緒に行くよ。」

 

紫音「え?」

 

ドクター「毎回、頼んでばかりじゃ悪いし。」

 

 

 

こうして私達は異世界へと飛び立った。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

私達は異世界へとやって来た。

表世界とは全く似ている。

しかしドクターは周りを見た後、呟いていた。

 

 

 

ドクター「冷たいね─────まるで、《冷房》みたいだ。」

 

紫音「はい?」

 

 

 

ドクターの言っていることを分からず、首を傾げる。

 

 

 

ドクター「・・・外の熱い空気を吸って、冷たい空気を作る・・・この世界の寒さはきっと─────人の幸せの分だけ冷えているんだろうね。」

 

 

 

ドクターは悲しそうにそう言っていた。

過去と何か関係があったのだろうか。

そんな風に見えてきた。

 

 

 

紫音「ドクター・・・」

 

ドクター「御免、訳の分からないこと言っちゃってて。」

 

紫音「いえ─────過去と何か関係があるのですか?」

 

 

 

私はそう彼に尋ねた。

すると、ドクターは重たい口を開いた。

 

 

 

ドクター「僕が─────彼等と出会う時のことを思い出したんだ。」

 

 

 

ドクターは懐かしそうに言った。

 

 

 

ドクター「《彼等》と出会う前、僕は独りぼっちだった。だけど、そんな僕は─────彼等と出会うことができたんだ。《彼等》が独りぼっちだった僕を初めて友達にしてくれた。今、こうやって科学者になったのも《彼等》のお陰なんだ。」

 

 

 

ドクターは何時も以上に優しい笑顔でこういった。

 

 

 

ドクター「だから─────僕は諦めない。《彼等》のハッピーエンドに向かうまで、この物語は終わらない。そうだよね─────瑛人。」

 

 

 

彼は─────ドクターは空を見上げながらそう言った。

 

 

 

─────先生!

 

 

 

また、誰かが私を呼ぶ。

そして、私は再び暗闇へと落ちていった。

 

 

 

 

 

TO BE CONTINUE・・・・・・

 

 

 

 






次回は再び現代編へと戻ります。
後2話辺りで第8章も終わる予定です。

まぁ前から思ったんですけど、これ五等分の花嫁?
自分でも何の小説を書いてるのか分からなくなってきました…
しかし、後悔はしていません!

それでは、また次回。

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