ガメラ 星の戦士達   作:黒猫キッド

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02・自然教室の班

 光莉と灯莉が教室に着くと、既に他のクラスメートが集まっていた。皆、自然教室の為に大荷物であった。

 行き先は千葉の海岸近くであり、その付近の山等が自然教室の舞台である。期間は三泊四日。

 席が隣同士の光莉と灯莉が席に着くと、一人の男子生徒がやって来た。

「何だ何だ、夫婦で登校か?」

「慎太郎! 朝から変な事言わないでよ!」

 声をかけてきたのは、半村 慎太郎。光莉と灯莉とは小学三年からの友人である。

「だって一緒に住んでいるんだろ?」

「それは灯莉のお父さんから頼まれたからだよ」

「親公認の同棲か!?」

「何でそうなるんだ!?」

 光莉と慎太郎が話していると、更に男子生徒が二人やって来た。

「啓介、悟。慎太郎が朝から揶揄ってくるよ…」

 うんざりした様子で、その二人に述べる。

「慎太郎。あんまり光莉と灯莉を揶揄うなよ」

 落ち着いた口調で言ったのは、篠田 啓介。

「でも二人共、凄く仲が良いよね」

 そう言ったのは、飯島 悟。

「そりゃ、僕と灯莉は幼馴染だからね」

と、光莉が笑顔で返すと…

「プラス許嫁じゃないのか?」

と、慎太郎が再び揶揄う。

「慎太郎!」

 怒った光莉が、教室内で慎太郎を追いかけ回す。

 その様子を灯莉は苦笑しながら見ていると、肩を叩く存在に気付き振り返る。其処には二人の女子生徒が立っていた。

「灯莉! また旦那さんが揶揄われているね♪」

「ちょ、桃華!」

 灯莉を揶揄う、可愛らしい女の子。名前は篠原 桃華。

「桃華。そういうのは二人だけの関係だから、あまり口に出さない方が良い」

「…理亜…それってフォローになってないよ?」

 眼鏡を掛けた真面目な口調の女の子、相良 理亜。

 二人は灯莉の親友である。

「でもさぁ灯莉…光莉君には告白したの?」

 桃華が尋ねる。桃華と理亜は、灯莉が光莉の事が好きなのを知っている。

「…してないよ…」

 顔を少し赤くしながら、目を逸らす灯莉。

「この自然教室でしたらどうだ?」

 理亜が提案する。

「…その内に…」

 そうとしか答えられなかった。

 

 久遠 光莉

 

 音神 灯莉

 

 半村 慎太郎

 

 篠田 啓介

 

 飯島 悟

 

 篠原 桃華

 

 相良 理亜

 

 この七人は、自然教室の班であった。そしてやがてこの世界を救う者達を司る存在であるが、この時はまだ知らない。

 

 ※     ※

 

 光莉と灯莉達のクラスを乗せたバスは、自然教室の目的地を目指して、高速道路を走っていく。

 バスの中はお祭り騒ぎと思わせる程に、賑わいを見せていた。

 そんな中光莉は、窓際の席に座り、その隣では灯莉が桃華と話していた。

「……」

 光莉は窓の外の景色を見ていた。

「光莉君?」

「んっ? どうしたの?」

 何時の間にか桃華は居なくなり、灯莉が話しかけてきた。

「何かボッ―としてたけど…何か考えていたの?」

 灯莉に尋ねられて、光莉は少し考えてから答える。

「んとね…今日見た夢の事なんだ…」

「あの夢? 何か気になるの? 何時もと見ていたのが違うから?」

「それもそうだけど…何か言い知れぬ不安みたいなモノがあって…」

「それってどういう…」

 灯莉が尋ねようとした時…

「おい見ろよ! 海だぜ! 海!」

 クラスの男子の声に、クラスメート全員が光莉達が座っている側の窓を見た。すると窓の外の景色には、海が広がっていた。

 目的地が近い事に、クラス中のテンションは最高潮に達する。

「ほら光莉君! 海の景色でも見て、不安な気持ちを吹き飛ばそう!」

 灯莉が笑顔を見せながら、光莉に告げる。

「…そうだね」

 光莉は灯莉に笑顔でそう答えた…しかし光莉は本心では、海を見た事により、何故か更に不安な気持ちに襲われたのであった。

 

※         ※

 

 その存在は微睡みを感じながら、何かの感情を感じ取った。それは『不安』という感情であった。

 久遠とも言える時間を過ごしながら、初めて感じた感情だった。

 その存在は海の中を漂いながら、確実的にその感情を発した存在の居る方へと、静かに移動していった。

 

 

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