タロちゃんに「ターロタロタロ」って言わせたい 作:エアプタロちゃん概念好き
深夜、イッシュ地方ブルーベリー学園内のコーストエリアに設けられたバトルフィールドに二人の生徒が立っていた。
片や、学園の制服に身を包み、その上からロングカーディガンを羽織ったピンク髪をボブカットにした女子生徒。ブルベリーグ四天王の一角、タロ。
相対するは、制服の上にパーカーを着た、オレンジの髪に黄色いメッシュを入れた男子生徒。名をカメリアという。
「タロ、このバトルで俺とお前がお互いに賭けるものはなにか分かってるよな」
「…負けた方が勝った方の言うことをなんでも聞く、でしたよね?」
「ああ、そうだ。俺が負けたらお前は俺にシンオウ地方まで焼きそばパンを買いに行かせることもリーグ部の部室の掃除を押し付けることだってできる」
「しませんからね?そんなこと」
「そう余裕をかましていられるのも今だけだ。───行け!」
「…あなたも本当に懲りませんね。いいでしょう、今日こそ教えてあげます。かわいいが最強だってことを!」
タロが繰り出したのはエルフーンとグランブル、対してカメリアが繰り出したのはフシギバナとルカリオ。
「フシギバナ、『ヘドロばくだん』。ルカリオ、『ラスターカノン』」
…そう、この男、学園に入学する前に旅をしていたパーティーのままなのである。
ダブルバトルにおける相性も補完も何も無い単純なタイプ相性と練度によるゴリ押し。それでもなまじいい所までいけてしまうせいで、カメリアはブルーベリー学園で主流なダブルバトルを本当に基礎の基礎しか学んでいなかった。
「ゲッコウガ、『れいとうビーム』」
タロのマホイップがカメリアの最後の一体であるゲッコウガの『攻撃技』により倒された。
これにより、カメリアのゲッコウガが特性を発動する条件を満たす。
(やっぱりダブルバトルは苦手だ。でも今はそれ以上に…楽しい)
「"きずなへんげ"」
告げる必要性のない特性の名前をカメリアがつぶやいた。聞き覚えのないその特性の名前に、タロが少しの動揺を見せる。
直後、マホイップとドリュウズを同時に相手取り消耗していたはずのゲッコウガの全身から圧が発生する。見た目こそ変わっていないものの、明らかに先程までとは違うとわかる。
(これは…げきりゅうとは全く別の…!)
結果として最後は、タロの最後の一体のドリュウズとカメリアの最後の一体のゲッコウガによる1対1の構図になった。そして、カメリアという少年は、それこそダブルバトルはゴリ押しくらいしか能がないものの、ことシングルバトルにおいては殿堂入りを果たすほどの実力を持っている。
互いに
そしてその押し合いを制したのはゲッコウガだった。
「…俺の勝ちだな」
「ええ」
「言うこと、聞いてもらうからな」
「…分かってます」
『授業にまともに参加しないことがある彼には散々言ってきたからな〜。たぶんパシリとかにされるんだろうな〜』等とタロが思っていると、カメリアはゆっくりと口を開いた。
「それじゃあ『ターロタロタロ』って笑って」
「は?」
タロの脳は理解を拒んだ。
「いやだから、『ターロタロタロ』って笑ってって言ってるの」
「…なんですかそれ」
「なんかタロが言ってそうだなって思ったから」
「そんなかわいくない笑い方したことありませんよ…まあいいですよ。約束ですし。コホン」
「…」
「タ、ターロタロタロ」
「違う!」
「ッ!」
恥を忍んでよく分からない笑い声を出したらいきなり知り合いに怒られるというよく分からない状況にタロの脳が再びフリーズしかける。
「あ、ごめん。びっくりさせるつもりはなかったんだけど」
「いえ、お気になさらず。それで『違う』とは?」
「もっとこう…なんて言うかな高飛車なお嬢様みたいな感じで」
「タ…ターロタロタロ!……どうですか?」
「良くなってきた。ただ欲を言うならもう少し堂々と言って欲しいかな」
「ターロタロタロ!」
「いいぞ、その調子だ!」
後日、ブルーベリー学園で夜な夜な謎の笑い声を上げる幽霊の噂がでたとか。
途中で力尽きたから誰か書いてください(懇願)