スーパーロボット大戦OG Time Dive Fighters   作:舟太郎

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第二章 地球防衛軍
1話 炎の戦士


新西暦元年。地球連邦政府は発足と共に二つの組織を編成した。

 

一つは紛争やテロ、組織犯罪から地球圏の平和を守るための組織、[Terrestrial Defence Force]。すなわち地球防衛軍、通称TDF。

 

もう一つはメテオ1、メテオ2のような宇宙からの災害を防ぐための組織、[Space Investigation and Defence Organization]。宇宙調査防衛機構、通称SIDO。

 

そして新西暦35年。

冥王星、かつては太陽系9番目の惑星としてカウントされていた天体。その遥か先に10番目の惑星が発見された。人類はこの突然出現した謎の天体を「ナンバーテン」と呼称。地球上からはあらゆる調査が開始されたが、この謎の惑星に関する詳しいデータは得ることができなかった。

 

SIDOは秘密裏にナンバーテンを調査するため、最新鋭宇宙要塞艦NAGARを宇宙に向けて発信させていた。しかし、NAGARとの連絡が途絶え、その行方を調査するも、ついにNAGARを発見することは出来なかった。

 

それから3年後、ナンバーテンは何の痕跡を残すことなく突如として消失。地球の科学者たちがナンバーテンの正体に関してあらゆる議論を連ねたが、決定的な答えを見いだせないままに時は流れるのだった。

その後、指揮系統の統一という名目でTDFとSIDOを統合、新生TDFを頂点に地球上には様々な防衛調査機構が編成された。

 

そして12年の歳月が流れようとしていた。

 

 

 

 

 

TDF特殊部隊、UCMA警備班が、繁華街で暴れるゴーストテロリストの討伐に当っていた。

 

「本当にゴーストテロリストの犯行を予測できるなんて・・・」

 

警備班班長キタクラマヤはUCMAが運用する巨大な車両の中そうつぶやく。

彼女はTDF極東支部にて試験的に運用されることとなった制御体の情報を元に部隊の指揮を任されていた。

 

「ウシオ隊員とオオムラ隊員は前衛、私とマナカ隊員は後衛、アマモト隊員とフジワラ隊員は狙撃でフォローを・・・」

 

キタクラ班長が隊員たちに指示を出していく。

 

「けれどやはりただコンピュータの言いなりに動くのはいい気分じゃありませんね。」

 

「それでもゴースト犯罪者や銃器犯罪が激化していけば、制御体連合国家との連携は必要になってくるわ。」

 

隊員たちは基本装備である銃剣でゴーストやオリジナルを所持したギャングを制圧していく。

 

「ちっ!おい、アレを出せ!」

 

ゴーストの一人がそう言うと、天井から機械のパーツらしき物体が複数落下し、ドッキングしていく。

 

「東亜錬金技研のクラフトロボ!?こんなものを用意していたなんて…」

 

組みあがったのは3Mほどの作業用の人型ロボットだった。

 

「落ち着いて、マナカ隊員。」

 

キタクラ班長がそう言いながら対戦車ミサイルを構える。その隙をついてゴーストたちがキタクラ班長に迫るがアマモト、フジワラ両隊員が狙撃で援護する。

 

「ミサイル発射!」

 

キタクラ班長の発射したミサイルがクラフトロボを撃破した。

 

 

 

 

警備班とゴーストの戦闘が続く最中、両者の間に突如として激しい光が発生した。

 

『これで決めるぞ、ヘルザーク!』「食らいやがれ、バーナウ・ファー・ファング!」

「カカッ!まだだ、まだ足りねえよ!!」「お遊びの時間は終わりでございましてよ!」

 

光の中からは赤い鎧の戦士とアンドロイド、そして巨大な二体の怪人が拳を交えながら現れた。

 

「赤いアームド・ファイターに戦闘用アンドロイド!?いきなり現れた?」

 

隊員たちが驚き戸惑っている。

 

「なんだこいつ等!」「関係ねえ、一緒にやっちまえ!」

 

愚かなゴーストたちが見境なくヘルザークに攻撃を仕掛ける。しかしヘルザークはそのゴーストや数体のクラフトロボを一瞬で粉々にする。

 

「邪魔はそっちの方だろ、死にたくなけりゃ引っ込んでろ前座共!」

 

「はっ・・・はい!失礼しました。」

 

そう言ってゴーストたちは撤退を開始する。

 

『コウタ、何やら様子がおかしい!』

 

「てやんでいべらぼうめ!目の前にヘルザークが居やがんだ、細けえ事はその後でい!」

 

「カッカッカ!コウタつったか・・・いいぜお前、気が合うじゃねえか。とことんやり合おうぜ!!」

 

突如現れたコウタと闘竜王はそう言って臨戦態勢に入る。

 

「あの口調、江戸っ子かしら?」

 

キタクラ班長がコウタの口調に反応する。

 

「アームズで顔は解りませんが、だとした日本人なんでしょうか?どうします?」

 

「なぞのアームド・ファイターと戦闘用アンドロイド、それに対する生物兵器らしき二体・・・まずは江戸っ子にコンタクトを・・・」

 

「邪魔しないでいただけまして?」

 

キタクラ班長がコウタに接触しようとすると、目の前に六枚の翼を生やした女性型の怪人、プシュケルが立ちはだかる。

キタクラ班長は咄嗟に機関銃を構えるが、それよりも早くプシュケルが襲い掛かる。

 

「鉄球ファイト!」

 

寸前のところでコウタがプシュケルに鉄球で殴りかかるも、プシュケルは上空に回避する。

 

「にがすかよ!行くぜ、バトルレーサー!」

 

コウタはバトルレーサーに乗り上空のプシュケルを飛び越え更に上空で旋回し、そこからファイタービームガンでプシュケルを攻撃していく。

 

「無粋な飛行手段ですわね。この私と空中で踊りたいのであればもっと優雅に飛翔なさい、このようにね!」

 

プシュケルはビームを避けながら加速し、コウタ背後を取る。

 

「滅びなさい、ニュークレオン・パラライズ!!」

 

プシュケルは上空から超高出力のエネルギー砲を発射する。

 

「やべえ!」

 

コウタはかすりながらぎりぎりで回避するも、プシュケルは連続でニュークレオン・パラライズを発射してくる。

 

『コウタ!』

 

「おっと、何処へ行こうってんだ?」

 

闘竜王がコウタのフォローに回ろうとするも、ヘルザークに阻まれる。

 

『く・・・。防衛隊の諸君、俺たちに君たちの力を貸してくれ!』

 

闘竜王はキタクラ班長に協力を呼び掛ける。

 

「し・・・しかし・・・!」

 

キタクラ班長は迷う。個人的には自分を助けてくれたコウタや素直に協力を求める闘竜王に加勢したいという気持ちはある。しかし軍の一部隊を預かる身としては、その場の心境だけでどちらか片方に味方し、もう片方と敵対するには状況が不鮮明過ぎた。

 

「キタクラ班長、赤いファイター達は味方です!今はとにかく協力を・・・」

 

キタクラ班長が戸惑う中、狙撃態勢で待機していたフジワラ隊員がそう提言する。

 

「フジワラ隊員?・・・解りました。各員は対戦車ミサイルで怪人に攻撃!アンドロイドに加勢します。マナカ隊員は二連ビーム砲の準備を、アマモト隊員、フジワラ隊員は狙撃で空中のファイターを援護してください。」

 

「了解!」

 

アマモト、フジワラ両隊員は加輪上重工製の1式狙撃銃甲型[ガーデンスナイプ]を構え、コウタと交戦中のプシュケルの姿をスコープで追う。

 

「は、速すぎて捉えられない!」

「ターゲットインサイト・・・・。」

 

アマモト隊員が慌てる隣でフジワラ隊員は静かにつぶやく。

 

「俺に出会った不幸を呪え!」

 

スコープがプシュケルを捉えた瞬間、フジワラ隊員は引き金を引き、見事にプシュケルを狙撃する。

 

「くっ!そんな攻撃が通用するとでも・・・!」

 

フジワラ隊員の狙撃ではプシュケルに致命傷を与えることは出来なかったが、その隙をついてコウタが炎を纏い、バトルレーサーで突撃する。

 

「食らいやがれ!必殺、火の玉落とし!!」

 

「あああ・・・!!」

 

ファイター・ロアの必殺技、ファイヤーレーサーの直撃を受けたプシュケルは地上に落下していった。

 

「カカッ!ざまあねえなプシュケルよ!」

 

「仲間がやられたのに随分な態度だな、ヘルザーク!」

 

プシュケルを嘲笑うヘルザークに闘竜王が食って掛かる。

 

「仲間じゃねえさ。奴とは協力関係だが、弱え奴は死ぬ、それだけのこった。」

 

ヘルザークは警備班のミサイルをものともせずに闘竜王に猛攻を仕掛ける。

 

「クッ、このままでは・・・!」

 

「キタクラ班長、二連ビーム砲の準備が完了しました!」

 

マナカ隊員が大型車両で接近してくると、その上部に取り付けられた二本の砲身がヘルザークに向く。

 

「連装粒子ビーム、発射!」

 

二本の砲身から光弾が交互に連続で発射され、ヘルザークを絶え間なく打ち続ける。

 

「ちっ、ウゼエな。ここは退くとするか!」

 

ヘルザークは二連ビーム砲を受けながらもプシュケルを回収し、撤退していった。

 

 

▽▽

 

 

「それで、あなた達はいったい・・・。」

 

キタクラ班長がコウタとロアに問いただす。

 

「俺はロアだ。コウタ・アズマって呼んでくれてもいいぜ。そっちが本名だからな。」

『そして俺は闘竜王。ロアと呼んでくれても構わない。俺はそちらが本名だ。』

 

「えっと・・・。」

 

キタクラ班長は訳の分からない自己紹介に困惑する。

 

「キタクラ班長、ここは自分が・・・。」

 

「あっ!」

 

そこに現れたフジワラ隊員の顔を見てコウタが反応する。

 

「フジワラ隊員、そう言えばあなたは彼らが味方だと断言していたわね?ひょっとして知り合いなの?」

 

「ライ少「UCMA警備班のフジワラ・ライだ!」

 

フジワラ隊員はコウタが少尉と口にするのを遮るように名乗る。

 

「はあ?なんだよその名前は?あんたは・・・」

 

『コウタ、その話はあとにしよう。ライ・・・隊員、キミは我々の置かれている状況を理解しているのだな?』

 

「少なくとも転移してきたばかりのお前達よりは把握しているつもりだ。とりあえずは今俺が所属しているTDF極東支部に同行してくれ。」

 

「ああ、わかったぜ。」

 

 





【キャラクター出典紹介】

キタクラ班長・警備班各隊員[スーパー特撮大戦2001(PS)]


【ゲーム概要】

[スーパー特撮大戦2001]
その名の通り2001年にプレイステーションで発売されたシミュレーションRPGです。ざっくり言えばスーパーロボット大戦の特撮ヒーロー版と言った感じです。
残弾制の武装がステージクリア後に回復しないという謎の仕様、次ステージが弾数0から始まる事があります。


【ちょっと語らせて】

ここからは場面が変わって時系列は少し戻ります。
第一章をヴィレッタ編とするなら、第二章はロア編になります。


この作品では度々原作ゲームのあらすじを一部変更して抜粋していますが、現実では2006年に冥王星の分類が惑星から準惑星に変更されてしまったのでややこしいです。

SIDOという組織についても、本来はウルトラマンや宇宙刑事が存在する世界観にあってこその存在なので、なんとも中途半端な設定になってしまい、UCMAが使用する対怪獣ミサイルも対戦車ミサイルと名称を変更しました。

【AIで生成したキタクラ班長イメージ画像】

【挿絵表示】

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