WORLD ONE BRIDE GENESIS   作:マリービィ

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4話 一樹の妹

 

 

 

 

期末試験前夜。

三玖は他の姉妹と用事がある為、不在であり、瑛人は円と公園で喋ることにした。

 

 

 

瑛人「─────で、一樹。」

 

 

 

瑛人はあれからでも円のことを《一樹》と呼んでいた。

今更、円と呼び変えることができないので、いつも通り一樹と呼ぶことにした。

 

 

 

円「どうしたんだい?瑛人。」

 

瑛人「お前、何で此処まで俺の為にやってくれたんだ?」

 

円「・・・・・・」

 

 

 

円は暫く黙っていた後に、口を開いた。

 

 

 

円「─────僕には妹がいたんだ。」

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

 

 

それは、両親が僕達を捨てた後、僕が十二歳の時の話だった。

五つ離れた妹である《(あや)》と施設で生活をしていた。

彼女の容姿は、青髪のボブヘアー、白色のワンピース、青色の瞳をした僕の妹である。

 

 

 

彩「お兄ちゃん!見て!四葉のクローバーだよ!」

 

 

 

彩はそう言いながら、僕に四葉のクローバーを見せてきた。

滅多にみないその植物が、僕の目の前にあった。

 

 

 

円「凄いじゃないか。やったね、彩。」

 

彩「えへへ。」

 

 

 

僕は彼女の頭を撫でながら、そう褒めていた。

僕達は生まれてから虐待をされていた。

彩は何もされてはいなかったけど、僕は殴られたり、蹴られたりと暴力を振るわれていた。

ご飯は僕も彩も何も与えてくれなかった。

そしてある日、両親は僕達を施設に捨てた。

そこで僕は親がいないので、彩を守らないとと思った。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

それから五年後─────

僕は施設の子供達とかくれんぼすることとなった。

勿論、彩も参加することになっていた。

案の定、僕は鬼となっており、隠れている彩と子供達を探していた。

 

 

 

円「よし、みっけ!」

 

子供「あ!」

 

円「見つけた!」

 

子供「あー!くそ〜。やられた〜。」

 

 

 

次々と僕はその子供達を見つけていった─────ただ、もう一人がいなかった。

 

 

 

円「─────彩?」

 

 

 

彩がいない。

あっちもこっちも探したが、いなかった。

嫌な予感をして、施設の人達に協力をしてもらった。

警察も動くことまで発展をし、警察官の人達は必死に彩を探していた。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

円「彩は?!」

 

 

 

それから翌日─────

僕は必死に妹のこと気になっていた。

妹は?

何処にいるの?

その場所は?

僕は必死に、警察官の人達に聞いた。

 

 

 

警察官「・・・・・・それについてなんだが・・・」

 

 

 

警察官は重い口を開く。

 

 

 

警察官「─────いなかった。」

 

円「?!!」

 

 

 

彩が─────いない?

何で?

どうして?

何で彩がいない?

僕は意味が分からなくなってしまった。

 

 

 

円「・・・ッ・・・」

 

 

 

僕は何も分からなくなってしまった。

そして─────決意をした。

教師になったら、もしかしたら何処かで彩がいるかもしれないと。

その中で生徒として、混じっているかもしれないと。

僕はかなりの勉強をして、教師になることとなった。

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

 

 

円「とまぁ、こんな感じだね。」

 

瑛人「・・・・・・」

 

 

 

円の過去を聞いて、瑛人は複雑な表情をしていた。

 

 

 

円「だから、瑛人を見て僕の妹と似ていたから、ほっとけなかったんだ。弟みたいだな〜って思って。」

 

瑛人「そういうことだったんな。」

 

 

 

瑛人は円の肩に手を置きながら言った。

 

 

 

瑛人「一緒にまた、妹を探すぞ!」

 

円「え?」

 

 

 

瑛人の言った言葉に円は顔を上げる。

 

 

 

瑛人「一緒に妹を探して、もう一度家族の時間を過ごせばいいんだろ?一樹、探そうぜ!」

 

円「?!」

 

 

 

瑛人の発言に円は微笑む。

 

 

 

円「そうだね─────ありがとう、瑛人。」

 

 

 

二人はそう決意をしたのであった。

しかし、彼等は知らない。

この先、新たなる悲劇が起こってしまうことを・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お兄ちゃん・・・

 

助けて・・・

 

苦しいよ・・・

 

 

 

 

 

 

 

一人の少女は暗闇の中でそう苦しんでいた・・・

 

 

 

 

 

TO BE CONTINUE・・・・・・

 

 

 

 






今回は一樹の過去編でした!
第9章をできるだけ早く終わらせて、第10章へと進んでいきたいなと思います。
それでは、また次回。

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