という突っ込みを、今日食べた飴に入れてました。傍から見たら変人みたいですね。
今回、だいぶ短く、かつ急展開になっております。
理由としては、
「Ⅹまでには終わらせよう……!」
という叶うかどうかも分からない決意の元書いたからです。
自分でもここまで長くなるとは思いませんでした。
はい、ということで、すみません。
それではどうぞ。
まさかの女子部屋で始まった、修学旅行二日目だ。
と言っても、それ以外はこれといった事は無かった。
大体、今日の日程自体が、夕方頃からあるメインイベントの為に構成されているので、あまり騒ぐようなことが出来なかったという訳だな。
あったとすれば……。
〈起床時〉
「うん……? なんか、寒……?」
「あ、起きた」
「もう少しだったのに!」
「ちっ、もう少し急ぐべきだったか」
「へ? ……って、なんかはだけてる!?」
「もうこうなったら、堂々とするべきだよね」
「ということで、続きやりまーす」
「剥かせろオラー」
「え? 剥くって、何――――うわあぁぁぁぁっ!?」
――――とか、
〈朝・その後〉
「東雲確保ォォォォォ!!」
「今度は何だ!? 何なんだお前ら!?」
「よーしあの後何があったか、じぃぃぃぃぃっくり、白状させてもらうからな」
「主犯はお前か殿町! 一体何の真似だ!?」
「五月蝿いっ! いきなり連れて行かれたから、うらやま――――もとい、心配したってのに、朝帰りとはいい度胸だなアァッ!?」
「くっ、駄目だ。目が本気だコイツ……ッ!?」
「ということで、連行しろ!」
『ウィー!!』
「何だそのイントネーションは!? 何で途中で下がった!? って、何処に連れて行く気だぁぁぁぁ――――」
――――とか、
〈朝食前〉
「な、なんとか撒いたか……」
「あ、だーりん! お早うございますー!」
「今度は美九か!」
「あらあら、わたくしもいましてよ、七海さん」
「狂三まで増えたー」
「……どうして、そこで肩を落としますの」
「ふふー、どうですか? これから私たちが泊まっていた部屋に行きませんかぁ? たぁっぷり、おもてなししますよー?」
「俺は一応、学校行事としてここにいるんだから、そういうのには行けねえよ」
「それでは、わたくしから先生方に便宜を図ってもよろしいですのよ?」
「止めろ止めろ。やらんでいいから」
「えー、だってぇ、昨日あれからだーりんと遊べなかったですしー」
「そう言われてもな」
「さあ七海さん、わたくし達の部屋はこっちですわ」
「だから行かないと言っているだろう!?」
――――とか、
〈朝食時〉
「ん? おい七海、何故にそんなに疲れた顔をしておるのだ……?」
「耶倶矢に夕弦か……。そういや、お前ら寝てたしな……」
「疑問。確かに、夕弦達が起きた時にはもう七海はいませんでしたが、何かあったんですか?」
「いやまあ、色々なぁ……」
「質問。良ければ、聞いても?」
「いやいいよ。別に大したことでは無かった……から」
「おい、今の間は何ぞ?」
「良いって言ってるだろ。ほら、ポンちゃん達も食べよう」
「ポンちゃんって何!?」
「え? ポンコツちゃん、略してポンちゃん。耶倶矢そのままじゃん。ここに来る途中思いついた」
「首肯。否定は出来ませんね」
「否定してよ!」
「さて、いただきまーす」
「同調。いただきます」
「ちょ、そのまま話を終えるなあぁぁぁぁっ!」
等々。結構色々あったな。
ということで、今の時間は、昼と夕方の間。そろそろ日も傾き始めた頃。
もうすぐ今日のメインイベントということで、ちょっとした自由時間。
俺は一人、誰もいない道とも言えない道を歩いていた。
耶倶矢と夕弦は、美九に捕まってるし。狂三も一緒だろう。士道達とは、もともと行動を一緒にしていなかったし。
では何故、こんな所を歩いているか。
それは、
「さてと、そろそろ出てきたらどうだ?」
ありがちな展開の、ありがちな台詞。
近くに誰もいないことを確認してから、俺は背中側へと向けて声をかけた。
「やはり、気付かれていましたか」
「ふん、人影が少なくなってきた時点で気付いてただろうに」
そうだろ?
「――――エレン・M・メイザースッ!」
「どうも、お久しぶりです〈ディザスター〉」
俺が振り向いた先で、エレンは不敵に笑いながらそう挨拶してきた。
彼女を睨み、震えだそうとする左腕を気力だけで抑えながら、言葉を続ける。
「今度は、何の用だ?」
「貴方だって、分かっているのでしょう?」
「……まあな」
言って、腰を落とす。脚を広げ、臨戦態勢に。
右目を覆う眼帯を取って、黒と赤の目でも睨みながら、呟く。
「――――『
ロングコートのような霊装を顕現させる。
微妙に低くなった視線の先、エレンはまだ、笑っていた。
こんな状況においても、まだ。
楽しそうに、否。
愉しそうに。
「もう一度だけ訊く。……何の用だ?」
「それは勿論、」
エレンは、そこで間を置き、
「――――貴方を、倒すため」
直後には、彼女の様態は変わっていた。
即ち、CR‐ユニットへと。
名前は確か、〈ペンドラゴン〉だったか。
「いきますよ」
「今度は、負けねえっ!」
レーザーブレイドを展開させて突っ込んでくるエレン。
俺はそれに、自分からも向かっていった。
「来い……〈
その途中で天使も喚び出す。
刃と刃が接触する。
どちらも金属ではないのに、火花のような粒子が飛び散った。
俺対人類最強。
前回は俺が反転化してしまったけど。
今回は、負けられないんだ。
七海は気付いていなかった。
霊装を顕現させた瞬間から、彼の左腕より。
蛍のような、ただし、闇色の粒子が溢れるように舞い始めた事に。
それが意味することも。
「? そういえば、だーりんは何処にいるんですかー?」
「そういえば、見かけませんわね」
「は、早く離さぬか美九ッ。引っ付きすぎぞ!」
「別離。流石にここまでくっついていると、暑苦しいです」
辺りを見渡す私服姿の美九に狂三。そして美九に捕まっている制服姿の耶倶矢と夕弦。
ここは、海岸の砂浜に急遽設えられた、簡易ステージの裏側である。ちなみに、このステージは〈ラタトスク〉に頼んで建ててもらったので、事情を知らない一般生徒にとっては、いきなり現れたステージ、という風に見える。
勿論この四人や士道なんかは、このことについて知っている。
今は、七海に頼まれた耶倶矢と夕弦が、ここにいるから、という言葉のもと、美九の様子を見に来たのだ。
まあ、いるにはいたが、出会った瞬間抱きつかれたが。
「ふう……、ようやく離しおったか」
「耶倶矢さんや夕弦さんは、七海さんがどこにいるかご存知ではないんですの?」
「肯定。はい、夕弦達も、七海に言われてここに来ましたので。そこからは別行動していました」
そうですかー、と再度抱きつこうとして耶倶矢に頭を押さえられている美九が言った。
「まあ、私のお忍びライブが始まったら、会えますよね」
「不安。……そうだと、いいのですが」
「どういうことですかー?」
夕弦はしばしの逡巡の色を見せた。
それを読み取った美九は、ふざけている場合では無いのかと、姿勢を正す。ようやく開放された耶倶矢も、遅れて同じような行動を取る。
「焦燥。何故でしょうか。変な不安感を、感じるのです……」
手は胸に当て。微妙に俯いた顔。引き結んだ唇。
どうしようもない、不安。
それは全員が感じていたことだった。
いつも一緒にいる誰かが、意図的に自分達を集めさせ、その自分自身は別の所に行った。
それだけで、不安を覚えるには十分な理由になる。
「大丈夫よ、夕弦」
「……不解。どうかしましたか、耶倶矢?」
突然、夕弦は抱きしめられる感覚を得た。
耶倶矢だった。
夕弦の背中をさすりながら、耶倶矢は言葉を紡ぐ。
「大丈夫。七海はきっと、大丈夫だから。信じようよ」
自分だって不安を覚えている筈なのに、それでもこちらに気を遣う台詞。
もとは二人は一人だったからこそ。ある意味、本当に自分の半身だからこそ。耶倶矢は夕弦が感じている不安を、誰よりも理解出来た。
だから、こうしたのだ。
だがそれは、夕弦にとっても同じ事。
耶倶矢が夕弦の不安を誰よりも理解出来るように、夕弦もまた、耶倶矢の不安を理解できた。
実は寂しがりやな彼女の、ともすれば自分よりも大きな不安を。
「……首、肯。そうですね。耶倶矢の言う通りです」
そう言って、夕弦からも抱き返す。二人の温度を分かち合う。
何をすべきかは決まった。
待とう。
自分の無力を噛みしめながら、でも、大切な人を待とう。
それを望まれたのだから。
なに、自分達の勘違いかもしれないのだし。有事の際は飛んでいく覚悟もある。
「切替。しかし……」
夕弦はそこで、さらに視線を下げた。
その先には、抱かれたことによって、形を変える自分の胸がある。
だが、それと同時に。
「憐憫。やはり、美九とは違いますね。歴然の差です」
「ちょっと!? 今この状況、シチュエーションで、そんなこと言う普通!?」
「話は纏まったみたいですねー。それではぁ……ダーイブ!」
「また来たぁぁぁぁぁっ!!」
「逃走。逃げますよ耶倶矢。美九、耶倶矢の身体を味わっていいのは七海と夕弦だけです。あげません」
「味わうって何!? ねえ、味わうって何!?」
「あらあら、あまり大きな声を出してはいけませんわよ? 一応、お忍びという形なんですから」
「分かってますよー」
本当に分かっているのだろうか。
逃げる耶倶矢と夕弦、それを追いかける美九を見ながら、狂三はそう思った。
まあ、楽しそうだから良いのだけれど。
でもそれを言い出したら、普通にレモン味とかリンゴ味とかありましたけどね。
ということで、平均文字数より500文字以上少ないですよ今回。きゃー。
話を進める為とは言え、削りすぎましたかね今回……。
あと、何気に耶倶矢がいないと会話にノリが出ないということに気付きました。
勘違いですかね。
ちなみに、『ポンちゃん』については、昨日ハッ、となって思いついたもので、絶対ネタとして使おうと思ったり。
それでは次回も読んでいただけることを願いつつ、ここらで終わりとさせていただきます。
枕投げは勝負にカウントされないんだぜっ。