AFTER STONE ~最終話のちょっと向こう側~   作:三柱 努

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Z=238 NOT HEAVEN

さっさと起きやがれ百夜。なるほど千空だ。

最初不安だったんだ。天国だとしても俺にいい夢を見させてやろうっていうサービス的な、うわべだけの喜びを与えるためだけに、それっぽい千空の幻を見せてくれるだけなんじゃないかって。そのほうがよっぽど残酷だからな。

でも目の前にいるのは本物の千空だ。ありがてぇ。

そういえばお前ちょっと老けた?

「だ~か~ら。さっさと起きやがれ百夜」

だ~か~ら。起きるも何も、永遠の眠りについた人間だぜ俺たちは。

「ここが死後の世界だと思ってんのか?」

思ってるもなにも、死後の世界だろ? さすが科学者はリアリストだな。

だが俺も馬鹿じゃない。死後の世界の証明なんて簡単な話だ。夢の中かどうかを確かめるのと同じ。こうやって頬っぺたをつねってやるだけで、ほら。

痛ぇ!

「馬鹿やってやがんな。ドラえもんじゃねぇんだぞ」

え? 痛いってことは、痛みを感じる系の天国? そういえば地獄って亡者に罰を与える場所だから、痛覚残しとかなきゃ駄目だもんな。

「テメェは生きてんだよ、百夜」

え? 生きてるって?

「俺らが生き返らせた」

生き返らせた・・・って、え?

実感が湧かない。そもそも意味が分からない。

でもって千空、困惑する俺の顔見ながら耳掃除しないで。癖なの知ってるけど、今そういう時じゃないよ絶対。

「創始者様がお目覚めになられたぞ!」

知らないオジサンが何か言ってる。いや、今や俺の方がお爺さんだけど。あと歓声すごい。

いやぁ、俺が目を覚ましたってことへの歓喜だよなコレ。すごい熱量。

だがよぉ。実感とか確信とか、そういうのまだ分かってねぇけど。

千空

俺は

お前とまた会えるなんて

思わなかった。

「ああ。俺もだ」

俺は気付いたら千空と抱擁していた。

すっかり皺だらけになった俺の腕。

昔よりも艶が無くなった白髪。

そんなジジイになった俺の腕に抱かれ・・・

って、なんか妙だな千空。お前ならこういうセンチメンタルなノリ嫌がるハズだが。

俺としては嬉しい限りだ。

 

だがいいか?

そもそも『生き返らせた』って何? 生き返ったって何?

「死んだテメェを石化させて復活させて生き返らせたんだよ」

・・・はい?

お爺ちゃんにも分かるように説明して。俺、その説明で理解できると思う?

周りの人たちも「そりゃ無理だ」って顔してるよ。

あと周りの人たち、もう一言いっていい?

キミたち今の説明で理解できたの?

「えっと、千空ちゃん。その説明理解するの、千空ちゃんパパでもリームーだと思うよ」

そうだぜ千空ちゃん。その説明で俺が理解するのリームーだぜ。

あとキミは誰?

「あ゛~。早い話、石化した人間はナイタール液ぶっかけりゃ元に戻る。でもって死体でも石化した後で復活させりゃ生き返る」

うん。何点もツッコミどころある。

メカニズムは分からないが、石化した人間を復活させる手段があるってのは分かった。それを千空が見つけてくれたんだろうなって。それで全人類を救ったんだろ?

まぁ俺のことを石化させたとか、そういう時系列のぶっ飛んだ点はガン無視しよう。

 

まず教えてくれ。

 

ナイタール液って何?

 

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