スーパーロボット大戦OG Time Dive Fighters   作:舟太郎

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序章
1話 起動、デルタ7


「これが・・・デルタ7。なんだ・・・私はこいつを以前から知っている・・・?」

 

ギリアム=イェーガー、エリック=ワン博士に案内されて訪れた軍事施設[トーチカ7]の地下深くの廃棄区でヴィレッタ=バディムがそうつぶやく。視線の先には黒く巨大な機体が格納されていた。

 

「自分にも既視感があります。ギリアム少佐、このデルタ7とは一体・・・?」

 

同行していたライディ―ス=F=ブランシュタインもヴィレッタと同じような感想を抱く。

 

「皆さんそう感じるんですね・・・?私は何も感じませんでしたけど・・・・」

 

後ろに控えていたギリアムの副官、サイカ=シナガワがそう証言する。

 

「俺も最初にこれを見たときには似たような感覚に襲われたよ。既視感を感じる者とそうでない者・・・・これもユーゼス=ゴッツォの言う虚億という奴なのかもしれないな・・・。」

 

「私たちの虚億に影響を与えているとしたら・・・クロスゲートと同等の存在だと言うのか?・・・ワン博士、この起動兵器はいったい・・・?」

 

「兵器ではない・・・その辺りの話はひとまず置いておくでの。まずは、これをグランドクリスマスに運んでからだの。」

 

このデルタ7の運搬こそエリック=ワン博士からの依頼であり、今回の任務だった。

 

「まって!あそこに誰かいるわ!」

 

デルタ7の頭部付近に黒いマントに身を包んだ人物の姿があった。

 

「何者だ!?」

 

『我が名はダグブール。世界の裏側に住まう者・・・。』

 

複数の人間が同時に喋っているような不気味な声で言葉を発する。

その後、マントの下から一本の触手が伸び、その先端から光線が発射され、一緒にいた警備兵の首が切断される。

 

「きゃあぁぁぁっ!」

 

その光景を見たサイカが悲鳴を上げ、一同に動揺が生まれた。

 

「ここは私たちで食い止める。ライ、博士たちを中へ・・・!」

 

ヴィレッタとギリアムはライディースに博士たちの避難を指示し、ダグブールに拳銃を向ける。

しかし、ヴィレッタは相手の触手に首を締めあげられ、引き寄せられる。

 

「・・・何を!?」

 

ダグブールはフードの下から赤い角の仮面を覗かせ、ヴィレッタを物色する。

 

『因果律の番人・・・その眷属か。本物であれば取り込むのは危険だが、模造品ならば我の因子の補強となるやもしれん』

 

ダグブールのマントの下から巨大な口が現れる。

 

「くっ・・・何を・・・!?」

 

ヴィレッタは必死に抵抗するも、徐々にその巨大な口元に引き寄せられていく。

しかし寸前のところでヴィレッタの周りに赤と青の光が発生しダグブールを退ける。

 

『ぬうぅ!・・・まさか貴様のような奴がそんな力を持っていたとは!?』

 

「なんだ・・・今の衝撃波は一体?」

 

ダグブール・・・そして窮地を脱したヴィレッタ自身も謎の現象に困惑しながらも、懐の中で何かを確認する。

そこへギリアムがダグブールの口に銃弾を撃ち込む。

 

「ダグブールといったな!お前のような存在をこの世界にとどめておくわけにはいかない!」

 

『・・・貴様に言えたことか、始まりの放浪者よ。』

 

ダグブールはギリアムに向けて光線を発射するも、ギリアムは事前にその射角から位置をずらすように回避、その後再びダグブールに発砲するも、今度はその弾丸は着弾の直前で音もなく止まった。

 

「・・・!?」

 

『フフフ、やはり一筋縄ではいかぬか・・・まあよい。今は新たなる魔王の誕生を祝うとしよう!』

 

突如デルタ7が駆動音を立て始める。

 

「・・・・ダレだ・・・ワレをキドウさせたのは?・・・ワレは・・・ダレだ?・・・ココは・・・?」

 

ツインアイが発光し、デルタ7が言葉を発する。

 

「これは・・・デルタ7が動く・・・?まさか自我があるのか!?」

 

デルタ7を見たヴィレッタの身体が警戒心で硬直する。

(・・・なんだ?・・・身体が震えて動かない!?・・・けれどこの感覚、覚えがある!)

 

『ここはとある施設の廃棄物処理場・・・・そしてお前はそこに処分されたスクラップだ、デルタ7よ。』

 

「ワレは・・・ハイキブツ・・・・?・・・ワレは・・・・スクラップ・・・?・・・ワレは・・・・ワレは・・・・ワレは・・・」

 

『そうだ。そしてお前を処分したのはお前を造った人間共だ。』

 

ダグブールはそう言って触手をグランドクリスマスに向ける。

 

「ワレを・・・ツクった・・・ニンゲン。ワレを・・・ツクった・・・・・」

 

『我が名はダグブール。デルタ7よ、お前を我々の同朋として迎え入れよう。共にお前を廃棄した人間共に復讐するのだ!!』

 

「イいだろう・・・これより、ワレをスてたニンゲンをホロぼす・・・」

 

トーチカ7の地下深くから地上に向かって移動し始める。

 

「デルタ7・・・ひょっとしてとんでもない敵じゃないのか?こんなものを地上に出すわけには・・・!」

 

「言っていても始まらない、施設には避難勧告を出した。俺たちはここでヤツを食い止めるんだ!」

 

「くっ、了解!」

 

二人はそう話しながら腕につけた端末を操作する。

 

「メインターム、モードアクディブ!コール・ゲシュペンスト!!」

 

「来い、R-GUN!!」

 

 

 





【キャラクター出典紹介】

デルタ7 [スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望(PS)]

ダグブール[バトルコマンダー 八部衆、修羅の兵法(SFC)]

【挿絵表示】


【ゲーム概要】

[スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望]
2000年にプレイステーションに発売されたRPG。
前作、スーパーヒーロー作戦(無印)に比べれて難易度は上がっていますが、敵の強さが味方パーティーの平均レベルに比例するので、一人だけ極端にレベルの低いキャラを入れておけば楽にクリアできます。


[バトルコマンダー 八武衆、修羅の兵法]
1991年にスーパーファミコンに発売されたシミュレーションゲームです。子供の頃はシステムを理解できずに投げ出しました。




【ちょっと語らせて】

「スーパーヒーロー作戦(無印)]におけるデビルガンダムさんのポジションに次作である[ダイダルの野望]のデルタ7を据えてスーパーヒーロー作戦(無印)の冒頭からスタートです。

主人公は必然的にヴィレッタ・プリスケン少尉ですが、元総帥も何らかの形で絡めればと思い登場させてみました。
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