【完結】ウサミミ少女のヒーローアカデミア   作:紅葉紫苑

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期末試験

 そうして、時が流れるのは早いもので6月最終週。

 

 期末試験が迫っていた。

 芦戸三奈と上鳴電気は見惚れる程の良い笑顔を浮かべサムズアップしながら語る。

 

「何にも勉強できてない、無理」

 

 そう呟いた2人、それを聞いて鈴仙は顔を引き攣らせる。

 何良い笑顔を浮かべて諦めてるんだこの2人は……言葉には決して出さないが代わりにウサミミが激怒していた。

 

 それを知ってか知らずか芦戸三奈と上鳴電気の2人が鈴仙の方へと振り向いて縋りついてきた。

 

「頼む鈴仙‼︎ 勉強教えてくれ‼︎ このままじゃ演習試験はともかくとして筆記は間違いなく赤点だよ‼︎」

 

「お願い鈴仙‼︎ 勉強教えて‼︎ この通り‼︎」

 

 鈴仙の中間成績は堂々の1位、八百万百とは僅か1点の差であった。

 2人の言葉と波長をみて、やる気の程を察してしょうがないですね、と告げる鈴仙。

 

「しかし……私の教え方はとってもスパルタですよ? 八百万さん、ご一緒に教える側に着いてもらっても良いでしょうか……マンツーマンで教え込みたくて」

 

 そう告げる。

 そうして……期末テスト開始までの1週間、鈴仙は勉強を受けたいと希望するクラスメイト達にみっちりと教え込んだ。

 

 そして、筆記試験が終わり勉強会を受けた芦戸三奈と上鳴電気を筆頭に万謝される鈴仙と八百万。

 

「全部埋められて何よりです……さて、残す所は演習試験ですね、こちらは今までの演習の成果を発揮するだけです、頑張ってください、応援しています」

 

 そうして、演習試験当日。

 事前にロボ演習と一佳から聞いておりヨユーヨユーと既に合格した気でいるが……。

 ヒーローコスチュームに身を包んだクラスメイト達の前に雄英の教師陣が勢揃いしていた。

 

 そして、相澤先生が口を開く。

 

「それじゃあ演習時間を始めていく、当然だがこの試験でも赤点はある、林間合宿に行きたいならみっともないヘマはするなよ? それと諸君ならばあらゆる伝手を使って事前に情報を仕入れていると思う」

 

 それを遮るかのように芦戸三奈や上鳴電気が喜色満面の顔で叫ぶ。

 

「入試みたいなロボ無双だろ‼︎」

 

「花火‼︎ カレー‼︎ 肝試しー‼︎」

 

 上鳴さんはともかくとして芦戸さんは林間合宿の内容じゃ……そう心を一致させたクラスメイト一同であった。

 しかし、現実は非常である、相澤先生の操縛布からピョコンと飛び出てきたのは根津校長。

 根津校長は語る。

 

「残念‼︎ 諸事情があって今回から内容をガラリと変更したのさ」

 

 それを聞いて一気に膝から崩れ落ちる芦戸三奈と上鳴電気。

 

 要約するならば……ロボとの戦闘訓練は実戦的ではないという事、そもそもロボは『入学試験という場において人に危害を加えるのか』等のクレームを回避するためのもの。

 相澤先生は無視しときゃいいんだそんなもん……と一蹴したらしいが。

 これからは対人戦闘及び対人活動を見据えたより実戦に近い教えを重視するとの事。

 相澤先生より告げられる。

 

「という訳で……諸君らにはこれから2人1組でここにいる教師1人と戦ってもらう、尚……ペアと対戦する教師は既にこちらで決めてある、動きの傾向や成績、親密度、諸々を踏まえて独断で組ませてもらったから発表していく、まず……鈴仙と八百万百がチームで……俺とだ」

 

 そう告げられて一気に空気が引き締まる。

 相澤先生が相手……抹消による個性封じ、そして操縛布による中遠距離攻撃、妨害、近距離戦闘を行おうにも卓越した体術を扱う。

 

 そう告げて相澤消太は会議で自身が言った事を思い出す。

 鈴仙と対戦する教師は最後まで決まらずにいたなと。

 根津校長は武力どうこうより知能で圧倒するタイプなので波長操作で知覚を鈍らせる事が可能な鈴仙とは相性が悪く不可能。

 エクトプラズムは波長操作で分身体を一瞬で打ち消される為これまた相性の問題で不可能。

 13号は一瞬相性が良さそうに見えたが前方しか吸引出来ない事に直前で皆が気づき背後から攻められたら終わりという事で廃案。

 パワーローダーは先ず相性が悪すぎる、主にパワーローダーが、地面に罠張ってる間に試験が終わるのがオチだ、試験にならない。

 セメントスも同様、衝撃波を応用されて秒で蹴りがつく。

 プレゼント・マイクは論外であった、波長操作と声、あまりにも相性が悪すぎる。

 ミッドナイトも波長操作を応用して眠り香が効かない為に除外。

 スナイプもルナティックガン相手では撃ち勝てない為に除外。

 オールマイトは最初から緑谷出久と爆豪勝己ペアに当てる為に除外。

 残ったのは……イレイザー・ヘッドであった。

 

『まず鈴仙は『個性』により索敵は申し分なく、またそれに付随する形で一瞬の判断力や応用力など一通り申し分ないですし全てに置いて一定以上の高い水準を維持できています、近接格闘術も高度な物です、しかし全体的に力押しのきらいがあります……よって俺が『個性』を消して近接格闘と操縛布による捕縛で弱みを突きます、そして八百万は『創造』で生物以外は何でも生み出せる為に無数の展開をして万能ですが咄嗟の判断や応用に欠けている、そして何より……判断を相方に任せてしまう不安定さがあります、鈴仙と同じく個性を消して弱みを突きます』

 

 そう告げられたと鈴仙と八百万百はお互いをチラッと見て視線のみで会話を行い無言で拳を合わせて微笑を浮かべ合う。

 

 その後宣言されたチームと対戦する教師陣が纏められた。

 皆頑張ろうねと、緑谷出久が語る。

 

 芦戸三奈&上鳴電気VS根津校長。

 蛙吹梅雨&常闇踏陰VSエクトプラズム。

 麗日お茶子&青山優雅VS13号。

 尾白猿夫&飯田天哉VSパワーローダー。

 切島鋭児郎&砂藤力道VSセメントス。

 耳郎響香&轟焦凍VSプレゼント・マイク。

 瀬呂範太&峰田実VSミッドナイト。

 葉隠透&障子目蔵VSスナイプ。

 爆豪勝己&緑谷出久VSオールマイト。

 鈴仙&八百万百VSイレイザー・ヘッド。

 

 そして……15分間の準備時間が与えられて、それぞれの期末テスト演習試験がスタートした。

 機械音声による放送が響く。

 

「第一試験、鈴仙&八百万、演習試験スタート‼︎」

 

 試験を受けていない者はモニタールームで各自の試験状況を見れる為に鈴仙と八百万百以外はそれぞれ、試験をどうやって攻略するかを話すかモニタールームで観戦に回っていた。

 

 演習試験が開始される。




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