スーパーロボット大戦OG Time Dive Fighters 作:舟太郎
「セクシータイフーン!」「ヘルシザース!」
タッカードの工場の地下で、ブラックマンとボビーがダイダル兵をなぎ倒していく。
「なかなかやるようだな・・・」
「融機鋼やアームズも無しにああも戦えるのはある意味脅威です。なお、この星には彼ら以上の猛者が何人も存在する模様です。」
「だが、俺たちナガーが誇る融機鋼には及ばん。メーザービット!」
「デストロイヤー・ブラスト」
融機鋼を纏ったルシファードとファディータも続けてダイダル兵を駆逐していく
「終わったようだね?流石だよ、これでここの制御装置は取り戻せる。」
プレジデント・マークがそうつぶやくと作業員たちが制御装置の復旧を始める。
「ダイダル兵も回収しておけ。このテクノロジーは未知の物だ・・・。」
それを見ていたロバート・ゴードンが自分の部下のサイボーグたちにそう指示を出す。
「独り占めは良くないな、社長。」
「フ、私は経営者なものでね。」
▽
「ダイダル兵を回収している?」
ラミア・ラブレスががそうつぶやく。
潜入に成功したラミア、ミラ、ドミヌラは物陰からプレジデント達の様子をうかがっていた。
「プレジデント・マークにロバート・ゴードン、メルコールと繋がりがあるのはタルクスの報告で解っていたけど・・・」
「タルクス・ドールマン、船の上でダークブレインに操られていた男か・・・なぜ海パンなのだ?」
ラミアが改めてタルクスの姿に疑問を持つ。
「そ、私の部下よ。実力はあるんだけどちょっと抜けてるのよね。それよりもあのロバート・ゴードンは・・・」
ミラがロバート・ゴードンを見て何やら考え込む。
「侵入者のようだな・・・」
黒騎士ルシファードがそう口にする。
「マズい!?」
ラミアは警戒を強める。
しかしプレジデント達はラミアたちではなく監視カメラのモニターに注目する。
「あれは・・・アームド・ファイターか?」
モニター内ではアームズを身につけた若い男が警備のサイボーグやクラフトロボを次々と破壊していく。
「見覚えのある顔だな?それにあのアームズの紋章・・・」
プレジデントは侵入者のアームズに施された黒山羊のマークに反応する。
「・・・ふむ、私が対処しよう。ブラックマンくん、ボビーくん、付き合いたまえ。」
呼ばれてブラックマンとボビー・ロギンズがプレジデントの後に続く
「ではこちらのネズミは任せたよ、社長。」
プレジデントはラミアたちの存在を示唆し、この場を立ち去って行った。
▽
「そろそろ出てきたらどうだ?」
ラミアたちは言われてロバートの前に姿を見せる。
「君は確か・・・ミラ・ロマノア少佐だったな?」
「私の事を覚えているのね、ロバート・ゴードン社長・・・いえ、ゴーストの首領、ギルリアン・エルダイン!」
「ギルリアン?」
ミラの言葉にラミアが疑問符を打つ。
「[死神ギルリアン]、かつて私が所属していた情報軍を壊滅させた男。」
「しかしギルリアン・エルダインはその戦いであなたと同じ情報軍に属していた電神魔魁によって抹殺されたはずでは?」
「いえ、奴は死の間際に義体を乗り捨てネットワーク上に逃亡した。それ以降の行方はつかめずにいたのだけれど、まさか社長になってるなんてね・・・」
ミラは普段通りの調子で前髪をかき上げるが、その眼光は普段よりも鋭く光る。
「正体がばれた以上遠慮は要らないな・・・」
ギルリアンがそう言うと、部下のゴーストサイボーグたちがフロアに集まってくる。
「制御体連合国家情報部の黒騎士か・・・」
黒騎士ルシファードがミラに興味を示す。
「ルシファード、警戒を・・・。彼女に関するデータは少ないですが、電神魔魁と同スペックのサイボーグだとされています。」
ファディータがルシファードに警告する。
「面白い。社長、コイツは俺がやる。どちらが黒騎士を名乗るに相応しいか思い知らせてやろう。」
「フ、いいだろう。ならば私は高みの見物といかせてもらおう。ただし、電神魔魁の時のような失態は許さないよ?」
黒騎士ルシファードもそう言って臨戦態勢に入る。
「黒騎士なんて諜報員にはありきたりなコードネームよ。カッコつけて名乗る名じゃないわよ、中二病くん?」
「貴様・・・許さんぞ!!」
ルシファードはミラに接近し、拳を繰り出す。
「スピニングキック!」
ミラはルシファードの拳を避けながらその頭部に回転蹴りを繰り出すが、ルシファードはビクともしない。
「その程度か?どうやら電神と同スペックというのは誇大広告だったようだな!」
ルシファードがそう言ってミラの頭部を目掛け蹴り返すと、ミラは頭から地面に突っ伏した。
「とどめだ・・・!?」
地面にめり込んだミラはダメージを受けながらも腕部を変形させ、それをルシファードに向ける。
「ソニックバスター!」
ミラが放ったエネルギー砲は至近距離でルシファードに直撃した。
「やはり油断ならんようだな・・・」
しかしソニックバスターはルシファードのバリアーに阻まれる。
ルシファードはミラの首元を掴み上げる。
「ミラ少佐、今援護を・・・!?」
「貴方の相手は私です。」
ミラのフォローに入ろうとするラミアの前にファディータが立ちはだかる。
「お前は・・・アンドロイドの類か?」
「貴方もそのようですね。それもかなり精巧に作られた限りなく人間に近い有機アンドロイド・・・しかしその精巧さは今この場では意味を成しません。」
ルシファードの相棒であるファディータも融機鋼を装着する。
「今必要なのは白兵戦における戦闘力です。」
ファディータはそう言ってラミアに殴りかかる。
「・・・確かに私には0ナンバーとは違い白兵戦用の武装は装備されていないが、戦闘モーションだけならばインプットされている!」
ラミアはそう言って拳を構える。
「タイグレスバイト!」
ラミアはファディータに対し連続で打撃を加えていく。
しかし融機鋼を纏うファディータはその攻撃をものともせず、ラミアの拳に合わせるように拳を突き出し、はじき返す。
「!!?」
ラミアはファディータの攻撃を防御しながら咄嗟に距離を取る。
「デストロイヤー・ブラスト!」
ファディータの追撃がラミアを襲う。
そこへドミヌラが割って入り、アームズの防御フィールドでラミアを援護防御する。
「・・・全方位反射フィールド、かなり高性能なアームズのようですね。」
ファディータは慌てる様子もなくドミヌラのアームズを分析する。
「ウェーブシザーズ!」
ドミヌラが斬撃の衝撃波を放ちファディータを攻撃するが、今度はその攻撃がファディータのバリアーに阻まれる。
しかしそれと同時にファディータの背部に砲撃が浴びせられた。
「!!?」
それはルシファードに掴み上げられたミラがファディータに向けてはなったソニックバスターだった。
「・・・貴様!?」
「どうやらあなた達のバリアーは正面だけみたいね?」
「それを知ったところでどうなる!所詮貴様たちの戦闘力では融機鋼の足元にも及ばん!・・・メーザービット!」
ルシファードはミラを壁に叩きつけ、ウイングから遠隔操作の刃を発射する。
次の瞬間、天井が崩れ巨大な物体が現れた。
「・・・これは!?」
天井を貫き両者を遮ったのはR-GUNの脚部だった。
▽
「ちっ・・・またあの時の巨大ロボットか!?」
ルシファードがR-GUNを見ながらそう声を上げる。
「R-GUN、ヴィレッタ大尉なのか?・・・それにこの反応は!?」
ラミアがR-GUNを確認すると、そこへ高速で別の巨大ロボットが接近してくる。
「アシュセイヴァ―!?」
アシュセイヴァ―は間髪入れずにR-GUNに取りつき、戦闘を開始する。
「なぜアクセル隊長とヴィレッタ大尉が・・・!?」
「ラミア、動揺している暇はありません。この混乱に乗じて撤退の準備を・・・」
ラミアに退却を促す。
「いい判断だ、だが退却にも相応の実力が必要だぞ!」
ルシファードとファディータが撤退を遮る。
背後にはロバート・ゴードンことギルリアン・エルダインと部下のゴーストたちも陣取っている。
「ふむ・・・出所不明の人造人間に高性能なアームズ、そして黒騎士ミラ・ロマリア、思わぬ収穫だったな・・・・!!?」
ロバート・ゴードンがラミアたちを値踏みしていると、そこへ突如フロアの外壁を突き破り3Mほどの黄色いロボットが突入してきた。
「フハハハ!待たせたな諸君、私とこのランスロットが来たからにはもう安心だぞ!」
黄色いロボット、[ランスロット]の上には[同盟]の一員であるマリー・フィリップスが腕を組み高笑いしている。
「マリー、来てくれたのですね!?」
「しかしあの機体は魁龍の艦内を掃除していたホームヘルパーロボット・・・戦えるのか?左腕が掃除機のようだが・・・」
ドミヌラが増援に安堵し、ラミアが疑問を持つ。
「・・・形状は若干異なるが、あれはフィリップス・コンツェルンのバーサーカーか・・・面白い、こちらの製品もお見せしようか。」
ギルリアンがそう言うと、東亜錬金技研のクラフトロボがマリーとランスロットの前に立ちはだかる。
「東亜錬金技研のクラフトロボ、そんなガラクタで私のランスロットを止められると思うなよ!」
「クラフトロボではない。クラフトロボを戦闘用に強化した、その名もバトルロボだ!」
「バトルロボ・・・そのままだな。」
様子を見ていたラミアがネーミングにツッコむ。
「面白い、ならばどちらの製品が優れているかすぐに思い知らせてやろう!さあランスロット、やっておしまい!!」
マリーがランスロットから飛び降り指示を出すと、ランスロットそのままバトルロボに突進していく。
バトルロボは接近するランスロットに向けて火炎放射を繰り出す。
「ランスロット、エレクトリックバキューム!」
マリーがそう叫ぶと、ランスロットは左腕部の掃除機を前に掲げ、吸引を始める。するとそれはバトルロボの炎を吸い込み、更にはバトルロボ本体を吸い寄せる。そして左腕に吸い付いたバトルロボを振り回し、そのまま放り投げる。
「今だ、モノアイビーム!」
ランスロットは頭部の瞳からビームを放ち、バトルロボを貫いた。
バトルロボは爆散し、ゴーストたちを巻き込むが、ギルリアンは高く飛び上がりそれを避けた。
「ハーッハッハ!いかがかしらロバート・ゴードン社長?これが我がフィリップスコンツェルンのバーサーカーだ!」
「・・・・チッ!」
高笑いするマリーに対し、ギルリアンは不愉快そうな顔を見せる。
「実にいい表情だ、ロバート社長。ドミヌラ、ラミアと、私は満足したし、もう帰るぞ!」
そう言って今度はマリーがラミアとドミヌラに撤退を促す。
「しかしミラ少佐が・・・」
「そちらも心配ない。」
ラミアがミラの方を見ると胡服の男、朧天明がミラの前に現れる。
ゴーストたちが朧天明に襲い掛かると、朧天明は袖からワイヤーを伸ばし振り回す。
「ふむ。」
朧天明のワイヤーが雷を纏いゴーストたちをなぎ倒す。
「取るに足らなぬな。」
続けて怪しげな札を取り出しゴーストたちに向けて投げつける。
「怨!」
無数の札がゴーストたちの額に張り付くと、天明の声と共にゴーストたちは炎に包まれ焼失した。
「なんだ奴は!!?」
ルシファードがその光景に驚く。
「ルシファード、この星には遥か古来より仙人と呼ばれる人間を超越した者たちが存在するようです。人知を超えた業を持ち、中には巨大な超兵器を使用していた例もあるようです。」
「ナンバー2001・・・つくづく、とんでもない星だな。どうやら認識を改める必要がありそうだな。」
ルシファードそう独り言を口にする。
「よし、撤収だ!」
マリーが退却し、ラミアとドミヌラもそれに続く。
朧天明とミラも姿を消していた。
▽▽
「アクセル隊長・・・、ヴィレッタ大尉・・・」
R-GUNとアシュセイバーの戦闘を見てラミアが苦悶の表情を浮かべる。その後ろにはドミヌラやマリー、半壊したミラと朧天明の姿もある。
R-GUNはその場で停止し、アシュセイバーはその場を撤退していった。
「それで、その男はなんだ?」
マリーが横たわる男を差してそう訊ねる。
「素性は不明ですが、違法なアームズを身につけタッカードに単身で乗り込んできた命知らずです。事情を聴いてマイナスになることはありません。」
ドミヌラが脱出の際に発見し、救助し連れてきたアームド・ファイター、カイ・シュリスを見ながらそう答える。
「お前が責任を持つならば好きにするがいい。」
そこへマリーに通信が入る
『全員、無事のようだな。』
通信の相手はアリッサ・グリムズである。
「約一名、こっぴどくやられたようだがな・・・」
マリーがミラを見ながらそう答える。
『命があれば十分だ。シュワルツから連絡が来た、我々[同盟]は極東支部に向かう・・・。』
アリッサが一拍置いて言葉を発する。
『ついにガイアセイバーズが結成される』
【キャラクター出典紹介】
バーサーカー [幻影闘技][クリティカル・ブロウ]
【ちょっと語らせて】
マリーのバーサーカーにはランスロットという愛称がついているのですけど、ゲーム上のキャラクターネームはバーサーカーなのです。書いてて迷います。
出したいキャラが多すぎて収集がつかなくなりつつありますが、ようやくなんとかヴィレッタ編のラストまでこじつけました。