WORLD ONE BRIDE GENESIS   作:マリービィ

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17話 白い藤の花言葉③

 

 

 

 

瑛人「それ、何咥えているの?」

 

 

 

ドクターは《口に咥えていた物》を取り出した。

 

 

 

ドクター「これかい?これは飴ちゃんだよ。」

 

瑛人「飴ちゃん?」

 

ドクター「そう、お菓子だね。」

 

 

 

ドクターは天井に見つめながら、俺に話した。

一体、何だろう?

 

 

 

ドクター「僕の研究施設(此処)はさ、時間が流れないんだよね。表世界と異世界の中間地点だから。時間が流れない─────ということは、食事もする必要もない─────なんだけどさ、でもそれじゃ何か寂しいでしょ?」

 

 

 

ドクターは俺の方に向き直して、話を続けた。

 

 

 

ドクター「だからこれは─────味覚を楽しむための物なんだよ。」

 

 

 

そう言い終わった後、ドクターは俺の顔の前に飴を出した。

 

 

 

ドクター「瑛人も舐めるかい?」

 

 

 

俺は正直、舐めてみたかった。

だから、彼が持っている飴をぺろっと舐めたあとに、口に咥えた。

味は葡萄味で、とても美味しかった。

 

 

 

瑛人「これで僕も大人─────かな?」

 

 

 

そう言うと、ドクターは苦笑いしながら言った。

 

 

 

ドクター「あははは・・・まだ早いと思う。子供はいいと思うよ。子供のうちに、色んなことができるんだから。」

 

 

 

ドクターは俺の頭に、優しく撫で始めた。

俺は彼に撫でられるのが、とても居心地がよかった。

彼の大きな暖かい手が、とてもよかった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

俺とドクターはそれからも会話をしていた。

何気ない日常はどんどんと日々が過ぎていく。

そして、今は11月。

外の暑い空気がとうとう無くなってきて、今は涼しい空気になっていった。

そんな何気ない日常のある日、俺はドクターにとあることを話した。

 

 

 

瑛人「そういえば・・・」

 

ドクター「ん?」

 

 

 

ドクターは相変わらず、俺の話に耳を傾けたくれた。

 

 

 

瑛人「子供は生みの親のこと、《お父さん》と《お母さん》っていうみたいだよ。」

 

ドクター「そうなんだ。」

 

 

 

本当なら、ドクターは知っているはずなのに、幼い子どもの俺の為に話を合わせてくれた。

そんな優しいドクターも、俺は父親のようで好きだった。

 

 

 

瑛人「だけど─────ドクターって何か、《お父さん》って感じがしないんだよね・・・」

 

 

 

ドクターはかなり若いからか、《お父さん》というよりも、《お兄ちゃん》って感じがした。

俺はそんなイメージがあった。

 

 

 

ドクター「今まで通り、ドクターでいいよ?」

 

瑛人「そうだね・・・じゃあ、ドクター。」

 

ドクター「・・・・・・」

 

 

 

こんな子供の戯言にドクターは本当に優しかった。

だけど─────《あの日》までカウントダウンがもう既に始まっていた。

《あの日》まで、あと173日─────

 

 

 

 

 

TO BE CONTINUE・・・・・・

 

 

 

 

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