WORLD ONE BRIDE GENESIS   作:マリービィ

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6話 赤松源一郎とアーニャ探偵社

 

 

 

 

源一郎はアパートから出て、自身の家に帰宅をしようとする。

恐らく、紫音は治療をする魔力を使ったので、二日後までには戦えないだろう。

何故なら、治療をする魔力はかなり消費をするからだ。

紫音の治療魔力消費は彼女の身体にも影響が出る。

源一郎はそんな風に思い、戻ろうとした。

 

 

 

冬馬「彼奴等が従順で良かったな─────源一郎さんよ。」

 

 

 

ふと顔を上げると─────先回りしていたのか、探偵社の三人が道を塞ぐように立っていた。

 

 

 

源一郎「どうしたんだい?神妙な顔をして。」

 

冬馬「彼奴等の前ではあえて言わなかったが────今、俺にはいまいちピンときてないことがひとつだけある。それはまぎれもない赤松源一郎─────アンタのことだ。」

 

 

 

源一郎は戸惑った様子で身を固くした。

一方、冬馬は源一郎から一寸たりとも視線を逸らさない。

 

 

 

冬馬「源一郎さん─────アンタ、何か隠してないか?

 

源一郎「─────」

 

冬馬「彼奴等に、自分の手の内は洗いざらい全てさらしたと、胸を張って言えるのか?」

 

源一郎「─────どういう意味かな?」

 

 

 

源一郎は少し気分を悪くしたように、トゲのある声音で言った。

冬馬は鼻を鳴らしながら肩をすくめ、

 

 

 

冬馬「アンタは話を聞く限り、一護(あいつ)と対立をしているようだが・・・アンタと奴等と、何処に繋がりがあるのか─────それが謎なんだ。アンタ─────一体、何者なんだ?

 

 

 

冬馬はそう問いかけて、源一郎は数秒程かかって答えを言った。

 

 

 

源一郎「私は彼らが罪のない市民を犠牲に漆黒の魔獣(メランベスティア)を街にはびこらせている所業を知っている。それを知りながら見て見ぬふりをすることはできない────という答えでは満足しないかな?」

 

 

 

源一郎はそう答えるが、冬馬は呆れたように溜め息をつく。

 

 

 

冬馬「それは論点のすり替えだな。俺はアンタの正義感がどうこうの話をしているんじゃない。」

 

 

 

いつの間にか冬馬の口調は、詰問するような調子に変わっていた。

標的を目の前にした狼が見せるような、心の内まで見透かしたような鋭い視線が、源一郎を射抜く。

 

 

 

冬馬「ただ、教えてほしいだけなんだよ─────何故、彼奴等が戦わなければならない?彼奴等は何も知らないはずなんだぞ?」

 

源一郎「─────」

 

冬馬「アンタは《何らか》の為にやっている。その為に、彼奴等を《利用している》─────そう考えるざるをおえなかった。」

 

 

 

しばらくの間、どちらも口をきかなかった。

そこにあるのは、鉛のように重い静寂だけだった。

その静寂の中で、ただ冬馬と源一郎の視線だけが交錯していた。

 

 

 

冬馬「─────沈黙という選択肢。まあ、それもいいだろう。」

 

 

 

やがて、冬馬の方が引き下がった。

だが、彼があきらめたわけではないのは明らかだった。

差し迫ったこの状況で、事態を悪化させるようなことをわざわざ暴く必要はない。

いま真相を暴かなくても、アンタの寝首くらい、いつでも掻ける─────冬馬の瞳には、そんな脅迫めいた光が宿っていた。

 

 

 

冬馬「だが、その選択肢をとった以上、俺達アーニャ探偵社はアンタを信用しない。その選択は事態を悪化させるだけだ。身の振り方に気をつけておくことだな─────探偵社はいつでもアンタを見ているぜ。」

 

 

 

冬馬が踵を返し、歩き出す。

沈黙を守っていた彰人と七瀬が、その後に続く。

廊下に立ち尽くす源一郎を残して、カツ・・・カツ・・・と、足音が遠ざかっていく。

 

 

 

 

 

TO BE CONTINUE・・・・・・

 

 

 

 

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