事後処理を終えた後、タブレットをじっと見る傑。
その隣でハラハラと傑を見る。
「召喚主は、異世界の人なのかな。私達の世界が漫画になっているような世界の」
「……」
「それで、君を召喚した」
「……」
「この作品を見るに、君は人気なんだろうね。大好きな漫画の人気キャラを好きにできる。それはきっと、想像もできないくらいの快感なんだろうね」
「……」
「私もワクワクするよ。そんな下衆を殺すなんて、きっと凄く楽しいよ」
俺は怒りに燃える傑に、戸惑い半分、喜び半分になるのだった。
ま、まあここまで怒らせるような事はやってないような気がするけど、誘拐は事実だしな。傑が読み終わってタブレットを置いたので、俺は続きを話した。
「それで、未来をどうしようか、考えないとって」
「召喚主をどうにかするのが先だと思うけどね。そうだ。この羂索って奴を召喚させちゃう事はできないの?」
「召喚対象に執着が必要っぽいから、できても傑ぐらいしかダメなんじゃないかな。あっ 安心しろよ、俺が絶対させねーから!」
「そうか……。いっそ召喚されて仕舞えば色々調べられていいんだけど。とりあえず、硝子にも情報共有をしよう」
「そうだな」
しばし、沈黙が落ちる。
「悟」
「ん?」
「私は君みたいにフラットに考える事はできない。理子ちゃんを殺した甚爾は憎い」
「傑……」
「でもね。それよりもずっと召喚主が憎いんだ。それを殺す為なら、甚爾とも協力できる。やってやるよ。これは、この世界に対する挑戦だ」
傑は俺の手を取った。
「傑」
「何より、君の自由の為だ。世界一つ滅ぼすんだ、手はいくらあっても足りない」
ちょっと待って世界を滅ぼすって何。
「待って待って待って。何言ってんの?」
「何って。二度とクダラナイことに巻き込まれないように、憂いを断つって話さ」
「落ち着こう、傑! そうだ、硝子にも情報共有しないとな!」
傑は天内を失った後なんだ。冷静でないに違いない。
「あー。まあしゃあないんじゃない?」
この上なく冷静に硝子は告げた。
「まじか」
「世界を滅ぼせとまでは言わないけど、リスクをわかってもらうところまではいかないと」
「けどさ」
「何甘いこと言ってんだ、五条。お前がピンチなんだぞ」
なんでもないことのように、むしろ俺がおかしいというように硝子が言う。
それに、傑が続けた。
「それで考えたんだけど。理子ちゃんの格納が出来るなら、私の格納も出来るよね」
「はぁ?」
「で、その呪霊は体内に格納できる。完璧じゃないか」
「何言って」
「次、召喚される時は私も行くから」
「おい」
「行くから」
「呪霊集めないとだな」
「うん」
「でも傑、今更だけど呪霊ってその、凄くまずいんだろ?」
「悟」
「傑……」
「漫画に先を越されるのは業腹だけどさ。君は私の親友だよ。親友を助ける為に我慢できない不味さではないよ。大体、私の体を乗っ取った奴は、短期間に大量の呪霊を取り込んでる。偽物に負けるわけにはいかない」
「す、傑……。俺、これ読んで、不安でさ。傑がどっか行っちゃうんじゃないかって、俺は傑の事、親友だと思ってるけど、傑は違ったんじゃないかって。俺の事を置いて」
不安だった。そうだ不安だったんだ。ポタポタと雫が落ちる。情けない。
でも、嬉し涙がこんなに熱いなんて、俺は知らなかった。
「悟。ごめん。もう大丈夫だから。悟も硝子のこの手の温もり、絶対忘れないから」
そうして、俺と硝子の手を取る傑。
「私は何にもできないけど、傑と悟の全てを肯定してやんよ」
力強く言う硝子。
ごめんな、名も知らぬ変態クズ。
これは俺には止められない。止めたくねーし。
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
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主人公は
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死ぬ
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