WORLD ONE BRIDE GENESIS   作:マリービィ

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15話 温泉旅行 最終日

 

 

 

 

旅行三日目。

本日はこの旅行の最終日である。

上杉家は帰る支度をしていた。

─────ただ、一人除いて。

 

 

 

勇也「あーあ。今日でここの飯が食えなくなるのか。最後に温泉入っときてーな。」

 

らいは「あれー?お兄ちゃんは?」

 

勇也「ん?どこ行ったんだ?それよりさっき仲居さんから不思議な話を聞いたんだが。」

 

 

 

 

 

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中野家。

此方も帰る支度をしていたが、ただ一人いなかった。

 

 

 

マルオ「さあ、昼の船を取っている。帰り支度を済ませておくように。」

 

五月(四葉)「三玖、トイレから帰ってこない・・・最後にみんなで温泉行きたいのに・・・」

 

五月(一花)「五月ちゃん知らない?」

 

五月(本物)「・・・・・・」

 

 

 

本物の五月は三玖がどこに行ったか知っていた。

それは昨日の夜─────

 

 

 

 

 

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五月「そういうことでしたか・・・」

 

三玖「私たちを見分けるのもそうだけど、何より気づいて欲しかった。私たちがいることに・・・」

 

五月「三玖の気持ちはわかりました。その上でお願いです。最後に上杉くんに会ってください。」

 

 

 

二人は風太郎のことでの会話をしており、現在三玖がいないのは、風太郎のところに行っているからである。

 

 

 

 

 

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そして大広間。

風太郎と五月に変装した三玖が対峙している。

 

 

 

風太郎「お前の初日の夜、俺と話した五月ってことでいいんだよな?」

 

五月(三玖)「はい。私の正体は─────」

 

風太郎「待て。五つ子ゲームを結局俺は正解できなかった。降参だ。だが、負けっぱなしってのも癪だな─────リベンジだ。せめてお前だけは俺から正体を暴く。」

 

 

 

そこから風太郎の推理が始まった。

最終的に一花か三玖かというところまで絞ることができた。

だが、そこからがわからない。

小細工をかけるが、それに引っかかる三玖ではない。

 

 

 

風太郎「あいつを呼んでくれ。お前らの末っ子の・・・今お前が変装してる・・・名前はえーっと・・・いつ・・・いつ・・・」

 

五月(三玖)「五月ちゃんね。」

 

風太郎「ハハハハハ!かかったな!五月をちゃん付けで呼ぶのは一花のみ!つまりお前が一花ってことだ!」

 

 

 

三玖はわざと引っかかったのである。

そうとは知らず、風太郎は高笑いをあげる。

 

 

 

三玖(私と一花に絞っただけでも上出来。それにこれ以上やっても意味ない)

 

 

 

三玖はわざとらしく一花の真似をし、風太郎に背を向けてその場を去ろうと歩いていった。

そんな三玖の後ろ姿を眺める風太郎。

ほんの一瞬、その場にいないはずの《彼》の姿が、彼女のとなりに見えた気がした。

そして・・・

 

 

 

風太郎「三玖か?」

 

 

 

それを聞いた五月(三玖)は、立ち止まった。

 

 

 

五月(三玖)「なんで?一花って言ったじゃん。」

 

風太郎「いやっ、すまん。なぜか自分でもわからんが・・・気のせい・・・かもしれんが一瞬─────お前の隣に瑛人がいたような気がしたんだ。」

 

五月(三玖)「?!」

 

 

 

そう言われた三玖は、振り向いてウィッグを取った。

 

 

 

三玖「・・・合格、かな。」

 

 

 

それは紛れもない三玖本人だった。

何度も瑛人と三玖が一緒に歩いているところを見てきた風太郎は、後ろ姿に既視感を感じて言ってみたのだが、まさか当たるとは思っていなかった模様。

 

 

 

三玖「うれしい。私の横に、エイトがいるって言ってくれて。」

 

 

 

そう言ってもらえて、三玖は心からうれしかった。

離れていても、愛する人の温もりが感じられるようだった。

 

 

 

風太郎「ていうか、なんであんなこと言ったんだよ。」

 

三玖「風太郎に気づいて欲しかったの。家庭教師と生徒っていう関係だけじゃなくて、一人の友達としていたい。他の姉妹もそうだよ。」

 

風太郎「五月が言ってたのはそういうことだったのか・・・」

 

三玖「中にはそれ以上までいきたい子もいるけど。」

 

風太郎「は?どういうことだ?」

 

三玖「それも自分で気づいて。課題だから。」

 

風太郎「おい!教えてくれよ!」

 

 

 

風太郎はまた一つ成長した。

だが二乃はともかく、一花の想いが届くのは、まだまだ先のようだ。

 

 

 

 

 

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瑛人達は五つ子の祖父に挨拶をして、その後帰宅をする。

 

 

 

三玖「エイト、旅行楽しかったね。」

 

瑛人「うん。そうだね。アオキ先生、Switchを買って。」

 

勝也「赤石だ!その名前はポケモンに出てくるキャラクターのだろ?!そしてSwitchは自分で買え!」

 

瑛人「じゃあデデデ大王、ファミコン買って。」

 

風太郎「だから何で俺はあのデカペンギンなんだよ?!てかファミコン古いわ!」

 

 

 

二人を弄りまくる瑛人。

その光景を見た三玖はクスリと笑う。

 

 

 

三玖(また行きたいな・・・皆で旅行。)

 

 

 

三玖はそう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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???「やられて負けたくせに、今更ノコノコと帰ってくるものですね。よくやりました─────《ジャック》。」

 

 

 

男は近くにいた青年・ジャックにそう話した。

二人の前には紅蓮に染められたラルゴとレイア、そしてカイマンがいた。

 

 

 

ジャック「お安い御用ですよ。《一護》さん。」

 

 

 

男・夜神一護(やがみいちご)が不敵な笑みをする。

 

 

 

一護「さて、そろそろ私達も動くとしましょうか。そろそろあなたの出番ですよ─────朝山瑛人。」

 

 

 

 

 

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   Chapter9 END

 

 

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       Next Chapter

 

   リコクレト・オブ・ドクター編

 

      Coming Soon・・・

 

 

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これにて、第9章も終。

そして次回からがいよいよ物語の前半戦最後の章となる第10章、リコクレト・オブ・ドクター編が始まります。
この章では、ひたすら重々しいダークな展開が待ち受けています。
今回、温泉旅行編でひたすらギャグをしまくったのはその理由です。
下手すれば、鬱になるかもしれませんので注意してください。

それでは、また次回。

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