スーパーロボット大戦OG Time Dive Fighters   作:舟太郎

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5話 アームド・ファイター

中に入ると警備員らしき人々が大量に倒されていた。中にはゴーストサイボーグの残骸も混ざっている。そしてその上に一人の男が立っていた・・・。

 

「・・・ここも違ったか。」

 

男は拳を握りながらつぶやく。

そこへ魔魁とヴィレッタ、それに天斉小五郎とフェイ・エムラが駆けつける。

 

「そこまでだ、カイ・シュリス!アームズを解除して投降しろ!」

 

魔魁とヴィレッタがカイに銃口を向ける。

 

「あんたは・・・最強のサイボーグ、電人魔魁!」

 

カイは武装を解除するどころか、笑みを浮かべて構える。

 

「ゴーストに身を落とすことを望むなら仕方ない、相手をしてやろう。」

 

魔魁は銃をしまい拳を構える。

 

「魔魁刑事、ここは私が・・・!」

 

そう言ってフェイが前に出る。魔魁はどうすると言わんばかりに小五郎を見る。

 

「よしなに。」

 

小五郎がそう答えると魔魁は頭をかきながらこの場をフェイに譲った。

 

「またお前か・・・このアームズは用意してもらったものだ、出所は俺にも解らないと言ったはずだが?」

 

「だとしても、そのアームズを犯罪行為に使わせはしません!」

 

フェイはそう言って構えを取り、カイもそれに応じる。

 

「・・・いいだろう。アームド・ファイト!レディー、ゴー!!」

 

両者の拳が激突する。

カイが柔道とジークンドーの動きで猛攻を掛ける。それに対してフェイは太極拳を駆使して対抗する。

 

「掌底烈波!」

 

フェイがアームズで増幅された気弾を放つ。

 

「斬波心拳!」

 

カイが同じように気弾を放ち、フェイのそれを相殺する。

 

「!?・・・やっぱりこの人、強い。」

 

「お前もなかなかだ、だがこっちは後が控えてるんだ。そろそろ終わらせてもらうぜ!」

 

カイが勝負を決めようとした瞬間、奥から数人の男が現れる。

 

「なにやら騒がしいようだが、なんだね君たちは?」

 

中央の男が話しかける。口ひげを生やし、全身にオレンジ色のアームズを纏っている。

 

「プレジデント・マーク!」

 

そう言って魔魁が男に向けて銃を構える。

 

「プレジデント・マーク、この男が・・・。」

 

「私をプレジデント・マークだと知って銃を向けるのかね、これは国際問題になるぞ制御体連合国家の魔魁元聖捜査官?」

 

確かに、現状でニューヨークドミニオンの元首であるプレジデント・マークを取り締まる大義名分は無い。

 

「この工場でオリジナルさえ見つかれば言い逃れは出来まい。」

 

「なんとも強引な捜査だ。ならばこちらも力ずくで追い返しても文句はあるまいな・・・。」

 

プレジデント・マークがそう言うと二人の男が前に出る。

 

「ふっふっふ、究極の筋肉美中年[ブラックマン]と~じょ~」

 

海パン一丁にゲタを履いた筋肉男がそう名乗る。

 

「・・・おい、こんなところで何をしている。タルク「お~と!今の私はブラックマン!タルクス・ドールマンなどではないぞ、電人魔魁!」

 

魔魁が口にしそうになった言葉を遮ったうえであえて口にするブラックマン。

 

「魔魁・・・顔が広いとは思っていたけど、変態の知り合いもいるのね。」

 

ヴィレッタがブラックマンに引いている。

 

「・・・説明は後でする。理由はどうあれ手加減はしないぞ、タルクス!」

 

「だからブラックマンだって言ってんだろ、魔魁!・・・悪いが、こっちにゃこっちの任務があんだよ!ゲタストライク!!」

 

魔魁とタルクスがなにやら茶番じみた戦闘を開始する。

 

「・・・たく、好き勝手やってんな。」

 

残ったもう一人のチンピラ風の男がナイフを取り出しヴィレッタに対峙する。

 

「ナイフだと?・・・この銃が見えないのか?」

 

ヴィレッタが男に銃を構える。

 

「そんな玩具が役に立つかよ!」

 

男はそう言ってナイフを投擲してきた。その刃先はビーグルの銃口に刺さるように挟まる。

 

「・・・っ!」

 

「遅えよ!」

 

男はヴィレッタが驚いた隙をついて距離を詰め、別のナイフで斬りかかる。そかしその斬撃は割って入った天斉小五郎の如来刀によって止められた。

 

「そんな物騒な物を女性に向けるのは感心しないかな、ボビー・ロギンズ。」

 

「てめえは、いつぞやの探偵か。こっちも仕事なんだよ、金持ちのお嬢さんを誑し込んでるヒモ男にゃ、食ってく事の大変さはわかんねえだろうがな!」

 

「人聞きの悪い事は言わないでもらえるかな!」

 

ボビー・ロギンズと呼ばれたは複数のナイフを巧みに使い、小五郎に斬撃を加えていく。片や小五郎も身体中に仕込んだ刃物で応戦する。

様子を見る限り両者は何度か交戦しているようだ。

 

「ふむ、なかなか面白い見世物ではあるが、警察に探偵、相手をするのも面倒だ。ボビーくん、ブラックマンくん、後は任せたぞ。」

 

「何処へ行く気だ、プレジデント・マーク?」

 

一人この場を去ろうとするプレジデント・マークの前にカイ・シュリスが立ちはだかる。

 

「キミは・・・そうそう、確かタッカード社のモルモット共の生き残りの・・・。」

 

「・・・意外だな、俺を覚えているのか?」

 

「キミはなかなか頑張っていたからね。いい見世物だったよ。」

 

カイはその言葉に激高し殴りかかるも、プレジデントはそれを避けながら逆にカイの腹部に拳を沈める。

 

「・・・かはっ!」

 

「もしかして、だが・・・直接対峙すれば私に勝てるとでも思っていたのかな?だとしたら、甘い!」

 

プレジデントはカイをアッパーで浮かせ、がら空きになったボディーに蹴りを叩きこむ。カイは吹き飛ばされ装着していたアームズの胸部パーツは破砕した。

 

「さて、次はキミかな、お嬢ちゃん。」

 

今度はフェイに迫るプレジデント・マーク。

横からヴィレッタがプレジデントに向けて発砲する。しかし、その弾丸はアームズの放つフォースフィールドに阻まれる。

 

「・・・キミが相手かい?見たところさしたる戦闘力を有しているとは思えんが、美女は大歓迎だよ!」

 

プレジデントは一瞬で距離を詰め、ヴィレッタの右腕をつかむ。

 

「90式自動拳銃ビーグル・・・こんな物を使いながら人にオリジナル密造の嫌疑をかけるとは、とんだお笑い草だな。」

 

ヴィレッタの銃を見ながらプレジデントは嘲笑する。

 

「どういう意味だ!?」

 

「なに、キミが知る必要はない。・・・ふむ、それよりもどうだ、私の秘書にならないか?愛人でも構わないが・・・」

 

プレジデントは口髭を撫でながら嘗め回すような目でヴィレッタを物色する。

 

「・・・放せ!」

 

ヴィレッタは起動兵器のパイロットに専念していたこれまでは、敵対する相手がどれほど俗物であろうと直接的な嫌悪感を感じることは無かった。しかし今はプレジデントがが自分を見る目が、これまで感じたことが無いくらいに不快だった。

 

「ふむ、怒った顔も実にいい。名前を伺っても?」

 

プレジデントはそう言って今度はヴィレッタの腰に手を回す。

その時、ヴィレッタの中で何かが切れた。ヴィレッタは左腕の端末を口元に近づけ叫ぶ。

 

「来い!R-GUN!!」

 

施設の天井が破壊され、そこからヴィレッタとプレジデントを覗き込むように鋼の巨人が姿を現す。

 

「何だアレは!?」

 

プレジデントをはじめ、ブラックマンやボビー、小五郎やフェイもR-GUNの巨大な影に驚く。

 

「プレジデント・マーク、私への下手な手出しは命取りになる……!」

 

ヴィレッタはプレジデントが驚いている隙に拘束を解き、R-GUNの掌に乗りコックピットまで移動する。

 

「素晴らしいぞ、ますますキミが欲しくなった!おい、出番だ!」

 

プレジデントは驚きこそすれ、恐怖するそぶりは無い。

突然R-GUNに対し同サイズの人型が組みついてくる。

 

「人型起動兵器!?」

 

「久しぶりだな、ヴィレッタ・バディム。」

 

聞き覚えのある声と共に、巨大な影の姿が露になる。それはアイドネウス島共に戦った起動兵器の一体、アシュセイヴァーだった。

 





【キャラクター出典紹介】

カイ・シュリス(CV:日野涼一)    [アームド・ファイター(PS)]
プレジデント・マーク(CV:広瀬正志) [アームド・ファイター(PS)]

ボビー・ロギンズ(CV:岩永哲哉)  [幻影闘技(PS)][クリティカルブロウ(PS)]

タルクス・ドールマン [電人魔傀(AC)・ゴーストチェイサー電精(SFC)][ガーディアンズ(AC)]


【ちょっと語らせて】
タルクス・ドールマンはアーケード版である電人魔魁では操作キャラとして、スーファミ版であるゴーストチェイサー電精ではステージ4のボスとして登場します。

そしてアーケード版ではステージ4のボスとしてブラックマンというタルクスの色替えキャラが登場するのですが、その名前をタルクスの偽名として使用することにしました。
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