なまった金髪の子が家にきた。   作:サガアキ

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序章

高校の一学期の終業式を終え明日から夏休みという日、わたし『南條 留似(なんじょう るい)』に新しい家族ができた。

 

家に帰ると父親『武(35歳)』が正座してどこぞの議員みたいに泣きじゃくっていた。その横には鬼のような形相の母親『裕美子(33)』が仁王立ちしている。

 

はぁ、いつものことか。そう。我が家ではいつものことなのだ。私の父親はほぼ毎日犬やら猫よら蜥蜴(とかげ)やら浮浪者を拾ってくる。その度に母親に正座させられ説教されて泣きじゃくっていた。そして結局はもと居た場所に返すのだ。犬も猫もどうせ家では飼えないのだからやめてほしい。期待させるだけ可哀想だから。浮浪者については父親落ち着けとしか言えないけど。

浮浪者をもと居た場所に返すってどういう状況か知らないけど。

 

わたしはもう見慣れたその光景に呆れ、二人をスルーし自室へと向かった。

・・・すると私の部屋の前に体育座りしているありえないものが。ていうか少女だった。金髪で青い目をしたお人形さんみたいな女の子だ。歳は恐らく7、8歳くらいかな?猫のぬいぐるみを腕に抱きすやすやと寝息をたてていた。

 

って、おいおいおいおい、マジか!?父親マジか!?遂に犯罪まで!?やめてよ、わたしたちの人生まで終わっちゃう!急いで二人の元へ。

 

「どこから拐ってきたのよ!この子!」母が怒鳴る。

「どこから拐ってきたのよ!この子!」わたしも怒鳴る。ハモった。

「う、うぇぇぇえええん!違うんだよ。この子は...」泣きじゃくる父親。

父が言い終わる前にわたしは左から母は右から平手打ちを咬ました。

「だ、だから誤解だって!この子は俺の親友の子でしばらく預かってくれって頼まれただけなんだよぉぉ!うぇぇぇえええん!」父の両頬には素晴らしく綺麗な紅葉が咲いていた。

 

―家族会議

「えー、家族会議を初めます」と父。両頬の紅葉が綺麗だ。

「まず、君たち僕になにか言うことはないかな?」

「「ロリコン」」母とわたし。またハモった。

「ちっがーう!謝罪でしょ!?この紅葉の!」

母&わたしはドスルー。金髪の少女はソファに運び、眠っている。可愛い。

「もういいよ!謝んなくて!ツイッターで呟いて不特定多数の人に慰めてもらうから!」

「はいはい、バカなこと言ってないでこの子について話しましょう」と母が素に戻る。

そうだね。とわたし。父は黙って頷いた。

「で、誰の子?預かるっていつまで?」母が父に聞く。

「大学の時の友人の『佐渡(さわたり)』君の子で名前は『ライム』ちゃん、『佐渡 ライム』ちゃん。気づいてると思うけどこの子のお母さんはフランス人。だからライムちゃんは日本人とフランス人のハーフ。あ、でもライムちゃんは日本語はペラペラだから安心して。何時までかはわいるからないけど1、2ヶ月ぐらいだと思う。まあ。親戚の子が遊びにきたと思って家で面倒見ようと思う」

「佐渡君の...」母がそう呟く。?なんだろう。

「いいわ、理由も聞かない。家で預かりましょう。ライムちゃん、可愛いし!わたし女の子が欲しかったのよねー」

と母。いやいや、わたしも女だから。

「わたしも賛成!妹ができたみたいで嬉しいし!」

「じゃあ、満場一致でいいね?」父が問い、わたしと母が了承する。

 

家族会議が終わると同時にソファで寝ていたライムちゃんが起きてきた。そしてわたしたち三人に向かってこう言った。

「もう朝け?寝すぎたっちゃ」

 

ライムちゃんはなまってた。

 

つづく

 

 

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