クリアするまで出られないホラゲーに、なぜかVチューバーがいる件について   作:プロトタイプ・ゼロ

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すみません。リアルが忙しすぎて中々書く時間が取れませんでした。
今回からは第2ゲームが始まります。お楽しみに。


第2のゲーム「灰村」
カセット5「灰村へようこそ」


 

 

 ガタン、ガタンという音とともに体が揺れる。手で抱かえた狸のぬいぐるみに顎が落ち、その分形を変えて沈んでいく。

 

 ガタンと振動が伝わるたびに少女の体が揺れ、最終的に横になる。

 

「うぇ……あれ、ここは?」

 

 横になった感触で目が覚めたのか、少女――風真いろはは瞼を擦りながら起き上がる。

 

「あるぇ……風真、部屋でゲームしてたはずじゃ? いつの間に電車に乗っているでござるか?」

 

 首を傾げ考えるが全くわからない。混乱したまま取り敢えず身の回りを確認する。

 

 今あるのはゲームした時のいつもの衣装、そして長椅子の上にいるぽこべえににたぬいぐるみ、そして少し大きめのリュックサック。中身を見ているとスマホと一冊の不思議なノートが入っている。

 

「なんだろう……」

 

 長椅子に座りノートを開く。

 

『このノートを見ているってことは、どうやら電車の中で目が覚めたから、かな? おそらく気になることとかたくさんあるだろう。だけど今は駅についたら降りてほしい。そうすればゲームの……言わば始まりになるかな。

 

まぁ、続きは駅を降りてから説明しようか。

 

神塚明真』

 

「……どういうことでござる? いや、いつの間にか電車が止まってる!?」

 

 そこまで深くノートに集中していたわけではないのに気づいたら電車は駅で止まっていた。周りには誰もおらず所々錆びついた寂しい駅だった。

 

 取り敢えずそんな多くない荷物を纏め、リュックサックを背負う。ノートに書かれていたように電車から降りると、急に電車の扉が閉まり出発した。

 

「ひえぇ……もう既に怖いんだけど!?」

 

 人がいないというのはそれだけで恐怖を駆り立てる。そそくさと階段を降り出口に向かう。駅の外に出ると視界に写ったのはやはり同じように人の気配が一切しない寂れた村だった。

 

 不思議なことにシャベルや木材などが無造作に捨ててある。まるで急に人がいなくなったかのように。

 

 思わず背筋に冷たいものが走る。

 

「えぇと……ノート、ノート。これかな?」

 

『どうやら駅を降りたようだね。村の様子がおかしいことに気づいたかな? そう、今君がいるその村では人の気配が一切しないはずだ。これから君は、この村で一番大きい建物が目印の旅館に向かってもらう。

 まずは一休みしたしてリラックスしてほしい。安心して。代金は既に払ってある。心配はいらない。

 

神塚明真』

 

「いやそんな心配はしてないでござる!!」

 

 自分はなぜこんなにもノートに向けてツッコミを入れているのだろうと虚しくなってきた。泣きたくなってきたので頭を振って前を向く。

 

 取り敢えずノートの指示の従って旅館に向かおう。そうしよう。

 

 動く前からどっと疲れた感じに陥った。

 

「ここ……で、ござるよね」

 

 駅から移動すること数分。眼の前にはかなり豪華で立派な建物があった。ひと目見てわかるが、何故か入ることを拒否したいなにかがある。

 

 キィィィ!!

 

「ひゃぁあ!!」

 

 急に開いた扉の音が思った以上に古く重たかったためいろはは飛び上がりながら悲鳴を上げる。もう既に涙目である。

 

「これ帰っちゃ駄目かな……」

 

 弱気になりながらも旅館の中へ入っていく。いろはが周りをキョロキョロと見渡しながら奥に向かっていくと、自動で扉が閉まる……

 

「……」

 

 ことはなく、ギリギリのところで狐のお面を被った少年が扉をこじ開けた。

 

「あっぶねぇ……流石に今閉まられたら俺が入れなくなるところだった。この扉一度閉まるとキーアイテム見つけるまで開かないからな……なんて言うんだっけ? アニメでよく言う……そうそう、領域みたいな感じ」

 

 狐面の少年――神塚明真はどこからともなくシャベルを取り出すと、締まりきらないように扉の間に挟み込む。ため息を吐き漆黒の刀を腰に差すと手ぶらになった片手で水を取り出し一口飲む。

 

「ふぅ……さて、追いかけるか」

 

 体力が回復した明真は深呼吸するといろはが向かった奥へ歩き出す。自分の記憶が正しければそろそろいろはが『この世界の怪物』に追いかけられているはずだからだ。

 

「やれやれ……サポートキャラっていうのも辛いもんだね。今回のゲームでは無限段ボールが使えないみたいだし」

 

 カバンを開き以前までなら使えていた無限段ボールが消滅していることにまたもやため息を吐く。ホラーゲームの世界でサポートキャラをするようになってからお世話になっている存在がいないだけでここまで心もとなくなるのか、と明真は不満になりかけた。

 

(だがまぁ……流石に無限段ボール先生にばかり頼ってられないか。スネークのマネするの楽しかったんだけどなぁ)

 

 頭をブンブンと振り早足気味に追いかけることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホラーゲームはまだ始まったばかりである




どうだったでしょうか?
読んでくださった皆様、誤字とかありましたらぜひ報告ください。
あとできれば感想もほしいかなって〜なんて……くれます?

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