WORLD ONE BRIDE GENESIS 作:マリービィ
旅行三日目。
本日はこの旅行の最終日である。
上杉家は帰る支度をしていた。
─────ただ、一人除いて。
勇也「あーあ。今日でここの飯が食えなくなるのか。最後に温泉入っときてーな。」
らいは「あれー?お兄ちゃんは?」
勇也「ん?どこ行ったんだ?それよりさっき仲居さんから不思議な話を聞いたんだが。」
中野家。
此方も帰る支度をしていたが、ただ一人いなかった。
マルオ「さあ、昼の船を取っている。帰り支度を済ませておくように。」
五月(四葉)「三玖、トイレから帰ってこない・・・最後にみんなで温泉行きたいのに・・・」
五月(一花)「五月ちゃん知らない?」
五月(本物)「・・・・・・」
本物の五月は三玖がどこに行ったか知っていた。
それは昨日の夜─────
五月「そういうことでしたか・・・」
三玖「私たちを見分けるのもそうだけど、何より気づいて欲しかった。私たちがいることに・・・」
五月「三玖の気持ちはわかりました。その上でお願いです。最後に上杉くんに会ってください。」
二人は風太郎のことでの会話をしており、現在三玖がいないのは、風太郎のところに行っているからである。
そして大広間。
風太郎と五月に変装した三玖が対峙している。
風太郎「お前の初日の夜、俺と話した五月ってことでいいんだよな?」
五月(三玖)「はい。私の正体は─────」
風太郎「待て。五つ子ゲームを結局俺は正解できなかった。降参だ。だが、負けっぱなしってのも癪だな─────リベンジだ。せめてお前だけは俺から正体を暴く。」
そこから風太郎の推理が始まった。
最終的に一花か三玖かというところまで絞ることができた。
だが、そこからがわからない。
小細工をかけるが、それに引っかかる三玖ではない。
風太郎「あいつを呼んでくれ。お前らの末っ子の・・・今お前が変装してる・・・名前はえーっと・・・いつ・・・いつ・・・」
五月(三玖)「五月ちゃんね。」
風太郎「ハハハハハ!かかったな!五月をちゃん付けで呼ぶのは一花のみ!つまりお前が一花ってことだ!」
三玖はわざと引っかかったのである。
そうとは知らず、風太郎は高笑いをあげる。
三玖(私と一花に絞っただけでも上出来。それにこれ以上やっても意味ない)
三玖はわざとらしく一花の真似をし、風太郎に背を向けてその場を去ろうと歩いていった。
そんな三玖の後ろ姿を眺める風太郎。
ほんの一瞬、その場にいないはずの《彼》の姿が、彼女のとなりに見えた気がした。
そして・・・
風太郎「三玖か?」
それを聞いた五月(三玖)は、立ち止まった。
五月(三玖)「なんで?一花って言ったじゃん。」
風太郎「いやっ、すまん。なぜか自分でもわからんが・・・気のせい・・・かもしれんが一瞬─────お前の隣に瑛人がいたような気がしたんだ。」
五月(三玖)「?!」
そう言われた三玖は、振り向いてウィッグを取った。
三玖「・・・合格、かな。」
それは紛れもない三玖本人だった。
何度も瑛人と三玖が一緒に歩いているところを見てきた風太郎は、後ろ姿に既視感を感じて言ってみたのだが、まさか当たるとは思っていなかった模様。
三玖「うれしい。私の横に、エイトがいるって言ってくれて。」
そう言ってもらえて、三玖は心からうれしかった。
離れていても、愛する人の温もりが感じられるようだった。
風太郎「ていうか、なんであんなこと言ったんだよ。」
三玖「風太郎に気づいて欲しかったの。家庭教師と生徒っていう関係だけじゃなくて、一人の友達としていたい。他の姉妹もそうだよ。」
風太郎「五月が言ってたのはそういうことだったのか・・・」
三玖「中にはそれ以上までいきたい子もいるけど。」
風太郎「は?どういうことだ?」
三玖「それも自分で気づいて。課題だから。」
風太郎「おい!教えてくれよ!」
風太郎はまた一つ成長した。
だが二乃はともかく、一花の想いが届くのは、まだまだ先のようだ。
瑛人達は五つ子の祖父に挨拶をして、その後帰宅をする。
三玖「エイト、旅行楽しかったね。」
瑛人「うん。そうだね。アオキ先生、Switchを買って。」
勝也「赤石だ!その名前はポケモンに出てくるキャラクターのだろ?!そしてSwitchは自分で買え!」
瑛人「じゃあデデデ大王、ファミコン買って。」
風太郎「だから何で俺はあのデカペンギンなんだよ?!てかファミコン古いわ!」
二人を弄りまくる瑛人。
その光景を見た三玖はクスリと笑う。
三玖(また行きたいな・・・皆で旅行。)
三玖はそう思っていた。
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???「やられて負けたくせに、今更ノコノコと帰ってくるものですね。よくやりました─────《ジャック》。」
男は近くにいた青年・ジャックにそう話した。
二人の前には紅蓮に染められたラルゴとレイア、そしてカイマンがいた。
ジャック「お安い御用ですよ。《一護》さん。」
男・
一護「さて、そろそろ私達も動くとしましょうか。そろそろあなたの出番ですよ─────朝山瑛人。」
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Chapter9 END
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Next Chapter
リコクレト・オブ・ドクター編
Coming Soon・・・
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これにて、第9章も終。
そして次回からがいよいよ物語の前半戦最後の章となる第10章、リコクレト・オブ・ドクター編が始まります。
この章では、ひたすら重々しいダークな展開が待ち受けています。
今回、温泉旅行編でひたすらギャグをしまくったのはその理由です。
下手すれば、鬱になるかもしれませんので注意してください。
それでは、また次回。