デスゲームの運営側になりました   作:ああああああ

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第2話

正直シオンは迷っていた。

 

狙撃犬が、発砲してからプレイヤーたちは散り散りになって、建物の中に逃げ込んだ。それはレストランだったり、お化け屋敷だったり、銃弾から逃げれる場所だった。

狙撃犬は即座にその判断をしたものを、経験者だと判断し、記憶の片隅に留めた。

 

シオンは乗っている観覧車から動かなかった。撃たれる未来が見えなかったからである。

 

シオンの未来予測は 簡単に言えばシュミレーション能力である。喧嘩をする際、自分が右ストレーを出したらどうなるのか、その場で転んだらどうなるのか、躱した場合は、完璧にシュミレーションされる。言わば、自分の取った行動によって未来がどうなるかを観測できる。

 

そしてシオンは一つの未来を見て、観覧車から外に出た。広場の方に歩いて行き、拳銃を片手に佇んでいる少女の前に出た。

 

これには2つ思惑があった。1つは少女のスタンスを見ること。もう一つは自分の お気に入りである銀色の少女を見つけること。

 

「お前のことは知っている。シオン。ジャージー 侍相手に生き残った片割れ」

 

「よく知っているな。生き残るために、情報収集を怠らない。合理的だが、今回は派手に動きすぎたな。確実にマークされるぞお前」

 

「………別に、初心者を殺すつもりはなかった。私が狙ったのはジャージ侍。武器を持っていない時なら殺せると思ったけど、気がついたら傍にいた初心者を盾にして、人混みに消えていった」

 

雑念を断ち切るように少女は続けた。

 

「私はこれから身を潜める。お互い干渉しないこと。これが最も安全」

 

そう言って彼女が踵を返した瞬間、窓ガラスが割れる音と共に人間が複数人吹っ飛んできた。

 

一瞬固まった後、走り出した少女を見てシオンは状況を悟る。

 

吹き飛んできたのは、レストランの中だ。あそこには、コインが6枚ほど隠されている。コインを誰かが見つけ、レストランの中にいたマスコットが動き出したのだろう。

 

吹き飛ばされてきた人間を見ると、腹部をナイフで刺されていた。悲鳴がレストランの中から響く。コインを持っていなければ、マスコットに殺されることはないが、現時点でそれを把握できているのはゲームマスターである自分だけだろう。

 

デスゲームらしくなってきたなあと感じつつ、シオンはその場を離れた。

 

「うあああああああああああああ!」

 

どうやら、自分は日本刀以外の武器を簡単なところに隠しすぎたらしい。鉈を持った男が、お化け屋敷から飛び出し半狂乱で駆け出してきた。シオンはその場で跳躍をし、空中で回転しながら足を伸ばした。そして男の首へ回し蹴りを叩き込む。飛び出してきたお化け屋敷の方に男は転がって行った。その末路を見届けることはせずに、着地の衝撃を利用し、地面を蹴り、走った。

 

おそらく、先ほどの男は経験者なのだろう。誠に遺憾ではあるが、ジャージ侍から生き残ったシオンは初心者以外からそれなりに警戒されている。

 

合図は先ほど出した。シオンは、遊園地内にあるコーヒーカップのエリアまで走った。

 

遊園地の一番端にあるコーヒーカップエリア。

 

そこには1人の少女が座っていた。片手にはコーヒーカップが存在している。

 

「コーヒーカップの中で、コーヒーを飲むのってちょっと面白くないですか?」

 

「そのカップどうしたの?」

 

「売店から拝借してきました」

 

「コーヒーは?」

 

「同じく売店からコーヒーのペットボトルを借りました」

 

「万引きだろ」

 

「私、美少女なので許されるんです」

 

そう言いながら、こちらに顔を向ける少女を見てシオンは思う。あまりにも…あまりにも、顔がタイプだ。

 

腰まである銀髪は、常軌を逸して艶やかだ。蒼色の瞳は妖艶に輝いており色香を感じさせる。年齢にしては少し小柄だが、顔がいい。

 

少女と会ったのは2年前、3回目のゲームに参加した時のことだ。

 

本来であれば、市場で特定のプレイヤに組みすることはよくないのだが、あまりにも顔がタイプだったこと、シリアルキラーが暴れ回っており、ゲームが半壊していたこと、これを言い訳にして、シオンは彼女を助けた。それ以来ゲームに参加した時は、協力体制を築いている。観客からは性癖に走っただの、自作自演など言われたが文句はでなかった。

 

「このコーヒーカップ内にもコインは隠されていました」

 

視線の先には一つだけ色の違うコーヒーカップがありその机の真ん中にコインテープで固定されている 。

 

「取ったら爆発しそうなので取ってません」

 

「映画の見過ぎだと言えないのが、このゲームの難点だな」

 

それはある意味正解だっただろう。コーヒーカップの近くにも、電源の入っていないマスコットが、4体ほどおり、コインを手にした瞬間、電源が起動し襲いかかってくるだろう。

 

慎重に慎重を重ねるスタイルこそ彼女の本領だった。

 

「さて、情報共有をしよう」

 

シオンは彼女が座っているコーヒーカップの対面に座り足を組んだ。

 

「開始から1時間ほどですが、パニックがあちこちで起きて多くの死傷者が出ています」

 

彼女は一つの異能を所持している。千里眼の異能であり、半径400m 以内にある場所をいつでも見ることができる。

 

開始早々、身を潜めながら周囲の状況を探りここまで逃げてきたのだろう。

 

「お化け屋敷の中は凄まじいです。開始数分で誰かが鉈を見つけたようでプレイヤーキルが始まっていました。おそらく、経験者なのでしょう。コインが潤沢にあるはずがないと仮定し、プレイヤーを減らし生存確率を上げようとした」

 

「軽率だな。クリアに人数や協力が必要な可能性もある」

 

「私も同感です。確実に情報を集めないと詰みかねません」

 

「現状を整理しようか」

 

「今の状況を整理するならこうです。遊園地内にはいくつか武器が隠されている。5回遊べる分のコインが何枚かは判明していません。コインを巡ってプレイヤーキルが発生していて、レストランの件を考慮すると人間もマスコットも危険。マスコットは何かしらの条件で起動し、プレイヤーを襲う」

 

「条件、何だと思う?」

 

「コインですね。レストランにはコインが隠されていました。誰かがそれを取ったことがトリガーになった。コインを取った人間、もしくは所持している人間がいること」

 

「なるほど、俺が『未来予測』を使えばいいわけだ」

 

「はい、シオン君がコインを所持してマスコットの前に立った時の未来を見てください。それでわかります」

 

 

 

 

 

 

 

 

300:名無しの観客達

わあー、メリーゴーランドが真っ赤だぁ

 

301:名無しの観客達

コインを投入しないで乗るとああなるのか

 

302:名無しの観客達

平気なのとそうじゃないのがあるからすごいな

 

303:名無しの観客達

急にメリーゴーランドが回り出す。

刃が柱から生えてくる。ミキサーになる。

凄惨すぎる。

 

304:名無しの観客達

メリーゴーランドはその昔、馬が貴族か軍人しか乗れない特別な動物だったため、乗馬に憧れる大人が正装してメリーゴーランドを楽しんだ。

看板にはふさわしい格好で乗れとある。服装が悪かったな。

 

305:名無しの観客達

難易度高くない?正装してメリーゴーランド乗らないとあの刃で切られるのか。

 

306:名無しの観客達

このゲームマスターはヒントを出すよ。無理ゲーはつまらないからな。マップにメリーゴーランドの歴史に関する補足説明があるし、正装は売店に売っている。

 

307:名無しの観客達

正しく乗れば、コインが20枚降ってくる仕組み。

 

308:名無しの観客達

まあ、きついけどな。

 

309:名無しの観客達

開始6時間で半分脱落…

 

310:名無しの観客達

メリーゴーランド、ぐるぐる飛行機、ゴーカートは真っ赤やな。お化け屋敷も、レストランも。

 

311:名無しの観客達

売店は無事なんか

 

312:名無しの観客達

コーヒーカップも無事だ。

 

313:名無しの観客達

何が残ってる

 

314:名無しの観客達

探索してないのは、迷路とステージ

 

315:名無しの観客達

後は、ゴーカートとジェットコースター?

 

316:名無しの観客達

ですね

 

317:名無しの観客達

そろそろ日が暮れるな。本格的な探索は明日かな。

 

318:名無しの観客達

お!初心者を引き連れた主人公君がゴーカートに乗り始めたぞ。あ、コインを入れた。

 

319:名無しの観客達

コイン持ってるんかい!

 

320:名無しの観客達

ゴーカートは看板にけちらないこと、があるからコインを入れて遊ぶのが正解。終わったら30枚コインが出てくる。

 

321:名無しの観客達

軽い謎解き要素だな…

 

322:名無しの観客達

コインの必要枚数を理解していればいいけど、していない奴はより多くのコインを確保したがる。他の人間からコインの必要枚数を言われても鵜呑みにできないから、結局争う。デスゲームらしいルールだ。疑心暗鬼にならなければ、生き残れる確率が増える。

 

323:名無しの観客達

ルールの内、コインの必要枚数を簿かしてるのが最高に質が悪い

 

324:名無しの観客達

コインを持っているとマスコットに襲われるのは広まってないんだな…意外

 

325:名無しの観客達

なんでやろな

 

326:名無しの観客達

そらコインを持っているとマスコットに襲われる実例が少ないからだろ。何せマスコットが壊されまくってるからな!

 

327:ゲームマスター

………はい

 

328:名無しの観客達

はいじゃないが?

 

329:名無しの観客達

いい加減認めろ

 

330:名無しの観客達

武器とか用意するべきじゃなかった

 

331:ゲームマスター

おのれぇ!クソ狙撃ロリがっ!

 

332:名無しの観客達

いやー、さっきから銃声が止まりませんね

 

333:名無しの観客達

ライフルを持ったロリはやばい

 

334:名無しの観客達

次々とマスコットが破壊されていく

 

335:名無しの観客達

この展開は予想しておくべきでは?

 

336:名無しの観客達

外にいるマスコットは粗方壊されたな

 

337:ゲームマスター

あの狙撃ロリは必ず泣かせます

 

338:名無しの観客達

 

339:名無しの観客達

狙撃☆

 

340:名無しの観客達

しかしあれだな。ドラマが足りないな

 

341:名無しの観客達

順当なデスゲームはつまらない

 

342:名無しの観客達

だからな

 

343:名無しの観客達

やろう

 

344:名無しの観客達

安価

 

345:名無しの観客達

さあ

 

346:名無しの観客達

安価しよう

 

347:ゲームマスター

………はい。

ゲーマスのミッション>>360

 

348:名無しの観客達

来たな

 

349:名無しの観客達

(゚∀゚ 三 ゚∀゚)

 

・ 

 

360:名無しの観客達

茜ちゃんを庇って吐血。かっこいい決めセリフと共に気絶。

 

369:ゲームマスター

なるほど、拒否権は?

 

374:名無しの観客達

ない

 

376:ゲームマスター

労基行ってきますー!

 

 

 

 

 

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