AFTER STONE ~最終話のちょっと向こう側~ 作:三柱 努
さて、千空が原始時代に建国した科学王国。
つっても俺も、千空なら何とかしてくれる、っつうボヤボヤしたイメージしかなかったんだが・・・
何を具体的にどうしていったんだ?
「まずは私が依頼したのだ。当時、肺炎に蝕まれていルリ姉の命を救って欲しいと。ルリ姉は村の巫女でもあったからな。恩を売って村を牛耳るために千空は抗生剤のサルファ剤を作ることから始めたぞ」
お、おお。情報の乱高下。
RPGのイベントかっていう薬作り。そいつを俺の名を冠した村への侵略に使おうとするところ、さすが千空だ。
「まぁその頃は千空にも村の名前を教えていなかったからな」
それでもだよ。
「その過程でラーメンを餌に人を集め、パワーアップした炉で砂鉄を製鉄をした」
なるほどなるほど。
「そして出来上がった鉄で発電所を作った」
なるほ・・・ん?
「その頃だったね。俺が司帝国からスパイとして、千空ちゃんとこに行ったの。でもってコーラ一本リクエストして帝国を裏切っちゃったの」
うん。ゲームのシナリオライターさんも真っ青なイベントアイテムのチョイス。
「オホホー。でもってそん頃、ワシも科学王国に入って色々ワクワクするもん作らされたわい。フラスコとか刀とか」
おっ、そういう鍛冶屋キャラいんのありがてぇな。
「ヒックマンポンプとか真空管とか」
ん? なんか唐突な新キャラ出なかったか今?
「そんで遂に! 千空が御前試合に優勝して、石神村の長になったんだぜ!」
おお! 飛んだな色々!
だけど、御前試合? 何そのバトル的な響き。
いやいや体力戦闘力ミジンコの千空が優勝ってことは。あれか? 頭脳バトルだろ。
「いや、純粋な力での戦いだ」
ん?
「しかしタナボタで優勝した」
シナリオ仕事しろよ、おい・・・
「そしてルリ姉と結婚した」
なんだと!? いつの間に結婚したんだ千空!
「しかし即離婚した」
なんだと!? バツイチになったのか千空!
「ハッ。単純にサルファ剤をルリ姉に飲ませるだけが目的のようなものだったからな。その辺り、千空には迷いが一切無い」
ま、まぁ行動力だけは昔から化け物級だったからな。
「だけどその頃だったよね。司帝国との武力衝突がスタートしちゃったの。司帝国の威力偵察で千空ちゃんが生きてるってバレちゃったから、戦争に突入しちゃったわけ」
そうか。千空の科学の発展でワクワクして忘れていたが、そういえば帝国の脅威が迫ってるって状況だったな。
石神村は御前試合をやってるくらいだし、格闘技が発展していたのか?
「最初から厳しい戦況だったぞ。村には子供や老人もいる。私を始め多くの戦士はいたが、司帝国に数の暴力で圧されれば一たまりもない。そして何より司をはじめとした武の研鑽を積んだ者が敵だったのだ」
そうなるのか。何かで読んだことがあるが、武術だとか技術ってのは戦いでフィジカル差を何倍も埋めるっていうくらいだもんな。詳しく知らねぇけど。
あとコハクちゃん、戦士なの?
「だがな、こっちには千空がいんだぜ! 俺たちは現代戦最強武器をクラフトして、司帝国を迎え撃ったんだ!」
げ、現代戦最強武器だと!
マシンガンか! ミサイルか! まさか核爆弾!?
「ケータイ電話だぜ!」
・・・・・・な、何言っちゃってんのクロムくん・・・いや、千空!!