世界は変わった。電力を用い文明が進化した。平安の頃とは考えられないほどの進化だ。六眼が生まれる事で呪術界は力を増したがそれは一般人類にも影響を出したのだろうか。
ともかく、私は今蘇った。とりあえず彼に会いに行こうか。その前に世界についての情報を覚えてから行こうか。いや、それは即座に終わる。ならばもう会いに行こうか?そうだ、それが良い。1人でまた時空の波に飲まれるよりかは2人で居る方が良いだろうね。
ほら、目の前に呪霊なのに人である存在がいる。忘れもしない。この呪力は彼だ。
・・・この肉体も邪魔だな。いくら術式だからと言っても死体を使う趣味はないんだ。最後の使用だ。【無為転変】
・・・確かに肉体が戻った感覚がある。成功したか、それはそうだろう。私を誰だと・・・誰に話している?まぁ良い
「久しぶりですね。皇の名を持つ者よ」
「んぁ・・・誰だ?」
彼は私を警戒してる!私を認識した上で正しく警戒している!これほど幸せなことは有るのだろうか!?
「吸魂影枻巌の中身、かつて封印された邪神といえば良いだろうか?」
「・・・あぁ、羂索は其方の対処までは出来なかったか」
彼は憂いてる。もしや羂索・・・凡そあの縫い目の男だろうが、其奴を生かしておいた方が好感触だったか!?
「それで、これから貴方は何をするおつもりで?」
「そうだなぁ・・・羂索は死んだ。ならば我は自由じゃが・・・まぁ人を守る身でも無ければ星を守る身でもない。この国の竜ではあるがそれは土地を守ることだけだ・・・人類を試すとするか」
人類を試す!それはとても良い!進化した文明の人間は得てして滅びやすい傾向にあるがこの時代の人間は一体どうなのだろうか!
「ではその手順を決めましょうか」
「とりあえず現在放たれている呪霊は全部祓わせる。その上で各国はもう動き出してるだろうからそれも対処してもらうか。あとは宿儺だが・・・彼奴が死ぬとも思えんが万に一、奥が一という事もある。我が出るのはその後でいいじゃろうて。宿儺を祓える事は我よりも強くなったと言うことでは無いと言う事も彼奴らは知らんじゃて」
「ふむふむ・・・では私は?」
仕事が無い様に聞こえるが・・・
「ん?・・・あぁ、ならば我の舞台に上がれる人間を選別してこい。宿儺に殺されるのならそれまでだがもし生き残ったのならそれは確実に強者と言えるからな」
ふふふ・・・仕事だ!仕事を貰えた!
「では早速行ってきますね!」
時は平安。御三家という名前は存在しなかった。何故ならそう呼ぶに相応しい家が四つあったからだ。一つは無下限呪術を相伝に持つ【五条家】、一つは十種影法術を相伝に持つ【禅院家】、一つは赤血繰術を相伝に持つ【加茂家】、そして最後に真理術を相伝に持つ【竜胆家】、この四つの家が呪術を成り立たせていた。その時、両面宿儺が日本に現界。呪霊の力も増していった。これに対して現代の御三家は対処を諦め、その全てを竜胆家に押し付けた。その時の当主は現代と同じく竜胆【皇】風魔であった。ただこちらは特異体質として異常な短命になる事と引き換えに【術式の無効化】を持っていた。しかしこれは本人の術式も無効化してしまう。そのために編み出されたのが斬龍・・・剣の道と言うわけだ。完成したらタイミングが日本を滅ぼそうとする龍が現れた時であり、それを斬り滅ぼした技である為そう名前が付いた。技の名前もそれを体現する存在から取ったものだ。・・・話が逸れてしまった。戻そうか。両面宿儺を退治しようとしたが流石は呪いの王、呪法の王である。しかしこちらは術式を無効化できる。星との縛りを施す事で絶対の一撃を・・・そう、宿儺は現在も星との縛りが残っている。それは宿儺も理解している。だからこそ、本来の力を使わず器の状況の推移を見ているだけなのだ。しかし一つ気がついた。この縛りは人に受胎した時から五分の時のみ動けると言うもの。それから後は本人の精神が持つのならば本人の意思次第であるが、それ即ち本人の意識がないのなら自由に動けると言う事である、と言う事である。ならば器としての性能が高い伏黒恵の肉体を用いればもう一度この世界に呪術の世界を作れるのではないか、と。1番の懸念点であった竜胆は呪霊となった。いや、あれは本当に呪霊か?いや、それは今はどうでもいい事だ。
後の文献を一部お見せしよう
この国は何度か変遷の時を迎えている。
一度目は平安の世。この時呪霊が強くなった。
二度目は中世。この時電気が作られた。それは時を経て日本にも伝わり、今の生活につながっている。
三度目は幕末〜明治初期。政府が確立され、その土台は今の時代にも引き継がれている
四度目は昭和。正確には戦争だ。広島と長崎に原子爆弾が投下された。これによって日本は【唯一の被爆国】として立場を確立する事に成功した。
五度目は平成。渋谷事変〜死滅回遊だろう。これによって我々一般市民ですらも呪霊の認識ができる様になった。しかしそれは引き換えに呪力の見えない人たちを差別する事に繋がり、また見えない人達から迫害される事にも繋がった
六度目は■■■。この国の成り立ち、そして人々が起こした愚行によって■■■■■■■が目を覚まし世界を滅ぼした。これにより我々は異界に頼らざるを得なくなった
以降はこの物語には不要、少なくとも今見せるべきではない内容である