「うらー! くらえ僕の王道アッパー!」
「無駄無駄無駄無駄ー! わたしの必殺技の前にはどんな攻撃も無効だよ!」
「ちぃっ! ステルスだが何だか知らないけど、この拳で打ち砕いてやる!」
「ねぷっ!? なっ、なんで攻撃通るの!? 今のわたし無敵モードなのに!?」
「ふっ! 抜かったねネプテューヌ! 僕のキャラは別名無敵モード殺しのとっつぁん! と呼ばれている隠しキャラ! この勝負もらったー!」
「ひっ、卑怯だよアッキー! そんなのセコいよ!」
「いくらでも言うがいい! 戦いとは非情なんだよ、ネプテューヌ!」
「ぎゃー! タンマタンマ! 一回スットープ!」
「止めだーーーー!」
「ねぷーーーーーっ!?」
カンカンカーン! youloose!
「よっしゃーーーーー!」
「ウソダドンドコドーーーーー!」
アッキーが勝利の雄叫びを、わたしが敗北の叫びをあげて、決着の付いたゴングがテレビ画面から鳴り響く。その瞬間、わたしはその場にコントローラーも落として崩れ落ちてしまった。
「そ、そんな……こんなことって……!」
もはや絶望しかない現実にわたしは目の前が真っ暗になりそうだった。反対に横ではアッキーが拳を上げて勝者のポーズをして涙ぐでいて、ある意味こっちもゲームの余韻に使ってる。そしてアッキーは無情にも対戦する前に決めていいた約束をわたしに告げる。
「さぁネプテューヌ、約束だよ。君の物は僕が貰う」
「酷いよアッキー! こんないたいけな女の子のわたしから大切なものを奪うきなの!?」
「はぁ……今さっき言ったばかりじゃないか。戦いとは非情だ……と。恨むなら、戦う前にあんな約束をした自分自身を恨んでね」
「そ、そんな……」
ゆっくり、ゆっくりとアッキーの手は崩れ落ちたわたしに伸びていく。それはもうわたしからしたら悪魔の手としか見えなくて、無抵抗なままアッキーの手はわたしの足元に伸びて―――!
「プリン! とったどーーー!」
「ねぷーーーーーーーっ!」
―――今日のわたしの分のプリンがなくなった。
☆
あの洞窟でのモンスターとの遭遇からのいーすんとの出会いから五日が経った。本当ならすぐにでも旅に出ようとしたんだけど、アッキーの怪我がちゃんと治るまでってことで、しばらくはこんぱのお家で居候生活が続いて、今日もアッキーとのゲーム対決をしていたんだけど……
「うっうっう……! 酷いよアッキー! 鬼ぃ…悪魔ぁ……ラタト◯クぅ……!」
「あーっはっはっは! いくらでも言うといいさ! 勝敗に変わりはしないのだから! というか最後のはいろいろと違うから!」
プリンを掲げて高笑いするアッキーにorz状態のわたしは涙しかでない。ううぅ……! わたしのプリンがぁ……。もう誰!? ゲームで買った方が負けた人の今日のプリンを貰うなんて約束なんてしたの!?
「君だよ君」
「……………」
こんな仕打ちあんまりだよ! これいじゃ生き地獄―――いや、わたしにとってはそれ以上の拷問だよ! もう生きる希望を失くした! なにもかもお終いだぁ……!
と、わたしがあまりにも落ち込んでいるのが伝わったみたいで、アッキーはポリポリと頭をかきながら、
「う~ん……そんなに落ち込まれると、まるで僕が悪い事したみたいだなぁ……」
………おや? これはもしかしたら泣き落としいける…? むふふふ……! ならば見せてあげよう! この超絶美少女のねぷねぷの泣き演技! これで男の子の一人や二人簡単に虜にしちゃうよ!
「まぁでもかえさないけどね」
「うぇ~ん……プリンがたべた―――って、心変わり早っ!?」
ちょっとちょっと!? わたしまだ何にもしてないよ!? これから始まるねぷねぷの女優への栄光が開始一分もしないでエンドロールが流れちゃったよ!
「どうせネプテューヌのことだから、泣き落としとかの演技でプリンを返してもらおうなんて考えてたんでしょ」
「うぐ……っ、ど、どうしてそれを……!?」
ハイ、ここはワザとらしく見た目が子供の名探偵に証拠を突きつけられた犯人が如くたじろぐポージング。
「……五日間も朝から晩まで君の相手してれば嫌でもわかるって」
どこかくたびれた中年サリーマンみたいな哀愁を漂わせるアッキーが重い溜息を付く。あれ? なんだか
アッキー疲れてる? もう若者なのに情けないなー。
「ふふっ、二人ともすっかり仲良しさんですね。妬けちゃうです」
と、わたしとアッキーのゲーム対決を見守っていたこんぱが登場。
「こんぱー、聞いてよ~。アッキーがわたしのプリン取ったー」
「人聞き悪い言い方だな……。これはきちんとした戦利品なんだから」
「大丈夫ですよ、ねぷねぷにはわたしの分を後であげるです」
「わーい! やっぱりこんぱ大好きー! どっかのアッキーとは大違いだよ!」
「もう完全に悪者じゃん、僕……」
女の子から奪った時点でアッキーの世間体は決まったも同然だね。さあお前の罪を数えろ! なんてね!
「いや、なんてねってか、数えろとかもう……―――あれ? 実際、数えきれないな……」
「アッキーは時々、すっごく怖いですね……あははは…」
元の世界でアッキーはどういう立ち位置なのかなんとなくわかるもんね。絶対盗んだバイクとかで走りだしちゃいそうなタイプな気がする。
「ところでこんぱ。バックなんて持ってどうしたの? 出かけるの?」
「あ、そうでした。これから旅に出る為の買い物に行くんですが、二人とも一緒にどうですか? お昼は外食にしようと思うです」
「おー、行く行く! 美味しいものが食べれるなら鉄道ゲームの貧乏神の如くどこにだってついて行っちゃうよー!」
「懐かしいなぁ。アイツの擦り付け合いは一時期友情にヒビが入るほどだったよ」
その後お友達とはどうなったのとはあえて聞かないでいこう。あれはエア◯イドと並ぶ友情破壊装置な気がするから。
「―――で! そんなこんなで街にやってまいりましたねぷねぷご一行! やふー!」
「ネプテューヌ、あんまりはしゃぐと転ぶよ」
「アッキー、わたしは子供じゃないんだからそんなドジするわ―――あべし!?」
「言ってるそばから実行するって君はどれだけ期待を裏切らないんだ」
それがねぷねぷクオリティ。あ、パンツは見ないでね? さすがにわたしにだってそこは無償でサービスしてあげられないから。
「ほら、手貸してあげるから」
「大丈夫ですか、ねぷねぷ?」
「全然っへいき! ぶい!」
アッキーのエスコートを受けて、すっと立ち上がってのピースサイン。わたしはまだ戦える! なぜならわたしはまだ三回の変身を残してるのだから!
「なんか微妙に違う気がするけど……。大丈夫そうならいいか。それにしても……改めて見ると凄い大都市ってかんじだね、ここは」
「プラネテューヌは4つの大陸の中でも一番発展している国なんですよ」
周りに建ち並ぶビルとかショップとかを見つめながらアッキーが呟き、こんぱが応える。へ~やっぱりこの国が特に凄いんだ。
「あ、だからプリンっていう美味しい食べ物があるんだね!」
「そ、それはねぷねぷが知らなかっただけじゃ……」
「この世界のこと詳しくない僕だけど、他の国にもプリンは絶対にあると思う……」
だとしてもこんぱは凄いものを作ってくれたよね。あんなに美味しいプリンのおかげでわたしの人生が180度変わったと言っても過言じゃないね。
「わ、わたしが作ったわけじゃ……」
「作ったちゃ作ったけど、意味合いがねー……。大袈裟すぎだよネプテューヌは」
「じゃあさっきのわたしのプリン返してくれる?」
「あ、あっちのゲームショップまだ行ってないやつだ」
…………ちっ、流れで行けなかったか。
なんて、買い物道中にふざけ合いながらわたしたちが街中を歩いていたら、ふと近くで話をしている二人組の男の人の声が耳に入ってきた。
『おい。例の洞窟の噂、聞いたか?』
『最近発見された洞窟のことだろ? まさか森の地下にあんな洞窟があったなんてな』
『実はそれだけじゃないんだ。あの中には凄い数のモンスターがいるらしいんだ』
『ネット掲示板でも、あの洞窟こそモンスターの巣なんじゃないかって、もっぱらの噂だ』
『おいおい、まじかよ。それなら大発見じゃん!』
『けど、調査しようにもなかなか人出が足りないらしく、ギルドに仕事を出して冒険者に依頼するのがやっとなんだそうだ』
『マジかよ。他の国は女神様が先頭に立ってモンスターを退治してるってのに、ほんとに大丈夫なのかねぇ、この国は』
「……………」
「こんぱ?」
「ん? どったの」
突然、歩く脚を止めたこんぱに続いて、わたしにアッキーも歩くのをやめてこんぱのところに一歩二歩と戻る。するとこんぱはいつものぽわぽわする雰囲気とは違う、ちょっと真剣な眼差しでこちらを見つめてきた。
「ねぷねぷ、アッキー。旅立つ前に、一つお仕事をしてもいいですか?」
「今の人たちが話してた、洞窟の調査ってやつ?」
「はいです。こんなわたしでもプラネテューヌの為に…女神さんの為に何かしたいんです」
間違っても茶化すことのできない様子にわたしとアッキーは顔を見合わせて、こんぱのその優しさにすぐに返事を返した。
「じゃあ、今日は買い物はやめてギルド、ってところに行ってみよっか」
「買い物ならまた明日にでも行けばいいしね」
「いいんですか!?」
「いいも何も、コンパには今までお世話になりっぱなしだったんだから。付き合ってもらった分」
「今度は、わたしたちがこんぱに付き合う番だよ」
「あっ、ありがとうです! ねぷねぷ、アッキー!」
もうそれなりの付き合いでわたしたちが断るなんてことするわけないのに、オッケーを受けて嬉しそうにするこんぱ。
よーし! それじゃこんぱの為に人肌ぬいじゃおうかな!
「脱いだわたしはすごいんだから!」
「いきなり何言いだしてるの!?」
『おい……こんな街中であんな小さな女の子を脱がそうとしているぞ、アイツ……』
『まじかよ。強者すぎるぞ……』
『まったくなってないわ。真のロリコンは相手に言わせるならもっと恥ずかしく言わせないと』
『おーい、誰かこの人警察に突き出すから110番してー』
『ほっほっほっ! ワシも若い頃はロリ魂を熱く燃やしていたもんじゃよ。頑張れよ、次の世代よ』
『『『なに言ってんだこのジジィ……』』』
「…………」
「あららです……」
「この街は個性豊かな人がいっぱいなんだねぇ……」
アッキーの死んだような眼が、それからギルドに着くまでずっと向けられていて、ちょっと怖かった。
☆
―――で!
「まさかリアルでギルドに行く日がくるなんて……。貴重な体験なのかな?」
「楽しいところだったよね」
「楽しいと言うか、どれもこれも見る物全部に驚かされた気分だけどね……」
世間体で軽く死にかけた僕は今しがたギルドから出て、ネプテューヌとコンパと並んで歩きながら手にした依頼内容が簡単に書かれたA4の紙を眺めながらそう零していた。
いやね、ゲームでは毎度お馴染みでお世話になる施設だけど、こうして実際自分の目の前で仕事を受注するってのは、なんて言うかちょっと大人の仲間入りをしたみたいで不思議な感じだった。加えてギルド内の装置はどれも近未来的で、それこそマンガで見るような空に浮くホログラム掲示板だったり、見る物のだいたいがテレビの中の世界に思える。
まあ、いちいちこんな事で驚いてたらキリがないよね、この世界じゃ。
「二人とも、ギルドでのお仕事の引き受け方なんかはもう大丈夫ですか?」
気を取り直すと、コンパがさっきやって見せてくれたギルドでの一連の方法について尋ねてきた。
「うん。ギルドで依頼を受けて、依頼を達成したら」
「ギルドに戻って報告すればオッケー、だよね?」
「はいです。二人とも花丸です。それじゃあ洞窟の調査にレッツゴーです!」
「「おおー!」」
さあ洞窟の調査、気合い入れていこう!
「あ、そうそう。アッキー視点、今回はここだけね」
「えっ? はっ!? えっ、マジで!? 変なところで交代したとは思ってたけど……い、いやいや、嘘だよね…?」
「……………テヘ☆」
「テヘぇっ!!? こ、コンパ!」
「アッキー、お疲れ様です」
「うそぉん!?」
☆
「てなわけでやってきました洞窟調査隊!」
「なぜだ……なぜなんだ……。なぜ僕から主人公という立場がどんどん遠ざかっていく気がするんだ……?」
アッキーまだ引きずってるんだね。大丈夫だよ、そのうち良い事あるって信じている可能性がを貫けば明日自販機で当たりが出てもう一本とか出るって。
「はは……だといいな……」
遠いお空でも眺めるような眼で渇いた笑い声を上げるアッキーをわたしはあららと、ちょっとおふざけが過ぎたかなっと反省。
ま、それでも放置はするんだけどね。今のアッキーはどう絡んでいったってダメそうだし。何より今のわたしたちは現在洞窟での調査をしている真っ最中。一度来た場所とはいえ、洞窟の中は広くて、奥に行くに連れて暗くなるから、気をつけないとすぐでも迷ちゃいそう。
「そういえばさ、モンスターってよく洞窟とかにいるけど、動物と同じでやっぱり……愛の巣なのかなぁ。勝手にお宅訪問やってます。ごめんなさい」
「◯りの晩御飯か」
お、そんな状態でもツッコミはするんだねアッキー。
「ね、ねぷねぷ。アッキー。どこです? 暗くて二人がよく見えないですぅ……」
なんてやり取りをしていたら、後ろから聞こえる不安そうなこんぱの声が聞こえてきた。ありゃりゃ、もうこんぱはしょうがないんだから。
「暗くて危ないから気をつけるんだよ。どこに何がわからな…」
怪我をしないように注意してねと伝えようとしてちょっと大きめの声を出すと、
「「ねぷっ(いたっ)!?」」
最後の方で何かがぶつかってきて、わたしが転ぶ破目になっていた。
「わっ! な、なに? なんかあったの?」
「ねぷねぷ!? 大丈夫です!? そこらじゅう岩だらけで危ないですから、ねぷねぷも気をつけないとダメですぅ」
「違う違う! 誰かがぶつかってきたのー。もう、暗いんだから気をつけてよねー」
心配する立場が一転、上の空状態だったアッキーまで覚醒して、こんぱと一緒にこっちに近付いているのが足音でわかった。ううぅ……注意しようとして自分がなるって、わりと恥ずかしいんだけど。どうしてくれるの、偉い人!
「いったぁー……。ぶつかってきたのはそっちでしょ!?」
ぶつかってきたのは感触からして人なのは間違いなかった。そして思った通り、尻餅をついてるわたしの前から抗議の声がして、見てみたら同じく尻餅をついている一人の女の子がいた。
女の子は自分の身長にあってない大きめの青色コートの前を全開にして、インナーは、ホットパンツと同じ黒色。コートと一緒の色のブーツからは、ちょっとだけソックスが顔を覗かせている。そして何より目を引かせるのが、黒のベルトでコートに付けられてるカラフルなケータイホルダーの行列。あれ、全部にケータイ入ってるのかちょっと気になるなぁ。
栗色のサラッとした長い髪は、一房だけを頭の横で結って流していて、根元の部分を飾っている双葉がリボンが可愛らしい。
「ねぷねぷ、お尻うっちゃったですか?」
「君も大丈夫? ごめんね。ちょっと暗くて前が見えなかったんだ」
わたしにはこんぱが、双葉リボンの女の子にはアッキーが付いて手を貸してくれる。って、アッキー。そんなふうに謝ったらわたしが全部悪いみたいじゃん…。ぶー……。
でもアッキーが謝ったおかげなのか、怒りががなくなったみたいで、つい脹れてしまうわたしに視線を送る双葉リボンちゃんはアッキーに向き直ってため息を付いて、しょうがないわねぇ的に頭を振った。
む、むむぅ……なんだか大人な対応をして勝ち誇られている気分……。
「まぁ、こっちもまったく悪くないって言ったらウソよね。……ところで、何でこんなところをあんたたちみたいな子供がうろついてんのよ。ここがどういう場所だか知らないの?」
「子供って…あなたこそ人のこと言えないでしょ! だいたい誰!?」
手を腰に置いた姿勢でわたしたち全員の顔を見た双葉リボンちゃんはさらに心外な事を言うもんだから、わたしはちょっとだけ強めに言い返す。
「僕からしたらいい勝負だと思うけど」
「ねぷねぷは可愛いですよ」
アッキー静かに! そしてこんぱはありがとう! 帰ってプリンをくれたらもっと嬉しい! って、そうじゃなくて、今のお話の中心はこの子だよ!
「わたしはアイエフ。ゲイムギョウ界に吹く一陣の風、とでも名乗っておくわ」
………この子なんだけど、あり? なんだか名乗って早々空気が怪しい……?
アッキーなんて素で『………は?』って表情になっちゃってるし。わたしはわたしで『ぽかーん』状態。そんな空気をすぐに察したらしく、
「……あ、あれ?」
気まずく微妙に引きつった笑みを浮かべ始めちゃってる。あ、ごめんね。少しタンマ。今からミーティングするから。
すぐさま手で『待ってて』と合図を送って、緊急会議を開くために顔を近づけあう。
(また変な子が出てきたね)
(そうだね。アッキーに続く変人さんじゃないかな)
(なに言ってるのさハジ◯リストになれそうな人が)
(え? わたし? なれるのっ?)
(微妙に嬉しそうな表情するなぁ……)
(アイエフ……さん? 確かにねぷねぷたちと同じで元気そうな子ですね)
((………………))
(??? どうしたんですか?)
(あ、いや……。コンパは本当にいい子なんだなぁって……。ていうかあの子……あれじゃない? 不治の病にかかってるでしょ、絶対。ものすごく素だったよ)
(その心は?)
(厨二病)
(診断結果は?)
(まだ会ったばかりだからなんとも……。そうだ、ゴニョゴニョ―――って訊いてみて)
(あいあいさー)
「ちょ、ちょっと? 何してるのよ?」
と、いきなりコソコソして不気味にでも思ったみたいで、双葉リボンちゃん改め、アイエフっていう女の子が不安そうに呼んできた。わたしは安心させるのも合わせてもう一度向き直って、とりあえずさっきの自己紹介を聞きなおしてみる。
「え、えと…ゲイムギョウ界に吹く……なんだっけ?」
「一陣の風よ。まぁ簡単に言うとギルドの仕事で生計を立てながら世界中を旅している旅人みたいなものよ」
「えっと……じゃあもし秘密基地を作ったら名前は付ける派? 付けない派? 付ける派だったらなんて名前にする?」
「いきなり何よ?」
「いや~なんとなくなんとなく。で、どう?」
「そうね、わたしならクレイドルって付けるわ」
更にもう一度戻って、
(診断結果は?)
(とりあえずツーアウト)
おお、交代は免れた! でもツーアウト! 付ける付けないって前提がなかったからかな? それに自信満々なドヤ顔だったしね。
「で、あんたたちはどうしてこんな危険な所に?」
こっち側で早くも盛り上がっていたら、そのキャラっぷりを発揮してくれたアイエフことあいちゃんが、今度は自分ターンっていう雰囲気で訊いてきた。
「君と同じ、僕たちもギルドの仕事で来てるんだ」
「ちなみにわたしは、ネプテューヌ! 後ろにいるのがこんぱで、そんでもって、こっちはアッキー」
「吉井明久です。アッキーって名前じゃないです」
「コンパです。はじめましてです。趣味は手芸、特技は暗算です。意外でしょうです? でも、ちょーっと自信あるですよ」
へ~、こんぱってそんな特技があったんだ。じゃあ今度から買い出しはこんぱに全部頼もう。
それぞれが自己紹介すると、わたしやアッキーも知らないこんぱの新事実にこれからの買い出し班のリーダーがひっそりと決まると同時に、あいちゃんは信じられないものを見る目になっていた。
「嘘でしょ……」
「むー…失礼だなー。洞窟の調査くらいわたしたちだってできるもん!」
わたしの言い分にあいちゃんは、わたしとこんぱ、アッキーの順に顔を何回か見比べるようにしたあと、『ふーっ』と一つため息を付いてから言った。
「あのねぇ、調査に入った人たちが何人も謎のモンスターに襲われて大怪我を負ってるのよ!」
「…………え?」
驚きの情報に目が点になるわたし。そしてあいちゃんはそんなわたしを見てさらにため息を付いて、
「呆れた…。そんなことも調べないで仕事を受けたのね」
手を頭に添えてフルフルと振りながらつぶやく。
あいちゃんの言うとおり、わたしたちはそのことを知らなかった。単なる洞窟の中を調べるだけだと思ってたし、依頼書の紙にもそんな危ないなんてこと書いてない。だけど、わたしの『え?』は、そのことで驚いてのと、他にもう一つ気づいたことの驚きが交じってる。
こんぱもアッキーも気づいた様子で、後ろから小さな声で話しかけてくる。
「ねぷねぷ……それって…」
「間違いなく……アレだよね…」
「もしかしなくても……だよね…」
記憶にまだ全然新しい恐怖を思い出して、わたしが二人に向かって振り返った瞬間、
『ガァアアアアアアアーーーーーーーーーーー!』
はーい、スタンバってましたー、な感じバリバリのあのクモみたいな巨大モンスターが雄たけびを上げて登場。
「「「出たあああぁぁぁーーーーーーっ!!?」」」
大きな脚が地面を削る音がして、クモモンスターは大ジャンプ。
「と、跳んだぁっ!?」
操作レバーを下・上か、それともボタン同時押し? 明らかに、重力無視のスーパージャンプ! 五~六発ぐらいは楽に空中コンボを叩き込めそうな高度。
んでもって、跳び上がった後は当然のように……落ちてくる。
上がるときは重力無視のくせに、落ちるときだけはきっちりと世界のルールに従うとか、都合良すぎやしませんかって話だけど、そもそも相手はモンスターなんで話なんか通じない。
自動車ぐらいある巨体から剣をいっきにわたしたち目がけて振り下ろしてくる。直撃したら、百パーセントぺっちゃんこ! これはちょっと、ヤバい!?
「上から来るよ! 気をつけてーっ!」
一瞬にして湧き出てきた焦りに、横からこんぱのキン、と甲高い悲鳴が耳に飛び込んできて―――わたしの身体は反射的に担がれてた。
「ねぷっ!?」
「きゃっ!?」
いったい何が起きたのか呑みこめず、モンスターの攻撃で地面が抉れて、大量の砂埃が宙を舞う。するとわたしたちがどういう状況なのかようやくわかった。
「アッキー!?」
「だっ、大丈夫二人とも!?」
前モンスターから逃げたときと似た形で、アッキーがわたしとこんぱを担いで、モンスターから飛び退いていたみたい。けど、お礼も言える暇もなく、
「アイエフ―――さんも大丈夫ですか!?」
「これぐらい平気よ!」
遠くでわたしたち同様にモンスターから距離を取っていたあいちゃんの声が飛び、モンスターの雄叫びがまた洞窟内で響く。
「どうしよう! アイツまだめちゃくちゃピンピンしてるよ!」
「あいつ絶対アッキーのこと探してたんだよ! こんぱにあんなことやこんなことをする邪魔したから!」
「ええっ、僕!? あれ倒したのってネプテューヌだよね!? なんで僕なの!?」
「だってほら! 今だってめっちゃアッキーのことしか見てない―――って、きたぁっ!?」
「にっ、逃げるですぅっ!」
「く……っ! くそ!」
モンスターがもう一度突っ込んできて、アッキーが横に飛び退いた。ほっ、ほらぁ! やっぱりまだアッキーのこと怒ってるんだ! こんぱにあんなことやできなかったから!
「くそっ! 気持ちはわからんでもないけど、逆恨みじゃないか!」
「あ、気持ちはわかっちゃってるんだね」
さすがアッキー。欲望に素直だ。
「あんたたち! あいつ知ってるの!?」
いつのまにか近くまで駆け寄ってたあいちゃんがモンスターの咆哮に敗けないぐらいの声で、わたしたちに質問してきて、冷や汗を流しながらこんぱが答える。
「はいです。この間、あのモンスターさんをねぷねぷがぼっこぼこにやっつけたんです」
「えっ!? この子が……?」
あわわわわわわっ!? どうしようどうする!? これが噂に聞くお礼参りってやつだよー! というか。しつこすぎだって! そんなにがっつき過ぎると女の子にモテないんだぞー!
「……にわかに信じられないわね」
……あれ? またわたしバカにされた?
「っ!? 来たっ!?」
なんてやっていたら、モンスターの猛突進がやってきた。どわっ!? また来たぁっ!
あいちゃんが跳び、アッキーも跳ぶと、巨大な影が急に方向転換。近くの岩壁に轟音が鳴るほどの強烈を突進の息を殺さないまま行った。
へっ!? な、なにしてるの……? 不思議に思ったわたしが首をかしげると、モンスターのやったことがようやく肌で実感したくないのにすることになった。
モンスターが派手に削った岩壁から、何個も、それこそ大きいのや小さい岩や石が、わたしたちの頭上に差し掛かってきた。
「逃げなさいっ!」
あいちゃんが叫んで、
「ねぷーーーーーーっ!?」
「きゃーーーーーーっ!」
「ヤバい……!?」
わたしたちも叫ぶと―――次の瞬間にはフワッとした感覚がやってきて、わたしとこんぱはアッキーに放り投げられたんだとわかって、二人でもつれあうようにして泥まみれになりながら地面に転がると、ついさっきまでアッキーが立っていた場所に地響きを立てて落下した。
「い、いたたた……」
「ううぅ……お尻うっちゃったですぅ……」
「ちょ、ちょっとあんたたち大丈夫!?」
「う、うん…わたしたちは平気……って、アッキー! アッキーは!?」
いち早く体を起こしてアッキーを探すんだけど、まるで反応がない。も、もしかしてアッキー……!
「ぼ、僕も大丈夫だよー……」
「アッキー!? どこ!? どこにいるの!?」
「ここだよ、ここー……」
「ここって言われても全然わからな……」
微かに聞こえるアッキーの声をたどって辺りを探すと、そこにはアッキーの姿があった。……あったんだけど、わたしの言葉が止まったのと、安心がどこかへ行っちゃうような気分にさせるように―――地面に上半身を突き刺したアッキーがそこにはいた。あ~あ……。まーた綺麗に刺さってるよ、アッキー……。
「ね、ねえ? 今の僕の状況って……」
「うん。すっごく刺さってるよ。綺麗なまでに」
「アッキーはとっても器用です」
「器用うんぬんであの状況からこうなるのはまずありえないんじゃないかしら……」
もう突き刺さり芸人って名乗ってもいんじゃないかってぐらいだよ。
「ねぷねぷ! モンスターさんがまた来るです!」
「まだやるきみたいね!」
後ろからこんぱたちの声が聞こえた。続くように、派手な爆発音。
見ればモンスターが全速力でこっちに、ていうか地面に突き刺さるアッキー一直線に向かって来ていた。ありゃ~……アッキーのことはまだ諦めてないみたい……。アッキー相当恨まれてるんだね……。あんなことやこんなことできなかったから。
でも―――
「あんたがあいつを倒したって話は正直信じられないけど、戦えるなら協力してもらうわ」
あいちゃんがぶかぶかの袖口から三つ又型の刃を構えて、
「ねぷねぷ、プラネテューヌの人たちの為にも、なによりアッキーを守るためにここであのモンスターさんを倒すです!」
こんぱがまたどこに持っていたのかわからないでっかい注射器(護身用)を取り出して、
「おっけー! なら、最初からクライマックスでいっちゃうよー!」
すぐにわたしは気合を入れて……変身ッ!
カッと体の奥底が熱くなってきて、全身に力が漲ってくる。
光が迸って―――消えた頃にはわたしの体は身長も髪の長さも、胸の大きさすらさっきとは打って変わり、紫の編み込まれた二つの髪を流し、身体に張り付く黒のボディスーツ。そして頭、肩、腰、脚にユニットが装備され、デジタルな翼が出現、木刀が黒紫の刀剣へと変貌する。
「はいっ!? ちょ、ちょっと、何が起きたの!? てかデカくなってる!?」
隣では初めて見るわたしのこの姿に驚きの声を上げている。……人をこういうふうに驚かすのって、意外に気分がいいわね。
「ねぷねぷはなんと変身することができるんです。そうすると、とーっても強くなるんですよ」
「どう? これなら、わたしがあいつに一度勝っていることを信じてくれる?」
「信じるも信じないも、そんなの見せられたら信じるしかないわ」
あいちゃんがキリッと表情を引き締めて、素直に頷く。丁度、モンスターがまた咆哮をぶつけてきたのはそんな時だった。
「……殺る気満々ね。けど、それはこちらも同じよ。アッキーにこれ以上酷いことをするっていうなら、今ここであなたを討たせてもらうわ!」
―――アッキーは絶対にわたしたちが守ってみせる!
「あれっ!? もしかして今回も僕、こんな役回り!? ちょっと酷すぎない!? これじゃ本当に僕なんなん!?」
後ろでアッキーが何か叫んでいるけど、よく聞き取れなかった。ちょっとだけ待っていてアッキー! こいつを倒してすぐに助けるから!
「全員、散開よ!」
モンスターが剣を構え、あいちゃんが叫ぶ。
わたしたちはそれぞれ三方向に走り、モンスターを囲むように翻弄する。最初の数秒はそれで怯ませることができたけど、モンスターはアッキーを除いたこの中で最も恨みを持つわたしに狙いを定め、大剣を横薙ぎにし、空気を切り裂くうなり声をあげる。
けど、変身してユニットを装備したことでわたしは空を飛ぶことができる。可動域が増えればもちろん、より相手の攻撃を回避することができる。
元々理性なんてものが薄いモンスターの剣技。縦横無尽に飛びまわるわたしには一つも当たりはしない。その隙に、間合いに入ったあいちゃんが、鋭く一撃を決める。
「どんなものよ!」
「ダメです! 逃げてくださいです!」
一瞬こそ後退しかけたモンスター。けれど、身体を横に一回転。遠心力を得た剣から放つ高威力の攻撃があいちゃんに迫り、こんぱが叫ぶ。
「この……っ!」
旅人を名乗っただけはあり、戦闘も慣れているんだろう。あいちゃんは目を見張る動きで、間一髪で攻撃をよけた。
瞬時にわたしが入れ替わるようにしてモンスターとあいちゃんの間に飛び込み、渾身の一閃をぶつける。
「たたみかける! 《クロスコンビネーション!》」
光速の踏込でモンスターの懐に入り、怒涛の勢いで切り刻む。
「どんどんいくです!」
「繋げるわ!」
続く形でこんぱの注射器が、あいちゃんの暗器がモンスターを追い込み、
「《魔界粧・轟炎》!」
あいちゃんの手から燃え滾る炎が放たれ、モンスターを地面丸ごと呑みこみ、周辺全体を焼き尽くす。それでもモンスターはダメージを負いながら、天高く上る炎の塔から乗りだし、敵意をこちらにギラギラと輝かせて剣を握る。
いいわ! まだやるっていうなら……!
「受けてみなさい!」
グッと剣を握る力をより強く籠め、風を、光を切り、音速での飛翔からの斬撃を叩き込む!
瞬間、確かな手応えとともに、クモモンスターは弾け飛び、地面に突っ伏すとともに音も立てず、わたちたちに向けていた敵意ごと静かに消えていった。
「所詮は手負いのモンスター。わたしの敵じゃないわ」
髪を払いながら、勝利の余韻を味わう。
モンスターの耐久性は意外にもろく、やはり先の戦いで蓄積されていたダメージで戦いを長引かせることはなかった。何よりこの姿になった以上、わたしにも少なからず働くプライドがあり、敗けるわけにはいかない。今回は特に。
「やるじゃない。正直、わたし一人じゃ危なかったわ。ありがと」
戦闘を終え、暗器をしまいながらあいちゃんが初めての笑顔を向けてくる。
「元はわたしが仕留め損なったのが原因だもの。気にしないで」
「そう? そう言ってもらうと気が楽になるわ。……にしても、変身って凄いのね。もう別人じゃない」
「わたしも初めて見たときはびっくりしたです」
……確かに変身前と変身後は比べるととんでもないのは自覚するわね。
手甲に包まれた自分の手を眺めつつ、身に纏うアーマーを改めて見ると、自分がいったい何者なのか疑問に思う。
なんて、柄にもなく自分語りは途中までにして、変身を解除。
「ぷはぁ……。疲れたぁ」
変身って、すごいんだけど疲れるのが難点だよねぇ。もっと使い勝手良くしてくれないと。
「とっ、アッキー! 大丈夫ー!?」
とりあえずもうモンスターはいない。なら急いでアッキーの救出!
「僕って……僕っていったい……」
ああ……ちょっと鬱っちゃってる?
「あ、アッキー? なんだか、顔が見えないけどブルーになってるってわかるほど、ブルーですぅ……?」
「地面ごと真っ青にするってすごいわね……」
こんぱもあいちゃんも若干引き気味のご様子。ありゃ~やっぱり間に合わなかったかぁ……。
「あははは……いいんだ…いいんだ……。みんながカッコよく戦っている間、役立たずの僕はこうして地面にでも突き刺さっていればいいのさ……」
「お、おーい。今、引っこ抜くからねー。きをしっかりしろー」
地中に埋もれてるのになんだか意識は空の彼方にも行きそうなアッキーの突きでてる脚を、こんぱと、あとあいちゃんにも手伝ってもらって、一気に引っこ抜く。
「なんで、わたしまで……」
「「いっせぇーの、せっ!」」
「あぶふ!?」
どこぞの赤とか青とか黄色とかの植物みたいなのを引っこ抜くみたいに、アッキーが地中から生還。顔面を酷い有様にして、ようやくその顔をもう一度見ることができた。
お~お~…せっかくカワイイ顔しているのに、泥と涙と鼻水でとんでないことに……。
「ううぅ……かさねがさね、ありがとう二人とも……」
「いいのいいの、これぐらい平気だって。それより大丈夫だった? 怪我してない?」
「アッキー、顔中泥んこんです。ちょっとまってくださいです。ハンカチがあるから、これでふくといいですよ」
まったくアッキーは無茶しすぎなんだって。戦うのはわたしがアッキーの分もやるって言ったんだから、あんまり頑張りすぎると今度はわたしの立つ瀬がないよ。
「それにしても酷い目に遭った……。こっちの世界にきて、これで三度目だよ……」
「アッキーはもうそういう運命なんじゃない?」
「心の底から言うよ。そんな運命願い下げ」
ですよね。わたしもそんな運命はごめんなさいとフルね。間違いなく。
こんぱが持ってたハンカチを受け取ったアッキーはいそいそと顔を拭きだす。わたしたちはその間に、制服に付いちゃった泥を掃いてあげてると、
「なんだか、随分と頼りないわねぇ。大丈夫なのそいつ?」
あいちゃんの呆れる声と、心配する優しさが飛んできた。
あはは、まぁ普段はこうだけどカッコいいときはカッコいいからと、わたしは笑って誤魔化す。
「と、そうそう」
こりゃしばらく落ち着くまで時間かかっちゃうと思ったわたしは、せっかくだしこの時間を有効利用しようと、考えていたことを提案する。
「あいちゃん、せっかくだし、わたしたちのパーティーに入らない?」
「あ、あいちゃん!? それってもしかしてわたしのこと?」
「うん。アイエフだからあいちゃん! その方が可愛いでしょ?」
そういえば心の声では何度も呼んでたけど、こうして実際に呼ぶって初めてだったけ? でも可愛いし、あいちゃんも気にいるよね。なんて思ってたら、
「初対面で、なれなれしい呼び方しないでくれる?」
そんな連れないことを言っちゃうこの子は意外とクールな性格みたい。
「いいから、いいから。それで話し戻すけど、あいちゃんも一緒に調査しない? わたしたち初めてのお仕事だからベテランさんが一緒だと心強いんだ」
わたしのお願いに、あいちゃんはしばらくわたしのことをじーっと見て、またもなぜかため息を一つ溢してから言った。
「……確かに大勢の方が効率はいいかもね。他にどんな危険なモンスターが居るかもわからないし、数は多いに越したことはないわ」
「じゃあ!」
「ええ、いいわよ」
「ホント!? わーい! アッキー、こんぱ! あいちゃんもパーティーに入るって!」
「入るのは構わないけど、ちゃん付けはやめて。柄じゃないから」
むーっ! 言ってみるもんだね! これでパーティー四人だよ、四人!
「四人揃うと、すっごくパーティーっぽいです! これからはずっと一緒ですね! 末永くよろしくです、あいちゃんさん!」
「……ずっとって、しばらくの間だけよ? このダンジョンの中だけの付き合いなんだから」
「ぶぶー! わたしたちはもうパーティー! 逃げたくっても逃げられないよ!」
「ネプテューヌの中でパーティーはホラーか」
はいアッキー! 今はツッコミなし!
「パーティーは勝手に逃げたり、はけたり、ノシしたりは世界のルール違反で天罰ものなんだから! わかる!?」
「重いなぁ……このパーティー」
「な、なんか良くわかんないけど……わかったわ」
「そして負けちゃったよ。…ま、まぁ、改めてよろしくね」
「え、えぇ、よろしく」
こうして、クモモンスターとのリベンジ戦があったものの、わたしたちは新しい仲間、あいちゃんを向かい入れて、さらに先に進むのでした!
「それにしても僕、今回ホントに目立ちもせずに終わったなぁ……」
「え? そんなの最初っからでしょ?」
「………………」
「ねぷねぷ。そういうことは、わかっていても黙っていてあげるのが、友達ですよ?」
「あ、ごめん。でもいいじゃん、アッキーはヒロインだし。これを期にスカートはいてみるとか?」
「いいかもですね。アッキーなら似合いそうです」
(…………なんか泣きたくなってきた……)
「……よくわからないけど、このパーティー、苦労しそう」
というわけでクールな厨二病キャラあいちゃんの登場!彼女がこれからどういうキャラになっていくのか、もうだいたい予想つきますね。彼女の今後が心配です。
てなわけで、次回に続けよ!(投げやりかもしれない)