呪われた魔導師   作:カゲセンヨ

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第八話

【医務室】

 

ルルの寝ているベッドの隣のイスにはやて,反対側になのはとフェイトが座っており,

少し離れた場所に,シグナム,ヴィータとシャマルが立っている。

 

「う……うぅ……ここは?」

 

 

「目ぇ覚めたか?ルル君」

 

 

「貴方方は……すいません。またご迷惑をお掛けして」

ベットの周りに並んでいるメンバーに対して頭を下げるルル。

 

 

「全然迷惑なんかじゃないよ!!それより私と友達になって!!」

「そうだよ!!むしろ迷惑かけてほしいの!!私とも友達になってよ!!」

焦って脈絡のないことを言うフェイトとなのは。

 

 

「……えっと………話がよく分からないのですが…」

 

 

「……主はやて。高町とテスタロッサは少しの間黙ってもらっていた方がいいのでは?」

二人を見て少し呆れた様子でシグナムははやてに進言する。

 

「そうやな~フェイトちゃん,なのはちゃん……ちょっと黙っといてな」

はやては笑顔でなのはとフェイトにお願いする。

 

 

「「えっ!!なん………分かりました。」」

はやての笑顔が怖かったらしい。

 

 

「ごめんな~バタバタしてて,でも二人ともすっごくええ子なんよ?」

気を取り直し、ルルに話しかけるはやて。

 

 

「それは…分かります。それで僕は何をしたらいいですか?」

 

 

「今は特にないかな~強いて言えば,しっかり休んで元気になってもらうことやな。」

 

 

「分かりました。」

 

 

「それでな~元気になってからでええねんけど,ルル君行くとこ…ないやろ?

できたらウチらの仲間になってもらえたらと思っとるんよ~」

はやてが言葉を選びながらルルに話しかける。

 

 

「分かりました。」

 

 

「いや!!ウチらのこと,まだ信じられへんのも分かるし,急な話なのも分か……ん?なんて?」

 

 

「ユダのこと……まだ整理できているとは言えませんが,理解しているつもりです。

 貴方方が僕のことを助けようとしてくれていたことも,今になれば理解できます。

 本当に……お手間を取らせて申し訳ないと思っています。

 貴方方のことは信じたい……これから信じていきたいです。

 仲間なんておこがましいですが,僕は死ぬときは自分の信じた人の為に死にたい。」

周りの顔色を伺いながらルルがすがるように語り出す。

 

 

「…………駄目や。」

 

 

「……そう……ですか……。」

断られ,ひどく落ち込むルル。

 

 

「駄目っちゅーのは…アレや。 まずは死んだら駄目や。

 あと,ウチらは恩に着せるつもりはない。 元々ウチらの方が恩を返したいぐらいなんや。

 誘っといて変かもしれんが,ルル君には,もっと自分の生きたいように生きてもらいたい。

 もっと自分のしたいことをしてもらいたいんや。」

落ち込むルルを見て少し慌てて説明するはやて。

 

 

「……したいこと……分かりました。」

一度顔を上げてはやてを見た後,手を口元へ持っていき悩むようにまた下を向くルル。

 

 

「うん。分かってくれたならええ。」

腰に手を置き,安心するはやて。

 

 

「なら僕のしたいことは,貴方方の力になることです。

 仲間に入れてもらえませんか?」

顔を上げ,はやての顔をまっすぐ見ながらルルが言う。

 

 

「なっ!?………すごくうれしいんやけど,もうちょっと考えたりせぇへんの?」

ルルからの申し出に驚きを隠せないはやて。

 

 

「貴方が言われたように………他に行くところ…ないんです。

 迷惑でなければ,貴方方と一緒にいられればとても嬉しいです。

 それに……

 貴方方にだったら……裏切られても,殺されてもいいと思ってます。」

 

 

「分かった。………でも,そんなことは絶対せぇへんよ。」

ルルの言うことに思うことはあるが,肯定するはやて。

 

 

「そんなことするわけないの!!」

「よかった。これで一緒に居られるんだね。」

はやてに言われて黙っていた二人にも笑顔が戻る。

 

 

「貴方方がよろしければ…ですが…」

 

 

「こっちから誘ってるのに断ったりせぇへんよ。宜しくな。ルル君」

イスから立ってルルに握手を求めるはやて。

 

 

「っ!」

体を強張らせ一瞬身構えてしまう。

それを隠すように,気取られないように握手をし返すルル。

 

「は,はい。宜しくお願いします。」

 

 

「「………………。」」

 

 

「シグナムだ。さっきは殴って悪かった。」

 

「ヴィータだ。足引っ張るんじゃねーぞ。」

 

「シャマルです。あなたの体調は私が責任を持って見ますから。」

三人はあえてルルには近づかず,その場であいさつを交わす。

 

 

「はい。ありがとうございます。」

 

 

 

ルルに休むように言い,医務室を出てはやての部屋に皆で向かっている。

ルルが仲間になりたいと言ってくれた。

思惑通り,願い通りの展開にはなったが,皆の表情はいいものではなかった。

 

「「「「…………。」」」」

 

 

「口ではああ言っとったけど…怖いんやろうな……。」

 

 

「………うん。特に私たちは彼にとって…怖いんじゃないかな。」

 

 

「彼にとって我々は意味もなく攻撃してきた存在だったわけですから…。」

 

 

「それでも拠り所が欲しいって感じだな。」

 

 

「……でも仲間になりたいって言ってくれた……

 それを裏切らないようにしないと!」

 

 

「そうやね。まずはルル君には自分のやりたいことをやってもらう。

 言いたいことを言ってもらう。それからウチらと仲良くなってもらう。

 これらが出来るように頑張っていこうか!!」

 

 

「そうだね。」

 

 

「とりあえずウチはルル君の配属準備をするわ。」

 

 

「私はフォワードの皆に簡単に説明するね。」

 

 

「そうやね,どっちにしてもしばらくは配属の準備と休養期間になるから。」

 

 

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Side はやて 『配属準備』

 

 

「で,魔力計測結果はどんな?」

 

 

「はい。魔力ランクはC相当ですね。」

 

 

「……はい?Cランク?そんなわけないやろ?」

 

 

「で,ですが,調べる限りではCランクですが…」

 

 

「いや,それはおかしいわ。空戦もでき……

 (いや,レアスキルの使い方で……?だとすると………)」

 

 

「八神隊長?」

 

 

「了解や!その結果こっちにまわしといてくれるか?」

 

 

「は,はい。分かりました。」

 

 

 

 

「(魔力ランクC………人助けの経験が多くあることを使って……

  階級は……どの辺まで待遇あげれるやろうか……

  三尉位まで持たせて上げれんもんか………

  嫉妬の対象になっても面白くないなぁ…。)」

 

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Side Out

 

 

 

 

【一週間後】

 

 

「フォワードのみんなに改めて紹介します。知ってるとは思うんやけど,

 ルル君です。この度機動六課にはいってもらうことになりました。

 ルル君は今までも事件解決とかに協力してくれてたこともあって

 准尉として配属されます。ランクは現在C。スターズかライトニングかはおいおい決めるから,

 皆仲良くしたってや。」

 

 

「ルルといいます。世間知らずですし,魔法の事とか色々勘違いしてることも多くて

 ご迷惑をお掛けしたくないんですが…できる限り頑張ります。

 えっと,宜しくお願いします。」

 

 

「改めて宜しくね。ルル君。」

 

「私も,改めて宜しく。」

 

「宜しくな。」

 

「よろしくお願いします。(ケガ治ったんだ。)」

 

「よろしくお願いします。(男の人だ。…うれしい。)」

 

「よろしくお願いします。(うぅ……ちょっと怖い)」

 

「よろしくお願いします。(………………………Cランク?)」

 

 

「ルル君には,紹介の後,慣れてもらうために課内を案内しようと思っとったんやけど,

 どうしても模擬戦がしたいっていう……………戦闘狂がおってな…。

 まあウチらとしてもルル君の実力を把握せんといけんので受けてもらえんかな?」

 

「分かりました。八神部隊長。誰と模擬戦をすればいいんですか?」

 

「私だ。」

 

「貴方は…シグナム二等空尉。

 しかし,模擬戦と言ってもシグナム二尉はリミッターが付いているのでは?」

 

「当然だ。模擬戦くらいでリミッターを外すわけにはいかない。」

 

「そうなんですか? 分かりました。それでどこで行うんでしょうか?」

 

「こっちだ。 付いてこい。」

部屋を出ていくシグナムとルル。

 

 

「シグナム…うれしそうだったね。」

 

「無茶せんとええんやけど…。」

 

「ルル君病み上がりなんだからね!! 無茶したらすぐ止めるから!!」

 

「まあいいんじゃねーの? ルル結構強いぜ。」

 

 

 

「あ,あの……私たちは?」

急な展開にスバルがなのはに問う。

 

「あ,うん。皆にはせっかくの機会だし,

 ここのモニターで模擬戦を見て勉強してもらおうと思ってるんだ。」

 

「「「「分かりました。」」」」

 

「模擬戦の見学の後は皆の訓練に入るからね。」

 

「「「「はい!!」」」」

 




次回は模擬戦回になる予定。
だんだん明るくしていく予定。
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