スーパーロボット大戦OG Time Dive Fighters   作:舟太郎

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3話 ノーヴル・ディラン(中編)

 

「ラウンドナックル!」

 

レイモンド・ノーマンの鋼の拳がアインスト・ムントを薙ぎ払う。

 

「おお!あの数の化け物を一人で倒すなんて・・・!」「流石はレイモンド大佐だ!」

 

レイモンドを称える歓喜の声がエントランスに鳴り響く。

 

「わっはっはっはっは!もっと吾輩を褒めよ!称えよ!!崇めよ!!!」

 

そこへ二人の若者が現れる。藤堂タツヤと簑島カオリである。

 

「なんだぁ、この状況は?俺たちのエサがバラバラにされてやがる・・・聞いてた話と違うじゃねえか!」

 

藤堂タツヤが苛立った態度で怒鳴る。

 

「見たところ、あの軍人がほぼ一人でやったみたいね・・・たしかPOSの参加者、レイモンド・ノーマン。」

 

簑島カオリがレイモンド見てそう判断する。

 

「何だね、君たちは?」

 

「大佐、この連中は指名体中の藤堂タツヤと簑島カオリです!」

 

警官の一人がレイモンドにそう告げる。

 

「藤堂タツヤと簑島カオリ、確かEATER試験体だったか?フッフッフ、どうやらまた手柄を上げてしまうな!」

 

レイモンドはそう言って笑みを浮かべる。

 

「行きましょうタツヤ。SYSTEMの怪物たちが居ない以上、もうここ用はないわ。」

 

「待てい、指名手配犯共!この吾輩の前にのこのこと現れてそのまま帰れると思うな!」

 

レイモンドは二人がこの場を去ろうとするのを呼び止める。

 

「ちょっと改造した程度の人間ごときが調子に乗ってんじゃねえぞ!」

 

タツヤが爆炎を纏い黒い怪物へと変身する。

 

「人間なんざ大した栄養にはならんが・・・お前は俺の餌にしてやるよ!」

 

「ふむ、ならばキミには吾輩の手柄となってもらおうか!」

 

 

▽▽▽

 

 

「ウッキョオオオオオ!」

 

ゼル=ディアがヴォルフィードに襲い掛かる。

 

「・・・ふん!」

 

ヴォルフィードは腕の刃で斬りかかるも、それを弾かれそのままがっぷり四つに組み合う形になる。

ゼル=ディアはその距離で体表を棘状に変形させる技、セルニードルでヴォルフィードの全身を貫き、更にファイヤーブレスを浴びせた。

 

「・・・ぬおおお!?」

 

ゼル=ディアはヴォルフィードの足を掴み、振り回しながら何度も地面に叩きつけた。

 

「・・・・・。」

 

倒れたヴォルフィードは沈黙する。

 

「やったの・・・?」

 

その様子をみた衣世がそう口にする。

 

「流石はJ11特異体ですね。けれどサトル、あなたも最強のEATER、そうやすやすと負けてもらっては困りますよ。」

 

アテファリナがヴォルフィードに囁く。しばらくするとヴォルフィードはゆっくりと立ち上がり、その身体のダメージは徐々に修復されていく。

 

「何よアレ・・・そんなのアリ?」

 

ヴォルフィードは身体から触手のようなものを伸ばしゼル=ディアを拘束する。

 

「キュウゥゥ・・・!?」

 

「エレガントアルム、さっき喰らった化け物共の能力らしい。・・・・そして」

 

ヴォルフィードが身体の正面で両腕を合わせると、その腕は怪物の口のようにに変形する。

 

「貴様も喰らってやろう、J11特異体!」

 

怪物の口がゼル=ディアに向かって伸びる。

 

「ゼル=ディア!!?」

 

衣世が叫んだ瞬間、研究棟の壁が破壊され、巨大な腕が現れヴォルフィードと殴り飛ばした。

 

「これは、R-GUNの腕!?ヴィレッタが来てくれたの!?」

 

「無事だったか、衣世?」

 

R-GUNの腕の上から魔傀が現れる。

 

「ヴィレッタ、後は任せてお前はそっちに集中してくれ。」

 

「了解。」

 

 

▽▽

 

 

「さてと・・・どうしたものかしら。」

 

ヴィレッタがつぶやく。上空には巨大な赤い石が制御体連合国家を取り囲むように円を描き浮遊し、その中心には見慣れない巨大な甲冑の怪人が佇んでいる。

 

「赤いストーンサークルに見慣れない巨人・・・奴がこのアインスト騒動の元と見てよさそうね・・・。」

 

「私はSYSTEMのエージェント・・・ヴィレッタ・バディム・・・TimeDiverの代行者・・・お前の存在はプログラムに記されていない・・・直ちにデリートする・・・」

 

「そう、ならさっさと降りてきたらどうかしら?」

 

「その必要はない・・・」

 

エージェントがそう答えると、R-GUNの周りにアインスト・グリードやノックヘンが複数現れる。

 

「見覚えのある奴が出てきたわね・・・むしろやりやすい!」

 

この時代に飛ばされてから戸惑う事が多かったヴィレッタは、倒し慣れた敵の出現に妙な安堵を感じる。

アインスト・グリードがビームが放つ。

 

「見え透いた手ね!」

 

ヴィレッタはそれを回避しながらグリードに接近する。するとアインスト・グリードは複数の触手をR-GUNに向けて伸ばす。

 

「ビームカタールソード、アクティブ!」

 

R-GUNはアインスト・グリードの触手を斬り払いながら接近し、至近距離でバルカンを浴びせ、その後赤い球体を蹴り砕いた。

 

「まずは一体か・・・。私一人でどこまでやれる・・・?」

 

間髪入れずにアインスト・ノックヘンが爪を巨大化させR-GUNの背後から斬りかかる。

 

「スラッシュブーメラン!」

 

R-GUNはビームカタールソードを連結し投擲する。

 

「一旦距離を・・・!?」

 

ヴィレッタはアインストの群れから距離を取ろうとするが、そこへ再びグリードに砲撃される。

 

「遠距離は植物タイプの得意分野、けれど接近すれば囲まれるだけ・・・どうする?」

 

そうこうしているうちにアインスト・ノックヘンが再び接近してくる。

 

「ワタシガオタスケシマスヨ~!」

 

ヴィレッタが攻めあぐねていると群れの横合いに青い巨人、ベルヴァがアインスト・ノックヘンに飛び蹴りを喰らわせながら登場する。

 

「ベルヴァ、来てくれたのね。助かるわ!」

 

「ヴィレッタサン二アテニサレルトワタシ、ハリキッチャイマスヨ~・・・ブースターナックル!」

 

ベルヴァは拳を突き出し群れにツッコんでいく。

 

「ベルヴァ!?」

 

ヴィレッタはせっかくの増援がむやみに敵陣に突撃したことで慌てる。

 

「コレガベルトスクロールアクションノタタカイカタデス!」

 

ベルヴァはそう言って前進しながら殴る蹴るでアインストを撃退していく。

 

「めちゃくちゃな戦い方ね・・・!」

 

ヴィレッタもそう言いながらツインマグナライフルでベルヴァを援護する。

 

「ヒッサツパワー・・・サンダーブレーク!」

 

ベルヴァの胸部装甲が開き、辺りに無数の稲妻が発生する。稲妻はベルヴァに集まり、一筋の光となって空を貫いた。

 

「なんて威力なの・・・!?」

 

ヴィレッタは140年前の兵器の威力に驚く。

 

「この兵器・・・この時代の水準ではないな・・・どうやらこの宇宙も歪み始めているらしい・・・リセットを検討する必要があるな・・・」

 

エージェントはそう言いながらゆっくりと地上に降りてくる。

 

「私と直接やり合えるほどではない・・・」

 

エージェントは一瞬姿を消し、次の瞬間ベルヴァの後ろに現れる。

 

「ナンデスト!?」

 

エージェントは右手に持つ光の剣でベルヴァの胴体を斬り裂く。

 

「ベルヴァ!!?」

 

上半身と下半身を真っ二つにされたベルヴァはその場に倒れた。

 

 

▽▽

 

 

「武装船団国家ナガーの闘姫アテファリナ、身柄を拘束させてもらうぞ。」

 

魔傀がそう言ってアテファリナと対峙する。

 

「ルシファードを手こずらせたと言う最強のサイボーグ、電神魔魁・・・・、あまり使いたくはありませんでしたが仕方がありませんね・・・融機鋼、発動!」

 

アテファリナが一瞬で銀色の融機鋼を身にまとう。

 

「ちっ、融機鋼か・・・!?」

 

「調子に乗るんじゃないよ!制御体の犬が!」

 

アテファリナがこれまでとは打って変わった荒い口調で高速で接近し、魔傀に打撃を加えていく。

 

「スピードは速いが、この程度の攻撃ならば・・・ジェットアッパー!」

 

魔傀はダメージ覚悟でカウンターを繰り出す。

 

「ハッ、遅いね!」

 

しかしアテファリナは一瞬で消え去り魔界の背後に回る。

 

「さあ、喰らいな!この融機鋼タイプSの力をね・・・!」

 

魔傀が一瞬でダメージを受け、その場に膝を付く。

 

「くっ・・・!?なんだ・・・今何をしたんだ!?」

 

「お前を始末するのなんざ容易いんだよ、ザコが!」

 

アテファリナは魔傀の頭を蹴り飛ばす。そしてエネルギーの鞭[プラズマウィップ]を展開しながら転倒した魔界の顔を踏みつける。

 

「さて、どう料理してやろうかね?」

 

「キュオオオオオン!」

 

そこへゼル=ディアがアテファリナに向かってローリングアタックで突進してくる。

 

「フン、J11特異体か・・・けれどアタシがこの融機鋼を身につけた以上、何人来ようが同じことさね!」

 

ゼル=ディアが魔傀と同じように見えない攻撃でダメージを受ける。

 

「キュ!?」

 

ゼル=ディアは身体を丸め防御し耐え続ける。

 

「ハハハハハッ!意気込んで出て来て防戦一方かい?情けないねえ!!」

 

その間に衣世が魔傀を担いでゼル=ディアとアテファリナから距離を取っていた。

 

「今よ、ゼル=ディア!」

 

「キュオオオオオン!」

 

ゼル=ディアは全身を針状に変形させ、辺り一帯を串刺しにする。

 

「おっと危ない危ない、全方位攻撃とはケダモノのくせに考えたじゃないか?」

 

アテファリナは既に一瞬で距離を取りセルニードルを避けている。

 

「今だ、バーニングソバット!」

 

魔傀がセルニードルを躱した直後のアテファリナに距離を詰めながら炎を纏った渾身の蹴りを繰り出す。

 

「当然、お前の事は警戒しているよ、電神魔魁・・・・グハッ!?」

 

魔傀のバーニングソバットを回避した瞬間、アテファリナの腹部に鉄球がめり込む。

 

「どう?ロケットハンマーの威力は?」

 

鉄球を飛ばした衣世がアテファリナにそう訊ねる。

 

「KXー20・・・!?・・・お前・・・・グッ!?」

 

その隙をついて魔傀がアテファリナを後ろから拘束する。

 

「貴様の力のネタは割れている。恐らくは目に見えない程の超スピードでの戦闘スタイル。だがこの施設内では動きが制限される、こうして捕まえてしまえばもう終わりだ、闘姫アテファリナ!」

 

「確かに、このタイプSはスピードに特化した融機鋼、ルシファードのタイプDやアプファロンのタイプHのような破壊力は持ち合わせていない、だが・・・」

 

次の瞬間、アテファリナを拘束していた魔傀の腕ももげてちぎれる。

 

「次元歪曲フィールドの断層を応用すればこんなことも出来るのさ!」

 

「ちっ!」

 

魔傀は再度アテファリナに向かって飛び蹴りを繰り出す。しかしその攻撃が届く前にアテファリナのプラズマウィップで迎撃される。

 

「両腕をもがれても向かってくるなんて、あきらめの悪い男だね?」

 

「俺はサイボーグだ・・・・この頭だけになっても戦い続ける・・・!」

 

明らかに強がりだった。両腕を失い足を拘束された魔傀にはもはや抵抗手段がない。

 

「・・・・。」

 

しかしその魔傀のあり様にアテファリナは言葉を失う。

倒れていた日向サトルが立ち上がり、フラフラと歩き始める。

 

「こいつ・・・まだ・・・!?」

 

衣世とゼル=ディアがサトルを警戒する。

 

「破壊する・・・世界を・・・古き秩序・・・新しき秩序・・・」

 

サトルは普段よりもさらに虚ろな様子で言葉を続ける。

 

「これは・・・・SYSTEMを取り込み過ぎたようだね・・・。」

 

サトルの様子を見たアテファリナは一瞬でその隣に移動し、融機鋼を解除しながらサトルの様子を確認する。

 

「どうやら再調整が必要のようですね。」

 

アテファリナはそう言って次元歪曲フィールドを展開する。

 

「・・・逃げるつもりか!?」

 

魔傀がアテファリナに食って掛かる。

 

「私が貴方を見逃してあげるのです・・・。フフフ、貴方の熱い抱擁、忘れませんよ・・・電神魔傀。」

 

アテファリナはそう言って姿を消した。

 

 





【ちょっと語らせて】

スーパー特撮大戦2001では敵ユニットのステータスを見ることができないため、どんな武装を持っているかは戦って確認するしかありません。アテファリナの技はプラズマウィップし確認できませんでした。
エージェントの戦闘方法については結局アインストの攻撃を使いまわすことにしました。
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