―― 着信 ――
KP「では全員正気度ロールです。表も振りますね」
らいむ「これが噂のSAN値チェックかー。ちょっと感動だけど怖い」
矢部「なんでテレビでこんなきしょい怪獣映画が流れてるんや」
SANチェック(1/1D10)
表 1d100<=65 【正気度ロール】 (1D100<=65) > 1 > 成功
らいむ 1d100<=70 【正気度ロール】 (1D100<=70) > 67 > 成功
矢部 1d100<=40 【正気度ロール】 (1D100<=40) > 83 > 失敗
らいむ「あっ。おじさんが失敗した」
矢部「うぐっ、やっぱりSAN値40は低かったか」
KP「それでは1D10をお願いします」
矢部「とりゃ!」
矢部 1d10 (1D10) > 4
矢部「4かぁ。一割減ったなぁ」
KP「4でまだ良かったですね。一度に5以上減ると一時的狂気の判定は入りますから」
らいむ「おじさん危なかったねー。私はSAN値高めにしていてよかったぁ」
【一時的狂気】:一度にSAN値を5以上減少させた場合にアイデアロールで判定が入る。判定に成功してしまうと一時的狂気に陥る。
KP「それではらいむちゃんと表のSAN値が1、矢部さんのSAN値が4減りました」
[ 水無月らいむ ] SAN : 70 → 69
[ 矢部 謙二 ] SAN : 40 → 36
[ 表 颯 ] SAN : 65 → 64
KP「それと同時に今度は【CON × 5】(体力)で判定をお願いします」
らいむ「【CON × 5】? これかー。ほい」
表 CCB<=11*5 【CON × 5】 (1D100<=55) > 92 > 失敗
らいむ CCB<=15*5 【CON × 5】 (1D100<=75) > 70 > 成功
矢部 CCB<=11*5 【CON × 5】 (1D100<=55) > 33 > 成功
KP「あ。お二人は成功ですね。では何も起こりませんでした」
矢部「表はどうなったんや……?」
らいむ「何が起きたのかわからないのが怖い……」
KP「それでは皆さんはどうしますか? テレビからは気持ち悪い怪物の映像が流れ続けています(コロコロ)」
らいむ「じゃあ窓から外の様子を見てみます」
KP「雪が降り始めたところのようですね。積雪は2cmほどあります」
KP「そして街の様子をよく見ると、道路の上で人々が微動だにせず固まっている光景が見えました」
らいむ「固まってる? 街の人全員がですか?」
KP「見える範囲にいる人間は全員固まっています」
矢部「それなら外に出て固まっている人を診てみよか。【医学】振ってええですか?」
KP「どうぞ」
矢部「(コロコロ)よし、成功や」
矢部 CCB<=55 【医学】 (1D100<=55) > 52 > 成功
KP「では貴方は触った相手の全身が骨のように硬くなっていることに気がつきます。呼吸もしていませんし瞬きもしません」
矢部「病気とかではない?」
KP「原因はわかりませんでした」
矢部は家の外を出歩き、全身が固まっている人々を確認した。医学的な見地では原因は解明できそうにない。
KP「それではここで二人のスマホに着信が入ります。電話番号は非表示ですね。電話に出ますか?」
らいむ「んー。非表示で電話をかけてくる知り合いがいないから出ないかなー」
矢部「ならこっちは出ます。はい、もしもし?」
KP「矢部さんが電話に出た瞬間、らいむちゃんのスマホも同時に通話状態になりました」
全員の電話が同時に通話状態になり、電話の向こうから聞き知った声が聞こえてきた。
矢部「はい、もしもし?」
らいむ「あれ? 昨日のおじさん? なんで私の電話にかけてきたの?」
矢部「ん? らいむちゃんか? そっちが電話かけてきたんやろ?」
らいむ「かけてないし、着信に出てもないのに勝手にスマホ繋がったよ。最近の警察ってこういうことするの? これってハッキングじゃない?」
矢部「してねーから! 警察はそんなことしないから!」
表「あの、もしもし。先輩とらいむちゃんですか?」
矢部「表! お前もおったんか!」
らいむ「あ、昨日のお兄さんだ」
らいむ、矢部、表の三人の電話が勝手に繋がったことを確認し、状況確認をする。
表「僕のスマホの日付なんですが、昨日の祭りの日から一ヶ月経っているみたいなんです」
矢部「え? てことは今は十月ってことか?」
KP「スマホの日付は十月ですね」
らいむ「十月でもこんな雪が降るなんて滅多にないけどねー。異常気象なのは間違いないでしょ」
季節外れの雪、テレビの怪物、固まった人々、空白の一ヶ月。異常な状況に困惑する三人。
矢部「一体なにがどうなっているんや……」
らいむ「え? この三人の共通点って昨日のVRゲームしかないし、犯人は昨日の法被の男じゃないの?」
表「そうかもしれませんね。ただ、まだ情報が足りないと思うし、こんな状況なので一度全員で集合しませんか?」
矢部「せやな。場所は昨日の商店街でええか?」
らいむ「はーい。了解。昨日の商店街に向かうね」
このまま家に居ても仕方がないということで、昨日の商店街に三人が集まることになった。
らいむ「商店街に向かう途中で固まっている人を調べてもいいですか?」
KP「いいですよ」
らいむ「じゃあその辺の棒で叩きます。ガンガンってどのくらい硬いのか知りたい」
KP「えー、棒で叩くんですね。……ちなみにどのくらいの強さで叩きますか?」
らいむ「え? じゃあ思い切り全力で?」
KP「はい、全力ですね。……では棒で殴った貴方の手が痛くなりました。かなり頑丈なようです」
らいむ「うわ、凄い硬いよこれ!」
らいむは軽く叩いても壊れないのを確認してから、全力で棒を振り被って叩きつけた。
だが固まった人々はとても丈夫なようで、少女の一撃を受けても壊れることはなかった。
らいむ「うーん、なんなんだろう? 【オカルト】か【歴史】で判定できますか?」
KP「では【オカルト】でどうぞ」
らいむ「はーい。(コロコロ)うん、成功です」
らいむ CCB<=75 【オカルト】 (1D100<=75) > 43 > 成功
KP「では貴方の知識にはこの状況に当てはまるものがないことがわかります」
らいむ「あー。やっぱりなー」
クトゥルフTRPGの場合、神話生物関係は【オカルト】技能ではなく【クトゥルフ神話】技能で成功しないと情報は手に入らない。
検証を終えてらいむは商店街に向かい、待っていた警察官コンビと無事に合流した。
らいむ「商店街だー! 昨日のVRゲームのトラックってあります?」
KP「見当たりません」
らいむ「むむむ。さすがにいないか」
らいむが怪しいと睨んでいた男の姿はない。例のお祭りから一ヶ月経っているので当然だ。
らいむ「そういえば私たちの姿って一か月前と同じ?」
KP「同じですよ」
らいむ「髪とか爪とか全部?」
KP「はい、一ヶ月前の状態そのままですね」
らいむ「ふむふむ。わかりました」
KP「では商店街の状況を説明します。人々が固まっている点以外で特に異常はありません」
商店街の様子はいつも通り。普段通りに歩いている途中で固まっている通行人の姿もあれば、店を開けようとしてシャッターを持ったまま固まっている店主の姿もあった。
らいむ「おじさんもおばさんも固まったちゃったかー。シャッターの中から店内に入ることってできますか? 【聞き耳】で調べられます?」
KP「できますよ。中を探索するなら【目星】をどうぞ」
らいむ「了解です。……あ!!! 【目星】に技能ポイントを振るの忘れていた!!!」
探索技能の【目星】は様々な場面で使用するので技能が高い方が有利と言われている。
らいむ「初期値の25しかない~! 失敗した~! お願い、成功して!(コロコロ) あっ!!」
らいむ CCB<=25 【目星】 (1D100<=25) > 20 > 成功
ビギナーズラックのお陰か、らいむの【目星】が成功する。
らいむ「やった、成功! ナイス私!」
KP「それではらいむちゃんは店の中から新聞を発見しました。その新聞から次のことがわかります」
・ 現在の日付が『片納駅前祭り』の一か月後であること。
・ 怪物が現れたのは一週間前(『片納駅前祭り』の三週間後)の昼頃であること。
・ それっきりテレビやインターネットでは怪物が出現したときの映像が流し続けられていること。
・ 怪物は沈んでいた土地と共に、ニュージーランドとチリの間に出現し、世界各地を破壊しながら移動を続けていること。
・ 怪物が出現した日は大きな地震があり、その際に起こった地殻の隆起により、沈んでいた土地が地表に姿を現したものと考えられていること。
矢部「やっぱり一か月後なんやな。テレビやネットで映像が流し続けられているって、電波ジャックかなんかか?」
KP「他のチャンネルは一切映りません。あとスマホはインターネットに接続できなくなっているようです。電話だけは使用可能です」
らいむ「電話やテレビが見れるってことはそこに誰かいるんじゃない?」
矢部「その可能性はあるなぁ」
新聞を片手にいろいろと推測を重ねるらいむたち。
ある程度経ったところでKPさんが介入する。
KP「はい、ではここでお二人に【CON × 5】でダイスを振ってもらいます。表も振りますね(コロコロ)」
表 CCB<=11*4 【CON × 4】 (1D100<=44) > 58 > 失敗
矢部 CCB<=11*5 【CON × 5】 (1D100<=55) > 78 > 失敗
らいむ CCB<=15*5 【CON × 5】 (1D100<=75) > 30 > 成功
矢部「あ、ヤバい失敗した」
らいむ「ギャー! これ失敗したら判定値が減るタイプだ!! 表さんのダイスが減ってる!!」
矢部「うぇ?! マジやん?!」
表、矢部が判定に失敗し、らいむは成功したものの、表のダイス表から失敗する毎に判定が厳しくなると察してしまった。一度崩れ出すと止まらない雪崩式判定である。
KP「では矢部さんは手足に違和感を覚えます。寒さのせいなのか、筋肉や腱が強張っているように感じます」
らいむ「筋肉や腱……」
矢部「あー、なんか冷えてきたせいか手足が強張るのー」
表「先輩もですか? 僕もさっきから体が動かしにくくて……」
らいむ「CONが高めで良かったぁ……」
雪が降ってるだけあって寒いですねーと言い合う矢部と表。その動きは確かにさっきよりもぎこちない。
時間制限ありの時限式シナリオと判明したところで、らいむたちは更に考察を交わす。
らいむ「そういえばこの固まった人たちって何時頃に固まったかってわかります?」
KP「商店街の人たちを見ると、先ほどのシャッターを上げている人や通行人の他に、逆に店を閉めようとして固まっている人の姿も見えます」
らいむ「え? じゃあ朝に固まった人と夜に固まった人がそのまま残ってるってこと? 固まった人って移動はできないんですか?」
KP「試してみると移動させたり持ち運べることがわかります」
らいむ「んー? じゃあ先に固まった人がいるのに、他の人は放置したまま普通に生活を送ったってことになる? なんか変じゃない?」
らいむがなんかチグハグだなぁと首をかしげる。
らいむ「うーん、病院に行ったら人がいるかな? 固まっている人が運び込まれているかもしれないし」
表「ショッピングセンターはどうですか? なんとなく生存者が集まっているイメージがありますよね」
らいむ「ああ、ゾンビ映画とかの。じゃあショッピングセンターに行ってみる?」
矢部「せやな。次はそこに行ってみよか」
一行は商店街を出てショッピングセンターに向かうことにした。
道中の道路を見て、再びらいむが口を開く。
らいむ「道路の様子ってどうなっているんですか? 運転中に固まってしまって事故を起こした車とかあります?」
KP「そういう車は見当たらないです。車は全部道路の脇に止まっていて、乗っている人も運転はしていないようです。ただ道路の上にも固まった人たちがいるので移動するならバイクなどじゃないと移動できません」
らいむ「ふーん? 車を運転していた人はどうなったのかなー」
矢部「運転なぁ。俺ってば仮免だから運転できんのよなぁ」
表「先輩まだ仮免なんですか? 早く免許取りましょうよ」
バイクを運転できる者が一人も居らず、徒歩で移動する三人。
朝から降り続いていた雪は徐々に勢いを増していく。
寒さに震えながら最寄りのショッピングセンターを目指したのだった。
―― 着信・終わり ――