アビドス対策委員会に拾われた少女   作:雪狐@ただのキツネ好き

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第7話

「カタカタヘルメット団残党、郊外に撤退していきます!」

 

「わあ☆

勝てました!」

 

「あははっ!どうよ!

思いしったか、ヘルメット団め!」

 

「皆さんお疲れ様でした。

学校に帰還しましょう。」

 

「皆、おつかれさまなの。

昨日よりも強かった気がするの。」

 

皆の声を聞きながら私は皆が帰ってくるのを、アヤネとテンリと話しながら待っておく。

それにしても、やっぱりここの生徒は全員銃撃戦に慣れてるというか…

凄いと思う。

 

私としては生徒にはあまり痛い思いもして欲しくないんだけど、私じゃ戦えないから仕方ない。

できるだけ皆が痛い思いをしなくていいように頑張らないと。

 

「「「「ただいまー!」」」」

 

「皆さん、おかえりなさい!」

 

「皆、おかえりなの。」

 

「"皆、凄かったよ、おつかれさま。"」

 

「いや〜、まさか勝っちゃうなんてね〜。

ヘルメット団もかなりの覚悟で仕掛けてきたみたいだったけど 。」

 

「まさか勝っちゃうなんて、じゃありませんよ…

勝たないと学校が不良のアジトになっちゃうじゃないですか…」

 

「先生の指揮がよかった。

私達だけの時と全然違った。

それに、テンリの援護もタイミング完璧で、凄くやりやすかった。」

 

指揮が良かったと言われて、頑張ったかいがあったな、と思っていると、またシロコが話し始めた。

無口な子なのかな、と思ってたけどそうでもなさそうだね。

 

「これが大人の力…

すごい量の物資に装備、それに戦闘の指揮まで。

大人って凄い。」

 

「お姉ちゃん、多分ここまで出来るのは先生だけだと思うの…

ほかの大人は知らないけど、知識として知ってる大人はそんなに万能なものでは無いの。」

 

「今まで寂しかったんだね、シロコちゃん。

パパが帰ってきてくれたお陰で、ママはぐっすり眠れまちゅ。」

 

「いやいや、変な冗談はやめて!

先生困っちゃうじゃん!

それに、委員長ならしょっちゅう寝てるでしょ!」

 

「そうです、かわいそうですよ!」

「あはは…少し遅れましたが、先生、改めて自己紹介します。

私たちは"アビドス対策委員会"です。

私は、オペレーターで、書記の一年、奥空アヤネです。

こちらは同じく一年のセリカ。」

 

「どうも。」

 

「二年で、先輩のノノミ先輩と、同じく先輩のシロコ先輩。

それと、シロコ先輩の妹であるテンリちゃん。」

 

「よろしくお願いします、先生〜」

 

「ん、さっき、道端で会ったのが、私とテンリ。」

 

「砂狼テンリなの!

改めて、よろしくなの、先生!

でもお姉ちゃんに色目を使ったら許さないから、よろしくなの!」

 

「そして、こちらがこの学校唯一の三年で、委員長のホシノ先輩です。」

 

「いやぁ〜、よろしく〜、先生〜。」

 

「"うん、セリカにノノミ、シロコにテンリ、アヤネにホシノだね。

全員覚えた。

改めて、私は連邦捜査部シャーレの先生だよ。

よろしくね。"」

 

テンリのこちらを見る視線が少し怖いけど、まぁ仕方ない。

初対面でセクハラまがいのことをしたのが悪かった…

 

「ご覧の通り、我が校は現在危機に晒されています。

そのため"シャーレ"に支援を要請し、先生がいらしてくれたことで、その危機を乗り越えることが出来ました。

先生が居なかったらさっきの人達に学校を乗っ取られてたかもしれませんし、感謝してもしきれません…」

 

「"いやいや、先生として、生徒のためにしたかったからしただけだよ。

それに、迷ったせいで来るのが遅れたし、ごめんね。"」

 

実際、私が遅れさえしなければもっと早くなんとかなっていたかもしれないし、これは私のやらかしだ。

 

「先生は来てくれた、それだけでわたし達は嬉しいの。」

 

「"…そう?

そう言ってくれると、私は嬉しいな。"」

 

「それに、先生のお陰で尽きかけてたらしい物資がなんとかなったの!

これが一番大きいの!」

 

「ん、先生が申し訳なさを感じる必要は無い。

私達は先生のお陰で助かった。それが全て。」

 

二人に慰められちゃったね。

先生失格かもしれないね。

 

「"ふふ、ありがとう。

それと、アビドス対策委員会について聞いてもいい?"」

 

「わかったの!

とは言ってもわたしはよく分からないし、お姉ちゃんは説明下手だから、アヤネに頼むの。」

 

「…説明下手…」

 

「あぁ!

お姉ちゃん、ごめんなの!

でも、そんなお姉ちゃんも好きだから、安心するの!」

 

あ、あはは…なんとなく、説明下手は分かる気がする。

とりあえず、さっきまでみたいにアヤネに説明してもらおうかな。

 

 

「と、とりあえず説明しますね。

対策委員会は、このアビドスを甦らせるために、有志が集まった部活です。」

 

「うんうん、全校生徒で構成される、この学校唯一の部活です!

全校生徒と言っても六人なんですけどね。

昨日テンリちゃんが入ってきたから、五人から六人に増えました☆」

 

「他の生徒は転校したり、退学したりしてアビドスから出ていった。

学校がこの有様だから、学園都市の住民もほとんど自治区から出ていっちゃって、カタカタヘルメット団みたいな三流のチンピラに学校を襲われてる始末。

現状、私たちだけじゃ学校を守るのは厳しいと言わざるを得ない。

…在校生としては恥ずかしい限りだけど…」

 

「もしシャーレからの救援がなかったら、今度こそ万事休すって感じでしたね…」

 

「だね〜、補給品も底を尽いたし、流石に覚悟したよね〜。

なかなかいいタイミングで来てくれたよ〜、先生。」

 

「うんうん、もうヘルメット団なんてへっちゃらです!

大人の力ってすごいですね☆」

 

「ん、確かにこれでもうヘルメット団は簡単に追い返せる。

だからと言って攻撃を止めるような奴らじゃないけど。」

 

「あー…確かにしつこいもんね、あいつら。」

 

「こんな消耗戦を一体いつまで続ければいいんでしょうか…

ヘルメット団以外にも沢山問題を抱えているのに…」

 

「そういう訳で、ちょっとおじさん、計画を練ってみたんだ〜」

 

「えっ!?ホシノ先輩が…!?」

 

「うそっ…!?」

 

「いや〜、その反応はいくら私でも傷ついちゃうかな〜。

おじさんだって、たまにはちゃんとやるのさ〜。」

 

「ホシノは案外きちんとしてるの!?」

 

「案外ってなにさ〜?

テンリちゃんにまでそんな反応されると少し傷付くよ〜?」

 

「ご、ごめんなの…

そ、それで、どんな計画なの?」

 

私が口を挟む間もなくトントン拍子に話が進んでいく。

実際、この学校の細かいことを知らないのに口を挟むのは、あまりよくないので、このまま皆の話を聞いて色々考えておこうと思う。

 

「ヘルメット団は多分数日もしたらまた襲ってくるはず。

最近はそういうサイクルが続いてるからね〜。

いや、もしかしたら明日にも襲ってくるかもしれない。

昨日、今日と二日連続で襲ってきたみたいに。

だから、このタイミングでこっちから仕掛けて、奴らの前哨基地を攻撃しちゃおうかなーって。

奴らも、今が一番消耗してるだろうからね〜。」

 

「い、今ですか!?」

 

「そう。

今なら先生も居るし、補給とか面倒なことをなんとか出来るからね〜。」

 

「なるほど、奴らの前哨基地はここから30kmくらいの場所だし、今から出発しよっか。」

 

「いいと思います。

ヘルメット団も、まさかこのタイミングに反撃されるとは夢にも思ってもないでしょうしね☆」

 

「そ、それはそうですが、先生はいかがですか?」

 

「"そうだね。

ホシノの言う通り、今が一番敵味方共に消耗してると思う。

だから攻め込むなら今しかないと思う。

今まで反撃無かったなら今回も反撃は無いと思うだろうし、その虚を衝くのもいいと思うよ。"」

 

本当に、反撃のチャンスは今くらいしかないと思う。

明日にでもなればもう回復してるだろうし、攻めるならここだ。

だから私は、みんなの意見に賛成をした。

 

「よっしゃ、先生のお墨付きももらったし、いっちょやっちゃいますかー。」

 

「善は急げってことだね。」

 

「その通りなの!

わたしも当然着いていくの!」

 

「はいー、それでは、しゅっぱーつ☆」

 

今から襲撃に行くとは思えないくらい緩いけど、大丈夫かな?

 

『カタカタヘルメット団のアジトがあると思われるエリアに入りました。

15km圏内に敵性反応多数発見!

恐らく敵も私たちが侵入してることには気付いているでしょう。

ここからは実力行使です!!』

 

ホログラムのアヤネのセリフに、私たちに緊張感が走る。

…ことも無く、皆は普段通りだった。

 

「それじゃあ、行くよ。」

 

「全滅させる勢いで頑張ろ〜。」

 

「ちょっと!

ホシノ先輩!

もう少しやる気出して!」

 

「皆、少しは緊張感を持つの…」

 

「あはは!

でもこれが私たちらしいですね☆」

 

「まぁ、きちんと仕事するならいいの。

今回もわたしは離れたところから援護をするの。

だから、好きに暴れていいの。」

 

「"私はこの場所から皆を指揮するね。

じゃあ、頑張ろう!"」

 

「「「「「『おー!』」」」」」

 

 

 

 

『敵の退却を確認。

並びに、カタカタヘルメット団の補給庫、アジト、弾薬庫の破壊を確認。

私たちの勝利です!!』

 

「これでしばらくは大人しくなるはず。

これでも攻めてくるなら、今度こそ完膚なきまでに叩き潰す…」

 

「お姉ちゃん、怖いの…

でも、やるならわたしも本気でやるの。」

 

「二人とも姉妹揃って怖いわよ!?

ひとまず落ち着きなさい!」

 

「とりあえず、作戦終了〜。

皆、先生、お疲れ〜」

 

「"うん、ホシノもね。"」

 

「うん、それじゃ〜、学校に戻ろっか〜」

 

「う…遠いから面倒くさいの…」

 

「そんなこと言っても戻るしかないから、テンリ、頑張って。」

 

「お姉ちゃんに言われたら頑張るしかないの!」

 

テンリって、シロコの事大好きなんだなって普段の言動から凄く伝わってくるね。

シロコの為ならなんでもするんじゃないかって思う危なっかしさがある。

 

「お帰りなさい、皆さん、お疲れ様でした!」

 

「ただいま〜、おじさん、歩きすぎてもうくたくただよ〜」

 

「ただいま、アヤネちゃんもオペレーターお疲れ様!」

 

「火急の事案だった、カタカタヘルメット団についてはこれで片付きましたね。

ひとまず一息つけそうです☆」

 

「そうだね、これでやっと、重要な問題に取り掛かれる。」

 

「うん!

先生のお陰だね!

これで全力で借金返済に取り掛かれるわ!

ありがとう!先生、この恩は一生忘れないから!」

 

「"先生として、大人としてしただけだから、恩なんて思わなくてもいいよ。

それはいいとして、借金返済って?"」

 

このくらいならいつでも手伝うし、恩なんて思わなくてもいいんだけどね。

まぁ、それについては一旦置いておくとして、聞き捨てならないことが聞こえた気がする。

 

「あ…わわっ!?」

 

「そ、それは…」

 

「ま、待って!アヤネちゃん!

それ以上はだめ!」

 

「…!!」

 

「でも、わたしも借金があるってことしか知らないから、知りたいの。」

 

「いいんじゃない、セリカちゃん。

特段隠すようなことでもないんだしね〜?

多分先生なら調べたら簡単に知れるようなことだと思うよ〜?」

 

「か、かといって、わざわざ話すようなことでもないでしょ!」

 

「別に罪を犯したって訳でもないし〜、先生は私たちを助けてくれた大人でしょ〜?」

 

「ホシノ先輩の言う通り。

先生は信用していい大人だと思うよ。」

 

「まぁ、わたしも、信用は出来る大人だとは思うの。」

 

シロコやホシノはともかく、テンリにも信用されてたんだね。

テンリには嫌われてるものと思ってたよ…

信頼されてるって分かれば少し安心するね。

 

…あのしっぽ、少し触らせて貰えないだろうか…

 

「そ、そりゃそうだけど、先生だって結局は部外者だし!」

 

部外者…そう言われれば確かにそうかもしれない…

なら、部外者じゃなければいい。

認めて貰えなかったとしても、私は、私自身をアビドス対策委員の一員だと思っておこう。

そして、いつか認めて貰えるように頑張ろう。

 

「確かに先生に言って、ぱぱっと解決するような問題じゃないかもしれないけどさー?

私たちの問題に耳を傾けてくれる大人も先生くらいしか居ないわけじゃーん?

先生に悩みを相談してみたら、案外なにかいい方法が出てくるかもしれないよ〜?

それとも、他になにかいい案があるのかな〜、セリカちゃん?」

 

「でっ、でも!

さっき来たばっかりの大人でしょ!

今まで私たちの問題をきちんと聞いてくれる大人なんて居た!?

この学校がどうなるのかなんて、気にも留めたことが無かったでしょ!?

この学校の問題はずっと私たち、対策委員会だけでなんとかしてきたじゃん!

なのに、今更大人が首を突っ込んでくるなんて…

私は絶対に認めてやらない!」

 

セリカはそう言うと教室から走り去って行った。

確かに彼女の言うとおりなのかもしれない。

 

「せ、セリカちゃん!?」

 

「私、様子を見てきます!」

 

「わ、わたしも着いていくの!

ノノミ、一緒に行くの!」

 

「"…えっと、私が余計なこと聞いたせいで、ごめんね?"」

 

「いやいや〜、先生は特に悪くないよ〜。

さっきも言ったように、本当に特段隠すようなことじゃないしね〜」

 

「ん、調べれば簡単にわかる程度のこと。」

 

「えーと、簡単に言うと、この学校、借金があるんだよね〜。

まぁ、ありふれた話なんだけどさ、問題はその金額で、9億円くらいあるんだよね〜。」

 

「"9億円!?

この学園都市に来たばかりだからよく分からないけど、こっちでもそれは相当な金額だよね?"」

 

「そうだね〜、少なくとも、簡単に返せるようならここまで苦労してないかな〜?」

 

まぁそれはそうか。

そんな当たり前のことを聞く意味は無かったね。

 

「…先生、正確に言うと、9億6235万円です。

これが、アビドス…いえ、私たち"対策委員会"が返済しなくてはならない金額です。

これが返済できないと、学校は銀行の手に渡り、廃校手続きを行わざるを得なくなります。

ですが、実際に返済できる可能性は0に等しく、ほとんどの生徒たちは学校と街を捨てて出ていきました…」

 

「そして、私たち五人だけが残って、昨日、新しくテンリが対策委員会の仲間になった。」

 

「"あれ、テンリも最近なんだね?"」

 

「ん、一昨日妹になった。」

 

「"妹になった…???"」

 

どういうこと??

それから私は、しばらくテンリとシロコの出会った話を聞いて、テンリの言っていたお姉ちゃんは遭難者に会う頻度が高い、という言葉の意味がわかった気がする。

 

まぁ確かに数日で2回も遭難者に会えばそう言いたくなるよね…

それはともかく、テンリにはきちんとお話をして、体を大切にしないといけないってことを分からせる必要がある気がするね。

 

 




原作とほとんどセリフ同じだから凄く楽…
手抜きとか言ってはいけない。
きちんとテンリのセリフとか、テンリが居ることで少しセリフが変わったりしてますので…w
続きを書くかは分かりませんが、もし感想や評価があればモチベが上がりますので、もし良ければ!

ガールズラブにしようか悩んでます。どうした方がいいですか?

  • いらん
  • 百合にしよう!!!!
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