先程、評価を付けられたのに今更ながら気づきました。評価をつけてくれた方、有り難う御座います。
いや~、1点とかだったらショックだったんですが、まあまあ良いと言える(自分の中では)点数だったので、ほんとに嬉しいです。
それでは、どうぞ!
どこか不気味さを彷彿させる曇天だった。
そんな光の少ない空を、三つの影が飛んでいた。
一つは、黒の光という矛盾した光を放つ、ロングコートのような衣装と、翼のある少年。
残りの二つは、それぞれ多少の差異はあるものの、左右対称となった拘束着のようなものに身を包む、瓜二つの少女。
彼女たちは、片方が紫紺の髪を持つスタイル抜群の少女を、もう片方がゴシック調の服を纏う、左目に時計の模様を持つ少女を抱えていた。
順に、七海、耶倶矢と夕弦、美九、狂三だ。
彼らは、少年を先頭に、高速で飛翔する。
「……そろそろ降りるぞ!」
俺は後ろに向かって声を張り上げる。
数瞬飛び、一気に急降下していく。
そして遠かった地面にぶつかる寸前、体勢を変え、静かに足から着地する。
後方を見れば、丁度耶倶矢と夕弦も同じように着地していた。
その後、それぞれが抱きかかえていたりしていた、狂三と美九を降ろす。
「すまない、お前らに頼んでしまって」
「かか、気にすることはないぞ七海よ」
「首肯。風の精霊である夕弦たちの方が、飛行の際は安全でしょうし」
「まあ、そうだな」
次いで、美九と狂三にも声をかける。
「大丈夫だったか?といっても、俺が運んだわけじゃないけど……」
「ひひっ、心遣い、感謝しますわ」
「大丈夫ですよー。耶倶矢さんの胸の感触は気持ち良かったですしー」
「ちょ、ちょっと!?」
そうか。変態だな。
思いつつ、俺は、ちょっと前の会話を思い出す。
なんせ、流石に全員付いてくるのは予想外だったんでな。
『疑問。急用ですか?』
『ああ。降りかかる炎を打ち消す仕事だ』
『……もしかして、さっきの電話?』
『まあな。なに、別に気にすることはない。さくっと終わらせてくる』
『あらあら、何を勝手に行こうとしてますの?』
『え?』
『くく……御主が行くと言うのならば、我ら颶風の御子、八舞耶倶矢と』
『同調。八舞夕弦がお手伝いします』
『わたくしも、同行させていただきますわ』
『え?……え?』
とまあ、こんな感じ。
耶倶矢と夕弦が一緒に来ようとするのは予測できたが、まさか狂三まで付いてこようとするとは。
そして、美九も。
『ま、待ってくださいよー。もしかして、私、置いていかれちゃいますかぁ?』
『あ……。ど、どうする?家まで送ろうか?』
『いえいえー。耶倶矢さんや夕弦さん、あと、そこの黒髪さんも行くなら、私も行きますよぉ。どうせ、それほど大きな問題ではないんでしょう?』
『いいのか?もしかすると、来なかった方が良かったと思うかもしんないぞ?』
あの時、何度訊いても、美九は頑として意見を変えなかったんだよな。
で、流れで一緒に行くことに。
ほんと、狂三や美九は何で来たんだ?まったく分からん。美九は、多分本心じゃないだろうし。直感だけど。
そんなこんなで、今に至るわけだが。
俺は制服から霊装、『
そういやこの霊装になった時、八舞姉妹は結構驚いてたな。
霊力を感知したのか、飛んでいる最中に空間震警報が鳴り、今降り立ったこの場所にも人影は無い。
ま、都合のいいことではあるな。
だが、ASTがやって来ないのは不思議だ。
そう思う俺の右耳から、声が聞こえた。
『そろそろ見える筈よ。空を見てちょうだい』
言われた通り、いつの間にか曇った空を見上げる。
見渡せば、俺のやや左に、何かが飛んできているのが見て取れた。
距離があるから分からないが、大分大きい。
っていうか、
「あれ、〈アルバテル〉、だったか……?」
確か、DEM社の空艦。
しかし、何でだ?嫌な予感がするし。
『何、あの空中艦を知ってるの?』
「まあ、な。とりあえず時間が無いから一言だけ言うが、あれは敵だ」
『……そう、わかったわ。それじゃ、頑張んなさい』
「あいよ」
流石に首が痛くなったので、一度視線を正面に戻し、再度見上げる。
さっきよりも大きく見えるその空中艦、多分、〈アルバテル〉。
それから推測されることは何だ?
……ちょっと、やばいな。
「一体なんなんですかー、あれは?」
「敵、だろうな」
まだ向こうは近づいているだけで、これといったことは何もしていないので、俺らは黙って見ているしかない。
そうして、何分経っただろうか。
空中艦の全貌を見て取れる距離まで近づいてきたので、よく観察してみると、やはり〈アルバテル〉だった。
と言っても、前の世界で見たアニメを思い出すに、だが。
こちらが見上げて待つ中、突如として。
「…………!」
「にょわあ!?何か降ってきたし!」
「確認。あれは……」
「機械、ですかしらねェ」
「……まさか、ホントに危険だったんですかぁ?」
丁度こちらが〈アルバテル〉の艦首の下あたりに入った瞬間のことだ。
下部ハッチが開いて、無数の人型が降ってきたのだ。
それを見た俺は、叫ぶ。
「〈バンダースナッチ〉……!?」
無人で動く戦闘機、みたいな解釈で合ってるよな?
無数に降ってきた人型は、〈バンダースナッチ〉だった。
「どういうことだ?何でDEMがここで出しゃばってくる?」
「「七海!」」
考える俺に、耶倶矢と夕弦から声がかかる。
「あの人型共は一体何奴ぞ?」
「質問。夕弦たちは、どうしたらいいですか?」
……そうだな。考える前に行動しないと。
「悪い、こんな事態に巻き込んでしまって」
先に謝って、言葉を続ける。
「俺に、力を貸してくれ」
その問いに、三つは肯定の返事がきた。
あとは……。
「美九」
「なんですかぁ?」
「すまないが、お前の力も貸してくれ」
「……しょうがないですねー」
!美九!
「あくまでも私は、耶倶矢さんたちに力を貸します。あなたには助力する気はないので、そこら辺覚えといてくださいねー」
「それでも十分だ。ありがとう」
あとそれと、
「俺の名前は七海。いい加減覚えてくれ」
そんじゃ、
「行くか!」
そして、早くも地上へと降り立ってきた敵影へと、俺らは突っ込んだ。
「【
翳した手から、無数の光線を放つ。
それは幾体もの〈バンダースナッチ〉を貫通し、一気に二桁ほど再起不能となる。
だがそれでも、数は減ったように見えない。総数が多い所為だ。
「まったく、数が減りませんわね、っ!」
「そうだな!」
戦闘中だからか、どうしても強くなる語気で、狂三の声に返事をする。
先程から聞こえている音楽のおかげで、大分楽に倒せるんだけどな。
一瞬、ちらりと音源に目を向ければ、美九が〈破軍歌姫〉を顕現させ、【行進曲】を演奏していた。
それが、先程から流れている音楽の正体だ。
どうやら、狂三たちに力を貸すという名目で、俺にも貸してくれているらしい。
「『
咄嗟のネーミングで、次々と攻撃を加えていく。
今生み出したのは、多分想像できるだろうが、不可視の刃だ。
薙いだ腕に沿うように刃が飛び、敵をズタボロに切り裂く。
そうして応戦する中、右耳から声が聞こえる。
『そっちは大丈夫!?』
「なんとかな!」
『ごめんなさい、こっちにも敵が来ていて、そちらへの援護が……』
「分かってる!お前はお前の仕事をしていろ!」
『え、ええ!よろしく頼むわよ』
頼まれた!
「おらああぁぁぁぁぁ――――――ッ!!」
次いで雷を纏った腕と脚で、舞うように攻撃を加えていく。
そんな時だった。
「―――やはり、無人では足止めにもなりませんか」
な!?
「―――――がはっ!?」
聞こえてきた声に反応する間もなく、俺は投げ飛ばされていた。
正確には、吹き飛ばされた、か。
直感で胸を防いだ腕に、強い衝撃をくらったのだ。
なんとか体勢を空中で立て直す。
さてと、今のも覚えがあるぞ。
確か、あの声は、
「エレン・
「おや、私の名を知っているのですか」
ああ、知っているとも。
DEM社の最強の魔術師。実質、人類最強。
ノルディックブロンドの長髪が目を惹く女性。その体には、見たことの無いCR‐ユニットを纏わせていた。
ふむ、見たこと無いということは、少なくとも〈ペンドラゴン〉では無いのか。
「……今回のこれは、お前の差し金か?」
「ええ。こうすれば、貴方が本気を出しやすいかと思いまして」
「余計なお世話だっつーの……!」
本気を出させる為、だと?
成程な。つまりお前は、本気の俺と勝負をしたくて、今のこの状況を作ったと。
ははっ、
「……ふざけるなよ、人類最強……!」
「ふざけてなどいませんよ。ですが、そんな台詞が言えるとは、私が望む事も分かったんですね?〈ディザスター〉」
根っからの戦闘狂だなあ、おい。
冷静になれ、俺。
そして、その上で言葉を発するんだ。
「……人類最強」
「なんでしょう」
はっ、今ので返事が出来るとは、大した自身だな。
「今から、お前を」
絶対に、
「―――――潰す」
「出来るものなら」
書くことが無いです!どうしましょう!?
はい、てな分けでなにかとハイな自分です。
やっと書きたかった話まできました。いやですね、VSエレンは一度書きたかったんですよね。ちなみに、これからどうなるかも既に考えてあります。
しかし、流石に疲れたので、今日は終わりです!
評価を付けてくださった方、本当に有り難う御座います。な、名前は出しても良いんでしょうか?
それでは、次回も読んでいただけることを願いつつ、ここらで終わりとさせていただきます。
VS人類最強の今回の話、2話で終わる筈……!