WORLD ONE BRIDE GENESIS 作:マリービィ
四葉「─────やれます。」
マルオ「?」
五月「?!」
そこで、二人の間に四葉が割り込んできた。
四葉「私達と上杉さんなら─────やれます。」
どこから現れたのか、いつから聞いていたのか、五月と《マルオ》のそばには、姉妹の中でも特に《感情》の化身にような存在である四葉が立っていた。
五月「四葉・・・」
四葉「七人で成し遂げたいんです。だから信じてください─────もう同じ失敗は繰り返しません。」
四葉は覚悟をしていた。
彼女の瞳には決意の瞳だった。
マルオ「──────では失敗したら?」
まさかの横槍にも動じず、《マルオ》は冷静に四葉に返す。
マルオ「東京に僕の知人が理事を務める高校がある。」
四葉・五月「?」
マルオは静かに言う。
マルオ「あまり大きな声で言えないが、無条件で三年からの転入ができるように話をつけているんだ。」
四葉「え・・・」
マルオの発言に四葉は同様する。
マルオ「もし次の試験で落ちたらその学校に転校する。プロの家庭教師と2人体制なら、そのリスクは限りなく小さくなると保証しよう。それでもやりたいようにやるのなら、後は自己責任だ。わかってくれるね?」
四葉「・・・・・・」
マルオの出した条件に、四葉は黙り込んでしまう。
一度、彼女は過去に自分のせいで《とあること》をしでかしたことがあったからである。
そのせいで姉妹達に迷惑をかけてしまった。
今回も自分のせいで、また姉妹に迷惑をかけてしまうんじゃないかと・・・
と、ここで、
五月「─────わかりました。」
四葉「!」
五月が口を開いた。
どうやら、こたえをきめたようだ。
マルオ「─────では、こちらで話を進めておこう。五月君なら分かると思っていたよ。」
五月「いいえ。」
マルオは五月が三人体制に同意したのだと思ったのか、それで話を進めようとしたが、五月が止めた。
五月「もしだめなら、転校という条件で構いません。素直で、物分かりが良くて、賢い子じゃなく
て─────すみません。」
マルオ「─────そうかい。」
自虐なのか、呆れなのか、それ以外なのか・・・笑顔を浮かべながら謝る五月を見て、マルオは立ち上がる。
マルオ「どうやら子供のわがままを聞くのが親の仕事らしい。そして子供のわがままを叱るのも親の仕事─────次はないよ。」
最後の通告をして、マルオはその場から立ち去ろうとする。
四葉「────《前の時》とは────違うから」
彼の背中を見ながら四葉は、強めにそう言った。
マルオはそれを、
マルオ「─────期待しているよ。」
マルオは振り向きもせず、その店を後にした。
そのタイミングで風太郎や瑛人達が二人の元に来る。
風太郎「行ったか。」
四葉「うわっ!」
五月「見てたのですか・・・」
瑛人「想像通り手強そうだな。」
その後四人は、転校のことを話していた。
瑛人「かなりの重大責任だな・・・」
五月「我が家の事情で、振り回してしまって申し訳ありません。」
五月は風太郎に謝るが、彼はそのまま返さずに言い続ける。
風太郎「─────だが、どうでもいい。」
五月「?」
風太郎「お前らの事情も、家の事情も、前の学校も、転校の条件も、どうでもいいね─────俺はやりたいようにやる!お前たちを進級させる!この手で、全員揃って笑顔で卒業!─────それだけしか眼中にねぇ!」
決意を新たにする風太郎に、三人は笑顔を見せた。二乃も、風太郎がおかしくなったのか、一時ではあるが、少し口角を上げて久しぶりに笑顔を見せる。
五月「ふふふ、頼もしいですね。」
瑛人「やれやれ。」
風太郎「期末試験まで、絶対にやり切るぞ!」
風太郎は期末試験までに、そう意気込んでいた。
期末試験までもうすぐ─────
TO BE CONTINUE・・・・・・